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Peter Thiel:ブロックチェーン投資に移行「シリコンバレーの時代は終わりに近い」

PayPal(ペイパル)の創業者であり億万長者としても知られているPeter Thiel(ピーター・ティール)氏は、これまで積極的に投資を行っていると言われていた「シリコンバレー」への投資を減らしており、仮想通貨(Cryptocurrency)やブロックチェーン(Blockchain)関連のプロジェクトに焦点を当てていることが明らかになりました。

シリコンバレー:もう技術革新の能力を備えていない

シリコンバレーのIT企業などに積極的に投資を行っていることで知られているPeter Thiel(ピーター・ティール)氏ですが、最近は投資の対象を別の分野に移していると言われています。

米国メディアである「FORTUNE」は『ティール氏は技術革新においてシリコンバレーがリーダーシップを取る時代は終わりに近づいていると考えている』と伝えています。この理由について同氏は、現在のシリコンバレーは非常に視野が狭く、集団的思考になってしまっていると指摘しており、画期的な技術開発を進めていくための能力を備えていないと説明しています。

また同氏は、現在のシリコンバレーはもはや「知恵の集団」ではなく「狂気の集団」になっているとも述べており、シリコンバレーは一党制のようなものだと述べています。

しかしティール氏は、それらの腐敗はシリコンバレーだけの責任ではないとも語っており、25年間に渡って革新的な技術を開発し続けてきた結果、新しいアイデアや技術革新が必要とされなくなってきていると述べています。

このような理由からシリコンバレーへの投資に見切りをつけているティール氏は『シリコンバレーの内側ではなく、外側に投資すべき』だと語っています。

世界が崩壊した時の「リスクヘッジ」

FORTUNEによると、ピーター・ティール氏は現在、
バイオテクノロジー
ブロックチェーン
データ分析
仮想通貨
大麻
などに投資している可能性があるとされています。

実際にピーター・ティール氏がビットコインなどの仮想通貨を大量に購入していることは以前から度々ニュースにもなっており、複数のブロックチェーン関連企業に投資を行っていることも明らかになっています。

ビットコインは「金」と同等

ビットコイン(BTC)に関してティール氏は『長期的に上昇し続ける』との予想を以前に語っており、世界が崩壊した時のための一種のリスクヘッジだとも述べています。ティール氏はビットコインは”金”と同等の価値がある唯一の仮想通貨だとも語っており、同氏のベンチャーキャピタル企業である「Founders Fund」は、過去6年間に渡ってビットコインを購入し続けていることも明らかになっています。

報告されている内容によると、同社は6年間で15億〜20億円相当のビットコインを購入していると伝えられています。

仮想通貨も活用する「海上都市計画」

ビットコインについて「”世界が崩壊した時”のリスクヘッジ」だと語る同氏は、海の上に浮かぶ独自の経済システムを備えた大規模な「海上都市計画」にも携わっています。

「Seasteading Institute」という団体を通じてティール氏が関わっているこの海上都市計画では、都市の内部などで使用される仮想通貨である「Varyon(VAR)」を発行しており、様々な分野の専門家と共に2022年までに年を完成させることを目的としてプロジェクトに取り組んでいます。

ブロックチェーン技術への投資

この他にもティール氏は、仮想通貨イオス(EOS)を開発した高性能なブロックチェーン技術を有している「Block.one」にも投資を行っており、「Founders Fund」を通じた投資に関しては、Basic Attention Token(BAT)を発行しているウェブブラウザ開発企業「Brave(ブレイブ)」などをはじめとする様々なブロックチェーン関連企業に投資していることが明らかになっています。

このようにピーター・ティール氏は、数多くのブロックチェーン企業への投資を行っており、全く新しい壮大なプロジェクトにも積極的に取り組んでいます。これまでIT業界の最先端を見続けてきたティール氏が、新たに期待を寄せているこれらのプロジェクトはこれから特に注目すべきものと言えるでしょう。