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米空軍工科大学:ブロックチェーン学習を支援する「教育ツール」を公開


アメリカの空軍工科大学(AFIT)は、ブロックチェーンやその具体的な活用方法などについて学ぶことができる教育ツールを公開しました。サウスダコタ大学などと共同開発されたこのツールは無料で使用することができるようになっており、分散型台帳技術などに関する知識を深める必要がある国防総省の指導者たちの勉強を支援することを主な目的として作成されたと伝えられています。

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国防総省指導者の学習支援

アメリカの空軍工科大学(AFIT)は、サプライチェーン管理の専門家がブロックチェーン技術やその活用方法について学ぶことができる無料のツールを公開しました。このツールは、任意のパソコンやスマートフォンからアクセスできるブロックチェーン・アプリケーションとなっており、シミュレーションを通じて技術を学ぶ人々をサポートするためのチュートリアルビデオも公開されています。

米国メディアである「Modern Materials Handling magazine」の報告によると、このプラットフォームはブロックチェーン技術についてもっと知識を深める必要のある国防総省の指導者を支援するために、プライベートサプライチェーンのセキュリティ企業である「SecureMarking」とサウスダコタ大学の「Beacom School of Business」の協力によって開発されたと伝えられています。

部品製造から廃棄までの「ライフサイクル」を追跡

ブロックチェーンの活用法などに関する説明では、主に部品のサプライチェーン管理などに関することが記されており、重要な特徴の一つとしては部品の製造現場から最終的な廃炉・廃棄に至るまでのライフサイクル全体を追跡できることだと説明されています。

製品のサプライチェーンに透明性をもたらし追跡可能な状態を作ることは、様々な業界で重要なことの一つとして捉えられていますが、これは空軍にも当てはまります。航空機の部品に悪意のある業者によって製造された部品が紛れ込んでしまった場合には、予期せぬ機器の故障を引き起こす可能性もあり、実際にそのような問題が発生してしまった場合には巨額の資金を無駄にしてしまう可能性もあります。

しかしブロックチェーンを活用して部品を適切に管理・追跡できるようにすれば、そのような問題を解決できるだけでなく、「廃棄物の有害物質が適切に処理されたかどうか」や「再利用可能な部品が適切にリサイクルされているかどうか」などを確認することなどにも役立てることができるようになる可能性があると考えられています。

ブロックチェーン「ワークショップ」を開催|DARPA

米軍は以前にも航空機の部品を追跡するためにブロックチェーン技術を活用する計画を発表しています。海軍航空機や空中兵器システムのサポートを行っている「海軍航空システム司令部(NAVAIR)」は、航空機の部品を追跡するためにブロックチェーン技術を活用していく方法を模索していることを発表しています。

NAVAIRはこの研究を進めるために「ITAMCO」と「アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)」が協力開発した「SIMBA Chain」というブロックチェーン・プラットフォームを利用しています。

またこの他にもDARPAは、2019年2月14日〜15日の2日間にかけてアメリカ合衆国バージニア州アーリントンで「ブロックチェーンワークショップ」を開催することも発表しています。すでに数多くの業界で活用されているブロックチェーン技術は米軍でも積極的に取り入れられています。

米空軍工科大学が公開したブロックチェーンのデモンストレーションサイトは以下のリンクからどうぞ
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