カルダノ(Cardano/ADA)の創設者でありながら、天才数学者としても知られるCharles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)氏は、2020年1月3日に行った”Ask-Me-Anything”で「2020年代に起こる変化」や「仮想通貨業界の今後」などについて自身の考えを語りました。同氏は『仮想通貨革命はまだ始まったばかりだ』と述べています。
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世界金融に大きな影響を与えた「仮想通貨」
カルダノ(Cardano/ADA)の創設者であるCharles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)氏は、2020年1月3日に公開された「Ask-Me-Anything(著名人が視聴者の質問に直接回答する企画)」で、“仮想通貨”という新しいテクノロジーが世界中の金融機関に明らかな影響を与えていることを強調し、”仮想通貨革命は始まったばかりだ”と説明しました。
世界中すべての中央銀行は仮想通貨を認識しており、一部の銀行は仮想通貨を採用しています。人類の歴史上、中央機関の組織的な試みやマーケティングなしに”特定のテクノロジー”がグローバルな影響力を獲得した時代はこれまでありませんでした。
これらの技術は会社によって管理されていません。革命は始まったばかりです。
2020年代に起こる数多くの変化
ホスキンソン氏は今回のAMAの中で、世界では今後10年間に渡って非常に多くの変化が起こると語っており、具体的な例として以下のような事を挙げています。
- 初の「ブレイン・コンピューター・インターフェイスデバイス」が消費者に移植される
- プライベートな宇宙旅行が始まる
- 仮想現実(VR)と拡張現実(AR)は主流のものへと移行する
- 携帯電話技術は次の段階へと移行する
- 電気自動車市場は2倍・4倍に成長する
- 電気自動車のバッテリーは1回の充電で600〜1,200マイル持続する
- 自動運転車とインテリジェント・インフラストラクチャが牽引力を獲得する
- 新たなエネルギー源が急増する
- 量子テレポーテーションの実験が発達する
- 量子コンピューターが主流で実現可能なレベルに到達する
- 最低でも1カ国以上のアフリカ諸国がブラジルや韓国と同レベルの経済的優位性を獲得する
- 新しいパスポート・IDシステムが世界中の人々に影響を与える
- データは商品として扱われ、規制対象となる
最大の変化は「仮想通貨」から
ホスキンソン氏は2020年代に様々な業界で非常に多くの変化が起きると予想していますが、「最大の変化は仮想通貨によってもたらされる」と述べており、ジャーナリズムや資金調達などの業界に変化をもたらすだけでなく、発展途上国の経済を後押しし、人々を貧困から解放する原動力になると語っています。
私はこの10年が伝統的な組織的メディアにとって最後の10年になると考えています。特に2025年代以降になると「CNN・Fox News・Bloomberg・Wall Street Journal・Joe Rogans」の数はもっと少なくなるでしょう。
私たちの業界はジャーナリズムのインセンティブを根本的に変えることになると思います。そして、実際に「コンテンツの支払い」や「コンテンツのキュレーション」は別の方法へと移行することになるでしょう。
同氏はこれまでにもCardanoプロジェクトを通じて「発展途上国の支援」や「既存の問題を解決する新しいプロジェクトの立ち上げ」などに取り組んできていますが、今回のAMAでは『カルダノチームは今後10年間で前例のない成功を収めることを計画している』とも語られており、『2020年代の終わりまでにカルダノを”仮想通貨業界で最も支配的な有力なプロジェクト”にするために真剣に作業に取り組んでいる』と説明されています。
ホスキンソン氏は、Cardanoのプラットフォームが”毎日数十億のトランザクションを処理できるように”構築されていることを理由に「10億人のユーザーを達成することはそれほど大げさなことではない」と考えています。
ネットワーク成長のためのインセンティブ設計
Cardanoプロジェクトは現在「ステーキング報酬機能」が搭載されたテストネットを展開していますが、ホスキンソン氏はこの報酬システムについても説明を行い、『ビットコインが成功した理由は”サトシ・ナカモトが大きなインセンティブを持つシンプルなシステムを作成したこと”だ』と説明した上で『カルダノはネットワークの成長を促進するためにテストネットにインセンティブを採用した』と付け加えました。
ビットコイン(BTC)は「新しい通貨」や「価値の保存手段」として認識されていますが、ホスキンソン氏は『カルダノ何よりもまずは”商業プロジェクト”であり、”ソリューションのプラットフォーム”だ』と説明しています。
さらに同氏は、”仮想通貨業界で「単一の仮想通貨」や「すべてを支配する1つのブロックチェーン」が単独で勝利することはない”と考えていることも語っており、今後発展していくのは”相互接続されたブロックチェーンのインターネット”であり「誰もがお互いに協力し合う価値がある」と信じていることも明かしています。
私たちは一緒に成功するか、一緒に失敗します。
カルダノプロジェクトの今後について
カルダノプロジェクトの今後の具体的な日程などについてはあまり語られていないものの、業界ではShelley(シェリー)のメインネットは2020年2月頃に公開される可能性が高いと予想されています。
またホスキンソン氏は、カルダノ上で動作する仮想マシン「IELE」の実装やサイドチェーンなどといったスマートコントラクトに関するアップデートを予定している「Goguen(ゴーグエン)」での作業を強化していくことも明かしています。
これは、今後数カ月で開発者の人々がカルダノ上で分散型アプリケーション(DApps)を簡単に構築して展開できるようにすることを目標にしていると伝えられています。
ホスキンソン氏によると、IOHK内では新しいホワイトペーパーが作成されており、それらのほとんどは”相互運用性”に焦点が当てられているとされています。これらの論文に関する詳細情報は間も無く発表されると伝えられているため、今後の発表にも注目です。
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