リトアニアの中央銀行である「リトアニア銀行」は、2020年5月27日に「LBChain」と呼ばれるブロックチェーンプロジェクトの最終段階である”研究・調査フェーズ”を完了したと報告しました。リトアニア銀行は2020年末までにプラットフォームを展開し、金融以外の分野にも「LBChain」を活用していくことを計画していると伝えられています。
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「LBChain」最終的なテスト・開発を完了
リトアニア銀行は2020年5月27日に「LBChain」と呼ばれるブロックチェーンプロジェクトの最終段階に当たる”研究・調査フェーズ”を無事完了したことを報告しました。このプラットフォームは「Hyperledger Fabric」と「Corda」に基づいて「IBM Polska」と「TietoEVRY」によって開発されています。
研究フェーズでは「技術的なインフラストラクチャと規制インフラストラクチャを組み合わせた独自のサンドボックスを作成してその可能性を評価し、最終的なプロジェクトの結果について話し合うためにイベントを開催して開発者と参加者がテストと開発で得た経験をまとめた」と報告されています。
「LBChain」はリトアニア銀行よって開発が進められているブロックチェーンプラットフォームであり、その開発には2年間の月日がかけられたと報告されています。最初の段階では「開発者の選択とコンセプトの作成」に焦点が当てられ、2番目の段階では「リトアニア銀行がプロトタイプをセットアップしてテスト」、3番目となる今回の段階では「最終的なテストと開発」に専念したと説明されています。
金融以外の分野でも活用される可能性
リトアニア銀行のLBChainプロジェクトマネージャーであるAndrius Adamonis氏は、公式発表の中で『LBChainには大きな可能性があることが証明されている』と述べており、このプラットフォームは金融以外の分野にも活用される可能性があると語っています。
LBChainには大きな可能性があることが証明されています。これは未来のテクノロジーの基盤となるものであり、最先端ソリューションを作成する機会を生み出します。このプラットフォームは金融市場の参加者によって既にテストされているため、エネルギーやヘルスケアなどの分野にも適用できます。
リトアニア銀行は「LBChainの最も重要な機能の1つはその包括性である」と述べており、『LBChainの開発段階では8カ国にわたる11のフィンテック企業によって、10以上の異なる金融商品とサービスでテストされた』と説明されています。
Adamonis氏によると、次のステップは「本番環境に移行し、消費者の人々がソリューションを利用できるようにすること」だとされており、別の報告では「リトアニア銀行は2020年末までにプラットフォームを展開することを計画している」とも報告されています。
リトアニア中央銀行以前からブロックチェーン技術を積極的に活用しており、昨年12月には「ネム(NEM/XEM)のブロックチェーン技術を用いて”独立記念貨幣”を発行する」といったニュースでも話題となっています。