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OpenSea「NFT関連の詐欺・盗難防止システム」を導入|不正URLの検知機能など


大手NFTマーケットプレイスの「OpenSea(オープンシー)」は2022年11月2日に、NFTの盗難防止システムを導入したことを発表しました。今回の発表では「不正URLの検知・削除機能」と「盗難NFTの再販防止機能」という2つの機能を導入したことが報告されています。

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不正URL検知・盗品の再販防止機能などを導入

OpenSea(オープンシー)は2022年11月2日に、仮想通貨市場で問題となっている詐欺・盗難の被害を減らすための取り組みの一環として「NFTの盗難防止システム」を導入したことを発表しました。

今回の発表では、OpenSeaが「不正URLの検知・削除機能」と「盗難NFTの再販防止機能」という2つの機能を導入したことが報告されており、それぞれの機能については以下のような説明が行われています。

不正URLの検知・削除機能について

一般的なNFTの盗難は「無料ミント」や「偽サイトへのウォレット接続・メッセージ署名」などの場合に発生する。このような悪質なリンクは、TwitterやDiscordなど主にインターネット上に存在するが、詐欺師は不正なコレクションリストやようなNFT転送を通じて、OpenSea上でそのような悪質なURLを広めようとしている。

OpenSeaはこのような問題に対処するために「OpenSea上で共有されるURLが悪意のあるものであるかどうかを積極的にスキャンする新しいシステム」を導入した。このシステムは最初に既知の悪質サイトのブロックリストと照合してURLをスキャンする。しかし、新しい詐欺師は悪質だと知られる前にOpenSeaに現れる事が多いため、新しいURLとのインタラクションやトランザクションもシミュレートし、シグネチャーファーミングやウォレットの流出などの悪質な行動を特定する。

検出された悪質なリンクを広めようとする詐欺師がOpenSeaを使用している場合は、OpenSeaのアカウントが凍結され、NFTコレクションが上場廃止となり、送金要求もブロックされることになる。

盗難NFTの再販防止機能について

不正URLの検出・削除機能によって、OpenSea上で伝播する詐欺の頻度を減らすことができると期待されるが、より広いエコシステムではまだ盗難が発生する可能性がある。以前はユーザーのNFTが盗まれた場合には「ユーザーがサポートチームに連絡して盗難品に関するレポートを提出する」という方法が取られていた。多くのケースでは、この方法だけでOpenSeaを使ったNFTの再販を防ぐことができたが、残念なことに「再販を無効化する前に泥棒が”盗品であること知らないユーザー”にNFT売却してしまう」というケースもあった。

OpenSeaはこのような問題に対処するために、2022年11月2日にNFTの盗難をリアルタイムで検出して、盗難の疑いのある商品がOpenSeaで再販されるのを防止することを目的とした新しいシステムのテストを開始した。最初は限定的な試験段階からスタートし、今後数ヶ月をかけてより効果的に盗難を検知できるようシステムをトレーニングしていく予定。

OpenSeaは現在、システムが盗難の可能性や疑わしい譲渡を検知した際に、自動的にその商品を黄色の警告アイコンで「審査中」とマークしてOpenSeaでの再販を禁止し、その商品の前の所有者電子メールで警告する仕組みと導入している。連絡を受けたユーザーはNFTが盗難品であるかどうかを確認したり(警察への届出が必要)、譲渡が正当なものであることをOpenSeaに知らせることができる。対象NFTが盗品であった場合には再販を凍結、ユーザーから返答がない場合には7日後に再販を再度有効化する。もしも自分が保有するNFTに「黄色の審査中モジュール」が表示された場合は、いつでもOpenSeaに連絡することができる。

盗品の疑いがある場合などに表示される黄色の審査中モジュール(画像:OpenSea)

他社サービスとも協力して不正防止システムを開発中

OpenSeaはこれらの盗難防止システムを導入することによって「盗難されたNFTの二次販売を減らし、エコシステムの安全性を高め、NFT盗難のインセンティブを減らす」と説明しています。

また、OpenSeaは他のマーケットプレイス・ウォレットプロバイダー・分析機関などと協力して、詐欺検出・不正防止システムの開発にも取り組んでいるとのことで、この件については近日中に詳細を発表する予定だと説明されています。

なお、OpenSeaは今月1日に新たな「コピーミント検出システム」も発表しています。


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