米ドル連動ステーブルコイン「USDC」を発行しているCircleは2023年4月26日に、異なるブロックチェーン間でより安全にUSDCを送金できるプロトコル「Cross-Chain Transfer Protocol(CCTP)」がメインネットで利用可能になったことを発表しました。
クロスチェーン転送プロトコル(CCTP)とは?
クロスチェーン転送プロトコル(Cross-Chain Transfer Protocol/CCTP)とは、USDCを異なるブロックチェーン上に”テレポート”させることができる転送プロトコルであり、転送時には「元チェーン上のUSDCを焼却処分して、転送先チェーンでUSDCを発行する」という仕組みが取られるように設計されています。
従来の方法でUSDCを別チェーン上に動かす際には「元チェーン上のUSDCをロックして、転送先チェーンでUSDCを発行する」という仕組みが採用されていましたが、CCTPでは転送時に元チェーン上のUSDCが破壊されるため、”非公式なUSDCのコピー”が徐々に減少して、より安全な転送が可能になると期待されています。
CCTPを用いてUSDCを異なるブロックチェーン上に転送させた場合には、破壊されたUSDCと同量のUSDCが転送先チェーンで発行されるため、USDCの準備金となる米ドルはそのまま残されることになります。
ユーザーはサークル社や同社のパートナーにトークンを預けることによって、新トークンを銀行預金に直接引き換えることができます。
Ethereum・Avalancheに対応|Solanaにも対応予定
Cross-Chain Transfer Protocol(CCTP)は発表時点で、イーサリアムとアバランチのブロックチェーンに対応していますが、Circle社の開発者向けページには『2023年中にはソラナや他のチェーンにも対応する予定』ということが記載されています。
USDCは既に様々なブロックチェーン上で取引されており、公式発表ページで掲載されている画像には「Ethereum・Avalanche・Solana・Tron・Stellar」などのロゴが記載されているため、今後はトロンやステラなどにも対応する可能性があると期待されます。
なお、クロスチェーン転送プロトコルについては既に複数のエコシステム開発者・ウォレット・インフラプロバイダーが使用を表明しているとのことで、具体的には以下のような名前が挙げられています。
- Celer
- Hyperlane
- LayerZero
- LI.FI
- MetaMask
- Wormhole