「暗号資産証券はリスクが高い」と警告
米国証券取引委員会(SEC)は2023年12月9日に、仮想通貨を”暗号資産証券”を表現した上で『暗号資産証券は価格変動が激しい場合があり、非常にリスクが高い』と注意喚起を行いました。
今回のポストでは今年3月に公開された「仮想通貨投資に関する注意喚起の記事のリンク」が再投稿されており、記事内では「仮想通貨市場が不安定なこと・詐欺が多いこと・運営企業倒産のリスクがあること・投資家保護が欠けている可能性があること」など、様々な注意点について警告がなされています。
- 仮想通貨市場は非常に不安定で投機的な場合がある
- 仮想通貨関連サービスの中には投資家保護が十分でないものがある
- 仮想通貨投資は個人投資家にとって損失リスクが高い
- 法律を遵守していない仮想通貨関連企業もいる
- 仮想通貨投資は非常にリスクが高く、多くの場合で不安定
- 価格変動・運営企業倒産などの重大なリスクがある
- 偽コインやねずみ講など様々な詐欺が存在する
- 有名人が推奨しているからといって信頼すべきではない
暗号資産証券への投資は非常にリスクが高く、まれに価格変動が激しい時があります。詳細は投資家向けアラートをご覧ください。
投資計画やリスク理解の重要性も強調
このように警告する米SECは、リスクを理解してしっかりと投資計画を立てることが重要だと説明しており、投資する前に考慮すべきヒントとして以下の4点を挙げています。
- 投資計画を作成して実行し、短期的な感情が長期的な投資目標の妨げにならないようにする。短期投資の場合はポートフォリオ全体の中のどれくらいをこの種の投資に割り当てるべきかをしっかりと考えるべき。
- クレジットカードや高金利の借金がある場合は最初にそれを返済すべき。
- 資産配分と分散化の重要性を認識すべき。配分には株式・債券・現金など様々な資産に分散投資することが含まれる。最適な配分はその人の投資期間・リスク許容能力などによって変化する。
- 投資リスクを十分に理解すべき。リスクや対象となる投資商品を理解できていない場合は、絶対に投資してはならない。
なお、SECは”自分が最適な投資を実行できているかどうか”を判断するための基準の1つとして「その投資を行なった場合に自分が夜眠れるかどうか」という基準も挙げています。
「現物ETF承認のサイン」と指摘する意見も
今回の注意喚起に対しては「暗号資産証券という言葉は法的根拠がなく、定義が明確化されていない意味のない言葉だ」と批判する意見も出ていますが、その一方では「今回の注意喚起はビットコイン現物ETFの承認が迫っているサインである」と指摘する意見も出ています。
これは「米SECは過去にもETF承認前に注意喚起を行なった上で承認発表を行なっている」という理由に基づくものであり、ビットコイン先物ETF上場の数日前にもこのような注意喚起が行われていたと報告されています。
これらの意見はあくまでも予想であり、ビットコイン現物ETFが承認されると確定したわけではないものの、ここ最近では「近日中のビットコイン現物ETF承認を予想する意見」が数多く報告されているため、今後の発表には注目が集まっています。
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