【今回のニュースの要点】
- カルダノ基盤の米ドル連動ステーブルコイン「USDA」のローンチ計画が再始動
- 仮想通貨関連企業「Encryptus」がプロジェクトを指揮
- Encryptusは「Yoroi Walletのオフランプ機能」でも協力
- USDAで新興国と先進国を結び付け、伝統的な金融サービスとのギャップを埋める
Encryptus指揮の下「USDAローンチ計画」を再始動
カルダノ(Cardano/ADA)の公式商業化部門であるEMURGO(エマーゴ)は2024年7月9日に、カルダノ基盤の米ドル連動ステーブルコインである「USDA」のローンチ計画が再始動したことを発表しました。
USDAは、2022年11月にエマーゴが発表したカルダノ基盤の米ドル連動ステーブルコインであり、発表当時は「完全に法定通貨に裏付けられた、規制にも準拠しているカルダノ初のステーブルコイン」として紹介されていました。
このステーブルコインは規制上の理由からローンチが延期された状態となっていましたが、今回の発表では有名な仮想通貨関連企業である「Encryptus」の指揮の下でUSDAのローンチ計画を再始動するということが報告されています。
以前の発表内容はこちら
計画を指揮する「Encryptus」とは?
Encryptusは、2021年に設立された仮想通貨関連企業であり、個人から大手企業までの幅広い顧客に仮想通貨取引サービスを提供している他、仮想通貨と法定通貨の交換サービス(オン/オフランプサービス)なども提供しています。
同社は安い手数料で仮想通貨を現地通貨に交換できる重要なサービスを展開してきた経験を有しているだけでなく、コンプライアンス重視の仮想通貨チームでもあると説明されています。
具体的には「欧州ライセンス・リトアニアの仮想通貨サービスプロバイダー(VASP)ライセンス・80カ国上にまたがる支払いネットワークを備えた業界をリードするオフランプサービスによって、規制コンプライアンスとユーザーの信頼を確保している」とのことです。
なお、EMURGOは2024年5月23日に同社が提供しているカルダノウォレットYoroi Wallat(ヨロイ・ウォレット)に「ADAを売却して法定通貨に交換できる機能(オフランプ機能)」を導入したことを発表していましたが、この機能も「Encryptus」との協力で提供されています。
オフランプ機能の詳細はこちら
カルダノ基盤の主要な米ドルステーブルコインに?
USDAはEncryptuによってローンチされる予定で、EMURGOは今後も引き続き技術提供者としてサポートを行うと説明されてます。
また、USDAは今後も「カルダノを基盤とする完全に裏付けられたステーブルコイン」として開発が進められるとのことで、ユーザーが自律的に管理だけでなく、迅速かつ安価に誰にでも転送できるともされています。
公式発表では「80カ国以上のオフランプ機能によって、広く使用されている通貨でUSDAをシームレスに購入できる」と説明されている他、「手頃な価格の流動性提供で新興国と先進国を結び付け、困っている企業や個人のために伝統的な金融サービスとのギャップを埋める」とも説明されているため、正式ローンチ後は世界中の様々な場所でUSDAが展開されることになると予想されます。
カルダノ基盤の安心できるステーブルコインが誕生すれば、分散型取引所(DEX)や分散型金融(DeFi)のサービスでもより柔軟な方法で取引・資産運用を行うことができるため、カルダノエコシステム全体の成長にもつながると期待されます。
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