「ミームコインの特徴から学ぶべき」との考え
米国の大手資産運用会社VanEck(ヴァンエック)のポートフォリオマネージャーであるプラナブ・カネード氏は2024年10月8日に「仮想通貨プロジェクトの創業者・チームはミームコインの特徴から学ぶべき」との考えを示しました。
今回の発言は、ミームコインが仮想通貨の強気相場を牽引するという「ミームコイン・スーパーサイクル」に関する話題にコメントする形で投稿されたもので、すべての創設者やチームは「ミームコインのどの要素を自分たちのプロジェクトに取り入れることができるか」を自問すべきとアドバイスされています。
仮想通貨プロジェクトが見落としがちな問題点
仮想通貨プロジェクトの問題点としては「多くのチームはトークンを過度に設計してしまうことによって以下の点を見落としている」と指摘されています。
- 時間・資本・注目は限られた資源である
- 昨年だけでも約60万種類のトークンが登場した
- トークン発行が簡素化されたため、限られた資源をめぐる競争が激化している
カネード氏は、仮想通貨市場ではリソースが限られている環境下で競争が激化しているため、市場適合性を考慮してミームコインのようなシンプルな設計を採用すべきと主張しています。
仮想通貨プロジェクトが注力すべきポイント
仮想通貨プロジェクトの多くはトークン設計を過度に意識しすぎていると指摘するカネード氏は、その代わりに以下の3点に注力すべきとしています。
- シンプルなトークン設計
- 明確なビジョン
- そのビジョンの実行が、トークン保有者にどのように富をもたらすのかを示す
トークン流通量に関する意見も
カネード氏はミームコインの特徴として「ハイフロートモデル(流通量を多くするモデル)を採用している点」や「完全希薄化後時価総額(全トークンが市場に出回った時の時価総額)が低い点」も挙げています。
多くのトークンが流通している場合は、トークンが市場で多くの人に分配されることになるため、取引量が増えてトークンの流動性向上し、価格安定や透明性の向上にもつながると期待されます。
また、完全希薄化後時価総額が低いというのは「トークンを購入する際のエントリーコストが安い」ということを意味するため、多くの人が手軽にトークンを購入できるようになると期待されます。
仮想通貨の販売方法には「最初から全てを販売する方法、一部のみを販売する方法、ロック期間ありで販売する方法」など様々なものがありますが、ロック期間を設けた場合には”ロック解除時の投げ売り”なども懸念事項となるため、最初から大半のトークンをロックなしで流通させるモデルは魅力的であるとも考えられます。
透明性の重要さも強調
カネード氏は透明性を徹底することの重要性も強調していて、ベンチャーキャピタル投資家の投資家価格に関する情報などは見つけにくい場合が多いと指摘しています。
また「創業者やチームが自らの利益を投資家と一致させるべき」との考えも示されていて「目標を達成し、約束通りに製品を出荷した場合にのみ、私たちは豊かになる」とのフレーズが記載されています。
ミームコインの多くはジョークとして発行されていますが、一部のミームコインは世界中で非常に高い人気を誇っており、ドージコイン(DOGE)やシバイヌ(SHIB)は仮想通貨全体の時価総額ランキングでTOP15以内にランクインしているため、これらのプロジェクトから学べることは多いと考えられます。
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Souce:プラナブ・カネード氏投稿
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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