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18州が仮想通貨関連で米SECを提訴「業界に対する違憲的な権力行使」

米国18州の共和党系州司法長官が「仮想通貨業界に対する違憲的な権力行使」などを理由として米国証券取引委員会(SEC)を提訴したことが「FOX Business」などの報道で明らかになりました。

今回の提訴は、分散型金融(DeFi)分野の健全な政策を推進する暗号資産推進団体「DeFi Education Fund」の協力のもとで行われたもので「米SECは仮想通貨業界に対して違憲的な権力行使と不当な迫害を行なっている」と主張されています。

訴訟に参加したのは以下18州の共和党系州司法長官と「DeFi Education Fund」で、米SECと5名のSEC委員が被告として名指しされています。

米SECはビットコインイーサリアムを除くほとんどの仮想通貨を有価証券に該当すると指摘して、「Coinbase、Kraken、Ripple、Consensys」などといった様々な仮想通貨企業に対して訴訟を起こしてきました。

今回の訴状は、そのような米SECの取り締まりを越権行為だと指摘するもので「SECは適切な規制枠組みなしでデジタル資産プラットフォームに罰則や制限を課すことによって、米国で最も急速に成長している経済分野の一つに重大なリスクをもたらし、州が自国の経済を規制する権利を侵害した」と主張されています。

SECは適切な規制の枠組みなしにデジタル資産プラットフォームに罰則や制限を課すことで、アメリカで最も急速に成長している経済分野のひとつに「重大なリスク」をもたらし、州が自国の経済を規制する権利を侵害した。

SECの行き過ぎた規制は、連邦主義と三権分立の基本原則に背くものである。SECが議会の承認なしに広範な管轄権を主張することは、州から適切な主権的役割を奪い、デジタル資産業界に対する革新的な規制枠組みの発展を妨げるものである。

さらに問題なのは、SECがデジタル資産を不適切な連邦証券法や開示制度に無理やりはめ込もうとすることによって、消費者保護を謳いながら実際には市民に害を及ぼしているという点だ。これにより、デジタル資産業界で消費者保護を確保するために慎重に設計された、より適切な州の法律が排除されている。

米SECに対する批判の声は非常に多く出ており、今月7日には「米国証券協会(ASA)が米SECのゲンスラー委員長に対して即時辞任を要求したこと」も報告されているため、現在はトランプ氏就任前にゲンスラー委員長が辞任する可能性にも注目が集まっています。

また、今月14日公開されたゲンスラー委員長の声明の中には「SECスタッフと共に働けたことは光栄だった」との一文も含まれているため、現在は「ゲンスラー委員長が辞任を示唆した」という話題も注目を集めています。

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Souce:FOX Business報道
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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