ゲンスラー委員長、2025年1月20日をもって退任
米国証券取引委員会(SEC)は2024年11月21日に、米SECの第33代委員長であるゲイリー・ゲンスラー氏が現地時間2025年1月20日午後12時をもって退任することを発表しました。
ゲンスラー氏は公式発表の中で「米SECは素晴らしい機関だ。SECスタッフと共に米国の資本市場を世界最高水準に保つために働けたことは生涯最大の栄誉だった」とコメントしており、「このような素晴らしい責任を託してくれたバイデン大統領に感謝する」とも語っています。
同氏は2021年4月に米SEC委員長に就任して以降、国債市場・株式市場・仮想通貨市場など様々な市場で投資家保護の取り組みを行なっていましたが、仮想通貨関連の取り組みに関しては「明確な規制を示さずに”執行による規制”で仮想通貨業界を攻撃している」と批判する声が業界から強く上がっていました。
このような背景から、米次期大統領就任が決定したドナルド・トランプ氏は「大統領就任初日にゲンスラー氏を解雇する」と発言しており、米国証券協会(ASA)はゲンスラー氏に即時辞任を要求していましたが、今回は米SECから正式にゲンスラー氏の退任が発表されています。
なお、ゲンスラー氏が退任する2025年1月20日はトランプ氏が米大統領に就任する日でもあるため、一部で予想されていた「トランプ氏就任前のゲンスラー氏辞任」とはならない形となりました。
トランプ氏の発言内容まとめ
退任発表受け、XRP・XLM・FLRなどが上昇
ゲイリー・ゲンスラー氏が率いる米SECは、XRPをはじめとする様々な仮想通貨を「有価証券に該当する」と名指ししていたため、一連の訴訟などは仮想通貨価格にも大きな影響を与えていましたが、今回の退任発表を受けてXRPなどの関連銘柄は価格が大幅上昇しています。
XRPの価格は過去24時間で18%以上上昇して200円を突破しており、XRPとの関連性が強いXLMやFLRなどの国内上場銘柄でも過去24時間で10%前後の価格上昇が見られているため、今後はこれら複数の銘柄で上昇が続く可能性があると期待されています。
ドナルド・トランプ氏が率いるトランプ政権下では、仮想通貨に友好的な人物が米SEC委員長に選ばれる可能性があるとも予想されているため、今後は「ゲンスラー氏退任後に就任する第34代SEC委員長が誰になるか」などにも注目です。
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Souce:米SEC発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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