仮想通貨「エックスアールピー(XRP)」は、国際送金を速く、低コストで行うために設計された代表的なアルトコインです。
2026年に入ってからは、米国での現物ETF上場、SECとの長期訴訟の終結、Ripple(リップル)社による大型M&A、日本市場での米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」の流通開始など、注目すべき動きが続いています。
この記事では、XRPの基本情報や仕組み、特徴に加え、2026年4月8日時点の最新動向、Ripple社の戦略、XRPレジャー(XRPL)の機関向けアップグレード、国内取引所での購入方法、価格動向、将来性、注意点までを網羅的に解説しています。
仮想通貨XRPとは?基本情報を整理
XRPは、2012年に誕生した暗号資産で、国際送金や決済の分野で活用されてきました。普及を進めてきたのは米国のフィンテック企業Ripple(リップル)社で、銀行や決済事業者が法定通貨同士をやり取りする際の「ブリッジ通貨」として位置づけられています。
ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)と並び、時価総額ランキング上位の常連として知られるアルトコインの1つです。
XRPが注目される理由の1つは、決済確定(ファイナリティ)までの時間が3〜5秒と短く、1取引あたりの手数料も日本円で1円未満、執筆時点では約0.002円に収まる点にあります。この設計によって、従来の国際送金で課題とされてきた送金完了までの長い待ち時間や中継銀行手数料、事前資金として積み上げるノストロ口座の負担を抑えやすくなりました。
XRPとリップル(Ripple)の違い
「リップル」と「XRP」は同じ意味で使われがちですが、正確には別のものです。「Ripple(リップル)」は米国に本社を置く企業「Ripple Labs Inc.」を指し、「XRP(エックスアールピー)」は、その企業と関係の深いオープンソースの分散型台帳「XRPレジャー(XRP Ledger/XRPL)」で使われるネイティブ通貨を意味します。
XRPはRipple社の設立以前から存在しており、同社は創業時にXRPLの創設者から80億XRPの寄贈を受けた経緯があります。Ripple社と関係の深いSBIホールディングス傘下のSBI VCトレードでも、公式サイト上で「XRP(エックスアールピー)」という表記が使われており、企業名と通貨名を分けて扱う姿勢が示されています。
XRPの基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| トークン名称 | XRP(エックスアールピー) |
| ティッカーシンボル | XRP |
| 誕生 | 2012年 |
| 最大供給量 | 1,000億XRP(発行済みでこれ以上増えない) |
| コンセンサス | XRP Ledger Consensus Protocol(XRPL独自) |
| ファイナリティ | 3〜5秒 |
| 基本手数料(バーン) | 0.00001 XRP(10ドロップ)から |
| 関連企業 | Ripple Labs Inc.(米国) |
| 公式ドキュメント | xrpl.org |
XRPは、1,000億XRPという発行上限がプロトコル開始時点ですべて生成されており、ビットコインのように採掘(マイニング)によって新規発行される仕組みは採用していません。送金時に支払われる手数料は焼却されるため、流通供給量は長い時間をかけて少しずつ減っていく仕組みです※1。
※1 ソース:XRP Ledger 公式ドキュメント「Transaction Cost」
XRPの仕組み|XRPL Consensus Protocolとは
XRPの基盤となっているのが、「XRPレジャー(XRP Ledger / XRPL)」と呼ばれる分散型台帳です。XRPLは2012年にDavid Schwartz氏、Jed McCaleb氏、Arthur Britto氏の3名によって立ち上げられたオープンソースのパブリックブロックチェーンで、現在はRipple社だけでなく、複数の組織や個人によって維持されています。
技術面での大きな特徴は、XRPLがビットコインの「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」やイーサリアムの「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」とは異なる、独自のコンセンサス・アルゴリズム「XRP Ledger Consensus Protocol」を採用している点です。
XRP Ledger Consensus Protocolの仕組み
XRPLでは、「バリデータ(Validator)」と呼ばれるノードが3〜5秒ごとに取引の正当性を検証し、台帳へ反映します。各バリデータは、信頼できる他のバリデータをリスト化した「Unique Node List(UNL)」を保有しており、UNL内の検証者の約80%以上が同意した取引のみが台帳に記録される仕組みです※2。
※2 ソース:XRP Ledger 公式ドキュメント「Consensus Protocol」、「Unique Node List (UNL)」
この仕組みによって、XRPLは次のような特性を備えています。
- 送金完了までが速い:取引は3〜5秒程度で確定するため、銀行間決済を含む実用的な決済用途に適している
- 手数料が低い:1取引あたりの手数料は約0.00001 XRP(執筆時点で約0.002円)に収まる
- 電力消費が少ない:マイニングを行わない設計のため、ビットコインのような大規模な電力を必要としない
- 稼働実績が長い:2012年の公開以降、メインネットの停止事例は報告されていない
日本国内ではかつて、この仕組みが「Proof of Consensus(PoC)」と呼ばれていた時期もあります。ただしこの名称はXRPLの公式ドキュメントでは使用されておらず、正式名称は「XRP Ledger Consensus Protocol」とされています。本記事でもこの正式名称に統一しています。
バリデータと分散性
XRPLのバリデータは、世界各地の個人、大学、企業、取引所などによって運営されています。Ripple社もその一部を担っていますが、XRP Ledger Foundationが公開する推奨UNLの中で、Ripple社が直接運営するノードは少数にとどまっており、同社だけでネットワーク全体を動かせる構造ではありません※3。
※3 ソース:XRP Ledger 公式ドキュメント「Unique Node List」
「XRPは中央集権的だ」という見方は、ビットコインやイーサリアムと比較する文脈で語られることが多い論点です。技術面では、Ripple社が単独で取引を改ざんしたり停止させたりすることはできません。ただし、XRPの大量保有やエコシステムへの影響力という観点では、Ripple社の存在感が大きいことも事実です。この点については、投資家のあいだでも評価が分かれています。
XRPレジャー(XRPLedger/XRPL)とは
XRPの主な特徴|国際送金に最適化された設計
XRPは「国際送金」を主な用途として設計された暗号資産で、決済資産としての実用面では他の主要仮想通貨と異なる立ち位置にあります。ここでは、XRPの主な特徴を整理します。
1. 圧倒的に速く、安い送金
XRPの送金は数秒で完了し、手数料も日本円で1円未満に収まります。
Ripple社が公表しているデータでは、同社の決済プラットフォーム「Ripple Payments」を経由したクロスボーダー取引のコストは平均約0.0011米ドル(約0.16円)とされており※4、SWIFTを通じた従来型の国際送金と比べても、コスト面で大きな差があります。
※4 ソース:Ripple公式「Cross-Border Payments」、Financial Planning Association誌(2025年9月)
2. ブリッジ通貨としての役割
XRPは、異なる法定通貨のあいだをつなぐ「ブリッジ通貨」として使われます。たとえば「日本円→XRP→米ドル」という形を取ることで、流動性の薄い通貨ペアでも短時間で交換しやすくなります。こうした仕組みによって、銀行があらかじめ各国通貨を積み立てておくノストロ口座の必要性を減らせる可能性があります。
Ripple社の分析では、ノストロ/ボストロ口座を使わないオンチェーン決済を活用することで、機関投資家のクロスボーダー送金における事前資金コストを約65%削減できると報告されています※5。
※5 ソース:Ripple公式インサイト
3. 1,000億XRPの発行上限と希少性
XRPの最大供給量は1,000億XRPで、その全量はプロトコル開始時にすでに発行済みです。新規発行は行われず、トランザクションごとに発生する手数料は焼却されるため、供給量は長い目で見ると緩やかに減少していきます。
なお、Ripple社が保有するXRPの多くはエスクロー契約によってロックされており、毎月一定のルールに沿って解除される仕組みです。
4. 多くの取引所での流動性
XRPは時価総額上位の銘柄として世界中の主要取引所に上場しており、流動性の高さでも知られています。日本国内でも金融庁認可の暗号資産交換業者の多くが取り扱っているため、購入・売却・送金のしやすさは、他のアルトコインと比べても優位性があります。
5. 環境負荷の低さ
マイニングを必要としないXRPLは、ビットコインと比べて大幅に少ない電力消費で稼働します。XRPL Foundationによれば、年間エネルギー消費量はメールサーバー1台分程度に相当するとされており、ESGを重視する機関投資家にとっても受け入れやすい設計です。
XRPが日本の金融インフラに
Ripple社の歴史と最新の戦略|2025年〜2026年の大変革
XRPの普及を支えてきたRipple社(Ripple Labs Inc.)は、2012年に米サンフランシスコで設立された暗号資産・決済分野の企業です。同社は「インターネット上の情報と同じような速さと低コストで価値を移転できる仕組み」を掲げ、銀行や決済事業者向けのインフラ提供と、それを支えるXRPLおよびXRPの普及を事業の柱としてきました。
SECとの長期訴訟、ついに完全終結(2025年8月)
Ripple社をめぐる最大の法的リスクだった米SEC(証券取引委員会)との訴訟は、2025年8月7日に両者が連邦控訴裁判所へ相互に控訴を取り下げる旨を申し立てたことで、約4年8か月にわたる争いに区切りがつきました※6。これにより、2024年8月にAnalisa Torres判事が下した「Ripple社に対する1億2,503万ドルの民事制裁金」と「機関投資家向け販売に関する差止命令」が確定しています。
※6 ソース:SEC公式 Litigation Release No. 26369、CoinDesk(2025年8月7日)
市場にとって重要なのは、「XRPを公開取引所で二次市場販売する行為は、米国証券法上の有価証券販売には当たらない」とする2023年7月の連邦地裁判断が、その後の整理を経て事実上の前提として定着した点です。一方で、機関投資家への直接販売については、登録が必要とする判断が維持されています。
こうした法的整理が、その後のXRP現物ETFの承認や上場を支える材料になったとみられています。
$2.45BのM&A攻勢|Ripple社の機関投資家化戦略
2025年、Ripple社は総額約24億5,000万ドル規模のM&Aを進め、機関投資家向け金融インフラの取り込みを加速させました。主な買収案件は次のとおりです。
Hidden Road買収(12.5億ドル / Ripple Prime化)
Ripple社は2025年4月8日、機関投資家向けプライムブローカレッジを手がけるHidden Roadを12億5,000万ドルで買収する契約を発表し、同年10月24日に取引を完了しました※7。買収後、この事業は「Ripple Prime」にリブランドされています。Hidden Roadは2018年にMarc Asch氏が創業した非銀行系プライムブローカーで、買収時点では年間3兆ドル超のクリアリング取扱高と300社超の機関顧客を抱えていました。
※7 ソース:Ripple公式プレスリリース「Ripple Acquires Prime Broker Hidden Road for $1.25B」
この買収によって、Ripple社は暗号資産業界でグローバルなマルチアセット型プライムブローカーを保有・運営する数少ない企業となりました。Hidden Roadでは、ポストトレード処理の一部をXRPLへ移し、RLUSDを担保資産として導入する計画も示されています。
Rail買収(2億ドル / 2025年8月)
2025年8月、Ripple社はステーブルコイン決済プラットフォームのRailを2億ドルで買収しました。RailはグローバルなB2Bステーブルコイン送金フローの約10%を処理しているとされており、RLUSDの利用先拡大につながる動きとして見られています。
GTreasury買収(10億ドル)
Ripple社は、大企業向けにトレジャリー管理システムを提供するGTreasuryを10億ドルで取得する方針も発表しました。年間決済処理量約12.5兆ドル規模の企業財務インフラとXRP・RLUSDが接続されることで、企業財務の領域にも入り込む余地が広がります。
こうした動きを見ると、Ripple社は従来の「銀行間送金ベンダー」から、暗号資産と伝統金融を結ぶ機関投資家向けインフラ企業へと事業の幅を広げている段階にあります。
RLUSD|Ripple社が発行する米ドル建てステーブルコイン
2024年12月17日、Ripple社の子会社であるStandard Custody & Trust Companyは、ニューヨークDFS(金融サービス局)の認可を受けたうえで、米ドル建てステーブルコイン「Ripple USD(RLUSD)」をローンチしました※8。RLUSDは、XRPと並ぶRippleエコシステムの重要な資産として存在感を強めています。
※8 ソース:Ripple公式プレスリリース
RLUSDの基本仕様
- 発行体:Standard Custody & Trust Company(Ripple子会社、NYDFS監督下)
- 裏付け資産:米ドル現金預金・米国短期国債・現金同等物(100%担保)
- 監査:第三者会計事務所による月次アテステーション
- 対応チェーン:XRPレジャー(XRPL)とイーサリアム(ERC-20)のデュアルチェーン
RLUSDの急成長
RLUSDの時価総額は、2024年12月のローンチから約1年で約1億3,200万ドルから約15億6,000万ドルへ拡大し、米国規制に基づくドル建てステーブルコインの中でも上位規模に成長しています※9。直近30日間のオンチェーン取引件数は約51万5,000件、調整後取引高は約35億ドルに達しており、機関投資家向けの需要を取り込んでいる様子がうかがえます。
※9 ソース:The Block(2025年7月)
BlackRock・Deutsche Bank等の機関採用
RLUSDは、伝統金融大手による採用事例が報じられている点でも注目されています。確認されている主な実装事例は次のとおりです。
- BlackRock BUIDL:BlackRockが運用するトークン化マネーマーケットファンド「BUIDL」の償還メカニズムにRLUSDを採用
- LMAX Group:FX・暗号資産取引大手LMAX Groupが、銀行・ブローカー・バイサイド向けの担保資産としてRLUSDを採用
- Deutsche Bank:ドイツ銀行がRipple社の決済インフラを統合
- Mastercard / WebBank / Gemini:クレジットカード決済におけるRLUSDのパイロット運用
- Bank of New York Mellon:RLUSDの主要リザーブ・カストディアンとして機能
RLUSDの日本展開|SBI VCトレードが2026年3月31日から配布開始
日本市場でのRLUSD展開を担っているのは、SBIホールディングス傘下のSBI VCトレードです。SBI VCトレードは2026年3月31日(火)にRLUSDの配布を正式に開始し、日本国内でもRLUSDにアクセスできる環境が整い始めました※10。
※10 ソース:SBIホールディングス公式ニュースリリース(2025年8月22日)
SBI VCトレードは2025年3月に国内で初めて電子決済手段等取引業者の登録を取得しており、今回のRLUSD取扱開始によって、日本でも企業向けドル建てステーブルコインへの正規ルートが整備されつつあります。
XRPの現物ETF|2025年11月以降に米国で連続上場
XRPをめぐる2025年〜2026年の大きな話題の1つが、米国における現物XRP ETF(Exchange Traded Fund)の連続上場です。2025年8月のSEC訴訟終結によって法的な不透明感が後退したことに加え、SECが2025年9月に承認したコモディティ系暗号資産に関する一般上場基準が、その後の展開を後押ししました。
主な現物XRP ETF一覧
| 発行体 | ティッカー | 上場日 | 取引所 | 管理手数料 |
|---|---|---|---|---|
| REX-Osprey | XRPR | 2025年9月18日 | Cboe BZX | — |
| Canary Capital | XRPC | 2025年11月13日 | Nasdaq | 0.50% |
| Bitwise | XRP | 2025年11月20日 | NYSE | 0.34%(初の$500Mまで0%) |
| Franklin Templeton | XRPZ | 2025年11月24日 | NYSE Arca | 0.19%(初の$5BまでMay 2026まで全額免除) |
| Grayscale | GXRP | 2025年11月25日頃 | NYSE Arca | — |
| 21Shares | TOXR | 2025年12月11日 | Cboe BZX | — |
中でも注目を集めたのが、2025年11月13日にNasdaqへ上場したCanary Capitalの「XRPC」で、上場初日に約2億4,500万ドルの資金流入を記録したとされる点です※11。2025年に新規上場したETFの中でも、初動の大きさが意識されました。
※11 ソース:CryptoBriefing(2025年11月24日)
その後は、BitwiseがNYSEで一文字ティッカー「XRP」を獲得し、Franklin Templetonが0.19%という低い管理手数料を打ち出すなど、大手運用会社の競争も強まりました。
XRP ETFの累積資金流入と直近動向
SosoValueのデータによれば、米国の現物XRP ETFの累積純流入額は2026年1月時点で約11億8,000万ドルに達し、運用資産残高(AUM)は約16億5,000万ドルでピークをつけています。
その後はXRP価格の下落と利益確定売りを背景に、2026年3月には現物XRP ETFとして初となる月次純流出(約3,100万ドル)を記録しており、2026年4月時点のAUMは約9億4,000万〜10億ドルの水準で推移しています※12。
※12 ソース:CoinDesk(2026年4月7日)
とはいえ、ビットコインETF・イーサリアムETFに次ぐ規模の現物クリプトETFカテゴリとして、XRPが規制された伝統金融市場への正規の投資経路を獲得した意義は大きいといえます。
XRPL最新動向|機関投資家向けのプロトコルアップグレード
XRPレジャー(XRPL)は2024年〜2026年にかけて、機関投資家のオンチェーン参入を見据えたプロトコルアップグレードを相次いで実施しています。これはXRPの将来性を考えるうえでも見逃せない動きです。
主要なアメンドメント(プロトコル改修)
| アメンドメント | 内容 | 有効化時期 |
|---|---|---|
| AMM(XLS-30) | 自動マーケットメイカー(DEXの自動流動性供給) | 2024年3月 |
| Credentials(XLS-70) | オンチェーンKYC/コンプライアンス情報の管理 | 2025年9月 |
| Multi-Purpose Token / MPT(XLS-33) | 機関向けトークン発行標準(RWA向け) | 2025年10月1日 |
| Permissioned Domains(XLS-80) | 許可制のオンチェーン取引環境(KYC済み参加者限定) | 2026年2月4日 |
| Permissioned DEX(XLS-81) | 許可制DEX | 2026年2月18日 |
| Token Escrow(XLS-85) | 発行トークンのエスクロー対応 | 2026年2月 |
| Lending Protocol(XLS-66) | オンチェーン融資プロトコル | 2026年初頭から投票進行中 |
これらは、Ripple社が掲げる「XRPLを機関投資家向けのRWA(実物資産)トークン化の主要チェーンの1つにする」という方針と重なる動きであり、xrpl.org公式ではバリデータ投票の進捗も公開されています※13。
※13 ソース:XRP Ledger 公式「Known Amendments」
Permissioned Domains(XLS-80)の意義
2026年2月4日に有効化されたPermissioned Domainsは、XRPL上に「許可制のオンチェーン環境」を構築するための仕組みです。特定の認証情報を保有するアカウントだけが参加できるドメインを設定できるため、KYC/AML要件への対応が欠かせない銀行、証券会社、運用会社なども、パブリックブロックチェーンの効率性を利用しやすくなります。
XRPLバリデータの91%以上がこのアメンドメントに賛成票を投じ、2026年2月4日09:57:51 UTCに正式有効化されています※14。
※14 ソース:XRP Ledger 公式「Known Amendments」
XRPLにおけるRWA市場の急成長
XRPLは2026年に入り、機関投資家によるRWAトークン化の受け皿として存在感を強めています。2026年時点でXRPL上のRWA総額は約20億ドルを突破し、同年に拡大したトークン化コモディティ市場全体の中でも一定のシェアを占めていると報じられています。
SG-FORGE(Société Générale)のEURCV展開
2026年2月18日、フランスの大手銀行Société Généraleの暗号資産子会社「SG-FORGE」は、MiCA準拠のユーロ建てステーブルコイン「EURCV」をXRPLに展開しました。規制対応型ステーブルコインがXRPL上で流通し始めたことで、XRPLは伝統金融機関向けインフラとしての信頼性を一段と高めています。Deutsche BankやAviva Investorsによる活用も報じられており、欧州金融機関の採用事例も増えています。
Ripple Payments / ODL|実需としての国際送金インフラ
Ripple社が提供する企業向け国際送金プラットフォーム「Ripple Payments」(旧称RippleNet)は、世界55か国以上、70以上のコリドー、300以上の金融機関に採用されています※16。
※16 ソース:Ripple公式「Ripple Payments」
累積処理高は$100Bを突破
Ripple Paymentsの累積処理高は、2026年1月時点で約950億ドル、2026年3月時点では1,000億ドル超に達したとされています。この中核を担うのが、XRPをブリッジ通貨として使う「On-Demand Liquidity(ODL)」です。
ODLは2024年単年で約150億ドルの取引を処理し、前年比32%増となりました。地域別ではアジア太平洋地域の比率が高く、日本のSBI VCトレードや、フィリピン・ベトナム間の送金コリドーなどでの利用が目立っています。
SBIリップルアジア|XRPL活用基盤を国内提供
XRPの日本市場での広がりを示す動きとして、SBIホールディングス傘下のSBI Ripple Asiaは、2026年4月7日にXRPレジャー活用型のトークン発行基盤システムの開発完了を発表しました。同社は2026年3月26日に第三者型前払式支払手段発行者の登録も終えており、日本国内でXRPLを活用した決済・トークン発行事業を進める体制が整っています。
SBIホールディングスは長年にわたりRipple社の戦略パートナーとして、東南アジアや南米向け送金、日本円→XRP→米ドルといったブリッジ送金の分野で実績を積み重ねてきました。2026年以降は、それに加えてXRPLを活用した国内のトークン発行・決済基盤の提供にも取り組みを広げています。
日本におけるXRPの金融インフラへの活用事例については、「XRPが日本の金融インフラに|送金・決済・トークン化すべてを担う革新技術とは」で詳しく解説しています。
XRPの価格動向|過去の推移と現在地
XRPの価格は、他の主要暗号資産と同様に、市場全体のセンチメントやマクロ環境の影響を大きく受けます。ここでは2025年〜2026年の主な動きを整理します。
2025年:史上最高値の更新
2025年には、SEC訴訟が事実上終結するとの見通し、XRP現物ETFへの期待、さらに米政権の暗号資産に前向きな姿勢が追い風となり、XRPは大きく上昇しました。2025年7月には約3.65米ドルを記録し、2018年1月の高値圏に迫る場面もありました。
2025年11月〜2026年1月:ETF上場ラッシュ
2025年11月以降は、前述の現物XRP ETFが相次いで上場し、ETF(上場投資信託)経由の機関投資家マネーが流入しました。2026年1月にはETF全体のAUMが16億5,000万ドルでピークに達しています。ただし、ETF上場前から期待が相応に織り込まれていたことに加え、マクロ環境の悪化も重なり、価格は1月のピークである約2.40ドルから徐々に調整へ向かいました。
2026年2月以降:調整局面と中東情勢
2026年2月以降は、中東情勢の緊迫化、世界的なリスクオフ、ETF資金流入の鈍化などを背景に、XRPは調整局面入りしました。2026年4月8日時点のXRP価格は約1.30〜1.40米ドル、日本円換算では約218円前後で推移しており、2025年7月の高値から大きく水準を下げています※17。
※17 ソース:CoinMarketCap XRP価格情報
機関投資家のXRP保有意向
一方で、CoinbaseとEY-Parthenonが2026年初頭に実施した機関投資家調査では、調査対象351社のうち18%がすでにXRPを保有し、さらに25%が2026年中の追加投資を予定していると回答しています。あわせて、68%が単一資産ETFへの投資に前向きで、65%が「規制の明確化」を最大の判断材料に挙げました。価格が調整している局面でも、機関投資家の関心自体は維持されていることが読み取れます。
XRPを取扱う日本国内の暗号資産取引所
XRPは日本国内の主要な金融庁認可暗号資産交換業者の多くで取り扱われています。2026年4月時点で、XRPの現物取引が可能な国内取引所は以下の通りです。
- bitbank(ビットバンク)
- bitFlyer(ビットフライヤー)
- BITPoint(ビットポイント)
- Coincheck(コインチェック)
- BitTrade(ビットトレード)
- SBI VC Trade(SBI VCトレード)
- GMOコイン
- OKCoinJapan(オーケーコインジャパン)
楽天ウォレットも2026年4月15日からXRPを取扱開始
2026年4月7日、楽天ウォレットはXRP・ドージコイン(DOGE)・ステラルーメン(XLM)・シバイヌ(SHIB)・トンコイン(TON)の5銘柄を新たに取り扱うと発表しました。XRPの取扱開始日は2026年4月15日で、これにより楽天ウォレットの現物取引銘柄は合計14銘柄となります※18。
※18 ソース:楽天ウォレット発表
あわせて、2026年4月15日〜5月15日の期間には、購入金額に応じて最大10万円相当のXRPがプレゼントされる「XRP購入でトリプルチャンスキャンペーン」も実施されます。これにより、日本国内で合計12社の暗号資産交換業者がXRPを取り扱う体制となります。
XRPの購入方法|初心者向けステップ
XRPは日本国内の主要取引所の多くで購入できるため、暗号資産投資の初心者でも比較的アクセスしやすい銘柄です。一般的な購入手順は次の通りです。
- 取引所の選定:手数料、取扱銘柄数、スプレッド、取引画面の見やすさなどを比べ、自分に合った金融庁認可済みの取引所を選びます。
- 口座開設:本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)を提出し、eKYC(オンライン本人確認)を完了させます。多くの取引所では最短1日〜数日で口座開設が完了します。
- 日本円の入金:銀行振込、コンビニ入金、クイック入金などを利用して、取引口座に日本円を入金します。
- XRPの購入:販売所形式または取引所形式(板取引)でXRPを購入します。少額から購入できるため、初心者は数千円程度から始めることも可能です。
- 保管:購入したXRPはそのまま取引所で保管するほか、ハードウェアウォレットなどへ送金して自己管理することもできます。
>> 「仮想通貨の始め方:初心者でも今日からスタートできる完全ガイド」
XRP対応のウォレット
XRPを長期保有する場合は、取引所に預けたままにせず、自分で管理できるウォレットへ移す選択肢もあります。なお、XRPでは1アカウント開設につき最低10 XRPの基本リザーブが必要です※19。
※19 ソース:XRP Ledger 公式ドキュメント「Reserves」
XRPに対応した代表的なウォレットは次の通りです。
- Trezor(トレザー) ─ ハードウェアウォレットの老舗
- Ledger(レジャー) ─ 機関投資家にも採用されるハードウェアウォレット
- Trust Wallet(トラストウォレット) ─ モバイル向けの定番ウォレット
まとまった数量のXRPを長期保管する場合は、秘密鍵をオフラインで管理できるハードウェアウォレットの利用が選択肢となります。
XRPの将来性|ポジティブ要因とリスク
2026年4月時点のXRPは、制度面・事業面での追い風が続く一方、価格は調整局面にあるという状況です。投資判断を行う際は、ポジティブ要因とリスク要因の両方を確認しておく必要があります。
ポジティブ要因
- SEC訴訟の完全終結(2025年8月):法的不確実性が後退し、機関投資家や米国企業がXRPに関わりやすくなった。
- 米国現物ETFの連続上場:Canary、Bitwise、Franklin Templeton、Grayscale、21Sharesなどが現物XRP ETFを上場し、伝統金融からのアクセス手段が広がった。
- Ripple社の機関化戦略:Hidden Road(Ripple Prime)、Rail、GTreasury買収により、機関投資家向けインフラの内製化が進んでいる。
- RLUSDの急成長:Ripple社が発行するドル建てステーブルコインがBlackRock BUIDLやLMAXなどに採用され、エコシステム全体の流動性拡大につながっている。
- XRPLの機関向けアップグレード:MPT、Permissioned Domains、Permissioned DEX、Lending Protocolなどにより、RWAトークン化基盤としての整備が進んでいる。
- 日本国内での取扱拡大:SBI VCトレードのRLUSD配布開始、楽天ウォレットのXRP上場、SBI Ripple AsiaのXRPL基盤稼働など、日本市場での接点が増えている。
リスク要因
- RLUSDによるXRP代替リスク:Ripple社の決済インフラで、XRPではなくRLUSDを介した取引が増えれば、XRPのブリッジ通貨需要が縮小する可能性がある。
- 規制リスク:CLARITY法案を含む米国の暗号資産規制の進展によっては、ETF市場や機関投資家のフローに影響が及ぶ可能性がある。
- マクロ経済リスク:金利、地政学リスク、株式市場の急変動は、XRPを含む暗号資産全体にとってリスクオフ要因となる。
- 競合チェーン:イーサリアム、ソラナ、カルダノなど、RWAトークン化領域に参入する競合チェーンの存在は無視できない。
- Ripple社による中央集権性:他のレイヤー1チェーンと比べてRipple社の影響力が大きく、同社に関するリスクがXRP市場に波及しやすい側面がある。
XRPの税金・確定申告について
日本では、暗号資産で得た利益は原則として「雑所得」に区分され、給与所得などと合算して総合課税の対象となります。最大税率は45%で、これに住民税10%が加わります。
一方、2026年時点では暗号資産税制について、申告分離課税20%への移行を含む見直し議論も続いており、今後の制度変更に注目が集まっています。
詳細は当サイトの「仮想通貨の税金・確定申告」および「仮想通貨の税制改正はいつから?申告分離課税20%・金商法改正を徹底解説」をあわせて参照してください。
XRPに関するよくある質問(FAQ)
Q1. XRPとRipple(リップル)の違いは何ですか?
「Ripple」は米サンフランシスコに本社を置く企業の名称「Ripple Labs Inc.」であり、「XRP」はXRPレジャー(XRPL)というオープンソースの分散型台帳で使われるネイティブ通貨です。両者は関係が深いものの、法的にも技術的にも別の存在として整理されます。
Q2. XRPの最大供給量と現在の流通量はどれくらいですか?
XRPの最大供給量は1,000億XRPで、これはプロトコル開始時にすでに全量が発行済みです。新規発行は行われず、トランザクションごとに発生する手数料は焼却される仕組みとなっています。執筆時点の流通供給量は約600億XRP程度で、残りの多くはRipple社のエスクロー契約のもと、毎月計画的に解放される形です。
Q3. XRPはなぜ送金が速く・安いのですか?
XRPは「XRP Ledger Consensus Protocol」という独自のコンセンサスアルゴリズムを採用しており、マイニングではなくバリデータ間の合意形成によって取引を確定させます。そのため、ファイナリティは3〜5秒、手数料は0.00001 XRPからという、高速かつ低コストな送金が可能です。
Q4. XRPはどこで購入できますか?
日本国内では、bitbank、bitFlyer、BITMAX、BITPoint、Coincheck、DMM Bitcoin、BitTrade、SBI VC Trade、GMOコイン、CoinTrade、OKCoinJapanなどの金融庁認可業者で購入できます。さらに、楽天ウォレットも2026年4月15日からXRPの取扱を開始する予定です。
Q5. XRP現物ETFは2026年4月時点で何種類ありますか?
米国市場では、REX-Osprey(XRPR)、Canary Capital(XRPC)、Bitwise(XRP)、Franklin Templeton(XRPZ)、Grayscale(GXRP)、21Shares(TOXR)など、複数の現物XRP ETFが上場しています。累積純流入額は2026年1月時点で約11億8,000万ドルに達し、AUMは現在約9億4,000万〜10億ドルの水準で推移しています。
Q6. RLUSDとXRPの関係はどうなっていますか?
RLUSD(Ripple USD)は、Ripple社の子会社が発行する米ドル建てステーブルコインで、XRPLとイーサリアムの両チェーンで運用されています。XRPが価格変動を伴うブリッジ通貨として使われるのに対し、RLUSDは1:1で米ドルにペッグされた安定資産として、決済や担保用途で利用されています。両者は役割が異なり、Rippleエコシステム内では補完関係にあります。
Q7. XRPLのバリデータは誰が運営していますか?
XRPLのバリデータは、世界中の個人、大学、企業、取引所などが運営しています。Ripple社もその一部を担っていますが、推奨UNLにおけるRipple運営ノードの割合は限定的であり、同社単独でネットワーク全体を支配できる構造にはなっていません。
Q8. XRPの将来性は明るいですか?
2025年〜2026年にかけて、SEC訴訟の終結、現物ETFの連続上場、Ripple社による大型M&A、RLUSDの成長、XRPLの機関向けアップグレード、SBI Ripple Asiaの基盤整備など、ファンダメンタルズ面では追い風が目立っています。一方で、価格は2025年7月の高値から大きく調整しており、短期と中長期で見方が分かれる局面でもあります。投資にあたっては、最新情報を継続的に確認しながら判断することが重要です。
まとめ|XRPは「機関金融への入口」フェーズへ
2026年4月時点のXRPを取り巻く環境を見ると、誕生から13年以上を経て、機関投資家による本格採用が意識される段階に入ってきたといえます。SEC訴訟の終結、現物ETFの連続上場、Ripple社の大型M&A、RLUSDの拡大、XRPLの機関向けアップグレード、日本国内での取扱拡大といった動きが重なり、XRPは単なる価格変動の大きい銘柄としてではなく、金融インフラの一部として見られる場面が増えてきました。
もちろん、価格は2025年7月の高値から大きく調整しており、短期的な値動きには引き続き不確実性があります。RLUSDによる代替リスクや競合チェーンの存在など、確認しておきたい論点も残されています。
その一方で、XRPLがRWAトークン化の基盤として整備を進め、Ripple社が伝統金融との接続を具体化している現状を踏まえると、XRPは「決済資産」「ブリッジ通貨」「機関投資家向けインフラの一部」という複数の役割を担う暗号資産として捉えることができます。
これからXRPへの投資や利用を検討する場合は、本記事で紹介した一次ソース(Ripple社公式、xrpl.org、SEC、SBIホールディングス公式、主要メディア)も確認しながら、最新情報に基づいて判断することが重要です。






























