JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)は、ブロックチェーン技術を使用してイニシャル・コイン・オファリング(ICO)で発行されるトークンのような”仮想預託証券*(バーチャル預託証券)”を発行する分散型システムに関する特許を今年の1月に申請していたことが明らかになりました。
*預託証券:海外企業が自国で発行した株式を他の国で流通させるために、それらの株式を信託銀行などに預け、その代替として発行される証券
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米国特許商標庁(USPTO)が19日に公表したJPモルガンの特許出願書類には、ブロックチェーンなどの分散型ネットワーク上のユーザーが持つ資産をトークンに変換する事によって、それらを”仮想預託証券”として取引することができる方法についての説明が記されています。
JPモルガンが出願した新しい特許は、株式市場の資産をトークンのような”仮想預託証券”に変換することを可能にします。
この”仮想預託証券”は、ICOで発行されるトークンと同じように取引を行ったり償還したりすることができ、ICOで発行されるトークンと同じように”有価証券”として扱われます。この特許ではトークンが「ブロックチェーンベースの分散型元帳」に存在することが明示されています。
ブロックチェーン上で管理されるこの”仮想預託証券”は、本質的には米国証券取引委員会(SEC)やその他の証券監督当局の権限の下で規制されるセキュリティトークンになり得ます。もしもセキュリティトークンに分類された場合は、それらの仮想預託証券はどこでどのように取引されるかが必然的に制限される事になります。
このJPモルガンによって出願された特許は、企業が新規株式公開(IPO)を継続して行えるようにするものでもあるため、企業がこれを認めるのか、それともこのようなトークンの配布を”ICO”と呼ぶのかについては疑問が残ります。
JPモルガンは今年の5月に暗号資産戦略部門を創設したことを発表しており、この部門のトップを同社でFintech(フィンテック)などのプロジェクトを率いてきたOliver Harris(オリバー・ハリス)氏に任せる事を決定しています。
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