仮想通貨ダッシュ(DASH)の開発チームとアリゾナ州立大学(ASU)のブロックチェーン研究ラボはスケーラビリティなどの問題を分析しそれらの解決策を探るために協力しています。両者から発表された内容によると、すでに高い性能を持つこの暗号通貨は、今後さらにその取引機能を拡張することができると報告されています。
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Dashの中核となるグループでCEOを務めているRyan Taylor(ライアン・テイラー)氏は、スケーラビリティに関連する問題を今後の重要な課題の一つであると考えており、それらの問題はDashだけでなくその他の仮想通貨全体にとって非常に重要なものであるものの、スケーラビリティに関する研究データが乏しいことを指摘しています。
スケーラビリティはブロックチェーン業界にとって重要な課題ですが、この問題に関する研究データは不十分です。この研究は、Dashだけでなく仮想通貨全体にとっても大きな意味を持つものです。
このように説明したテイラー氏は、ASUとの研究を行った上で「ブロックサイズとネットワークの容量を近い将来に現在の5倍にまで増やすことができる」と語っており、将来的にはその容量をさら拡大できる可能性があるとも説明しています。
ブロックサイズとネットワーク容量は、近いうちに少なくとも現在の5倍にまで増やすことができます。これはビットコインネットワークの容量のおよそ40倍に達することを意味しており、将来的にはその規模をさらに拡大することができることを意味しています。
これは、毎日の決済手段として一般に広く普及するために必要なものの一つです。
また、ASUブロックチェーン研究ラボのDragan Boscovic(ディレガン・ボスコビッチ)教授も、スケーラビリティの問題が多くの仮想通貨の成長を妨げる要因の一つになっていると語っています。
スケーラビリティの問題は、仮想通貨が実生活に大規模導入された場合にそれらの取引を実際に処理することができるのか?という疑問をもたらしており、多くの仮想通貨の普及を制限する主な要因の一つとなっています。
このように語ったボスコビッチ教授は、今回Dashと協力して行なった研究によって、それらの問題に関する様々な問題点や解決策についてのリサーチができたと述べており、今後はマイニングプールの運用や、GPUマイニング、マルチティア(*1)ネットワークの役割などについてもさらなる研究を行なっていくと説明しています。
(*1)マルチティア(多層分散システム): ストレージ容量と必要なコストの有効利用を目的とした、ストレージソリューションの一つ
ダッシュとの協力で実現した今回の研究によって、Dashネットワークにおけるスケーリングの限界を調査できただけなく、さまざまなブロック伝播技術をより詳しく探求することができました。
将来的にこれらの研究をさらに拡大して、マイニングプールの運用やマルチティアネットワークの役割などに関連するその他のトピックをさらに探求していくことを非常に楽しみにしています。
ダッシュは匿名性が高いことなどから、日本の仮想通貨取引所では購入できなくなりましたが、海外では主要な仮想通貨の一つとして現在も高い人気を誇っています。匿名性が高いことだけでなく、取引の速度が非常に早いことなどでも知られており、実用的であることなども高く評価されています。
DASHの価格は2018年7月に入ってからやや回復しており、7月20日の時点では一時的に30,000円を上回るまでに上昇しています。しかしその後は下落しており、現在はここ最近で最も安い23,000円近くで取引されています。
地域によってそれぞれの仮想通貨に対する意見には大きな違いがあるものの、世界中の国々では様々な仮想通貨やブロックチェーンの研究が進められています。当メディアでは、これまでに様々な大学で行われてきた研究の内容についても紹介しているので、そちらも一緒に読んでみてください。
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日本では購入することができないダッシュ(DASH)などの仮想通貨はBINANCE(バイナンス)などから購入することができます。