イタリアのフットボールクラブである「Rimini F.C. 1912(リミニFC)」は、Heritage Sports Holdings(ヘリテージ・スポーツ・ホールディングス/HSH)に株式の25%を売却すると共に、その支払いを仮想通貨「Quantocoin(QTCT)」で受けることに合意しました。同社は暗号通貨(Cryptocurrency)やブロックチェーン(Blockchain)を活用して、不正行為のない健全なサッカー業界を創ることを目指しています。
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仮想通貨でのサッカークラブ買収は世界初
イタリア・リミニに本拠地を構える「セリエC」所属のサッカークラブ「Rimini F.C. 1912(リミニFC)」は、仮想通貨での買収に合意した歴史上初めてのクラブチームとなりました。
リミニFCは、スポーツ関連の投資事業を行なっているHeritage Sports Holdings(HSH)に株式の25%を売却するにあたり、その支払いを仮想通貨「Quantocoin(QTCT)」で受け取ることに合意しました。
「Quantocoin」は、ジブラルタルに拠点を置くブロックチェーン企業であり、Wavesブロックチェーンの上に構築された資金調達プラットフォームを提供しています。
リミニFCのチーム内で「Quantocoin」のプラットフォームを使用することによって、選手や代理店などのクラブ関係者の間で行われる支払いを厳しく監視することができるようになるため、不正取引などの汚職行為を減らし、サッカー業界での金融取引に透明性をもたらすことができると期待されています。
Heritage Sports Holdings(HSH)とは
Heritage Sports Holdings(ヘリテージ・スポーツ・ホールディングス/HSH)は、2013年にアラブ首長国連邦(UAE)で設立されたスポーツ投資会社です。
HSHは、チームに所属する選手に支払う給料の一部を仮想通貨で支払っていることで話題となった「Gibraltar United(ジブラルタル・ユナイテッド)」や、スペインのサッカークラブである「UD Los Barrios(UDロス・バリオス)」の株式も所有しており、現在もその規模を拡大しています。
同社のグローバル大使には、元ブラジル代表のRoberto Carlos(ロベルト・カルロス)氏や、元オランダ代表のPatrick Kluivert(パトリック・クライファート)氏なども含まれています。
Quantocoinの創設者でありながら、HSHのオーナーでもあるPablo Dana(パブロ・ダナ)氏は、「Quantocoin(QTCT)」で支払いを行うことによって、チームの資金を節約し、支払い履歴の追跡も簡単にすることができると説明しています。
さらに同氏は「リミニFCの株式の購入は、HSHが望んでいるサッカー業界での取引のほんの1つにすぎない」とも述べています。
ブロックチェーンでサッカー業界を健全に
ダナ氏は仮想通貨を利用することによって、サッカー業界に潜む汚職行為などの問題を解決することができると考えており、賄賂のような不正取引の防止に「Quantocoin」の決済システムを役立てることを望んでいます。
同氏は、ブロックチェーンや仮想通貨は取引の透明性を高めることができるため、欧州サッカー連盟(UEFA)が発表した新しい『マネーロンダリング防止ルール』に沿った活動を行うための最適な方法だと説明しています。
UEFAの新しいルールの一部では、ヨーロッパのサッカークラブに対して『選手の給与や代理店の手数料に費やしている金額の公表』を要求する条項などが含まれているため、仮想通貨を利用することでUEFAの要求にも素早く対応することができます。
ダナ氏は、仮想通貨に関わりを持つ団体は『長期的視野を持つ革新者』だと考えているとのことで、これらの活動に関わりのあるサッカークラブにも大きな可能性を感じていることを語っています。
サッカー業界では、仮想通貨プロジェクトに積極的に参加する選手やチームも多く、これまでにも数々の選手が仮想通貨プロジェクトとの関わりを公表しています。当メディアではこれまでにも数多くのサッカー選手を紹介していますので、そちらも合わせて読んでみてください。
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