仮想通貨ATM市場は順調に成長を続けており、ここ最近では急速に設置台数が増加しています。その市場規模は、2018年の時点で1,630万ドル(約17億9,300万円)にまで達しているものの、2023年にはさらに1億4,450万ドル(約158億9,500万円)にまで拡大すると報告されています。
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仮想通貨ATMが増加する理由
「RESEARCH AND MARKETS」は9月4日、2018年の時点で1,630万ドル(約17億9,300万円)規模となっている仮想通貨ATM市場が、2023年には1億4,450万ドル(約158億9,500万円)にまで拡大し、年平均成長率(CAGR)は54.7%になるとの見通しを発表しました。
この要因としては、日本、アメリカ、ドイツなどの先進国において、産業間で仮想通貨を容認するケースが増えていることが挙げられています。
2023年までの急速な成長は、
・仮想通貨から法定通貨への交換
・法定通貨から仮想通貨への交換
の両方の取引をサポートしている『双方向(2WAY)ATM』が主な要因となるとのことで、仮想通貨と法定通貨の売買ができる双方向ATMの機能性が多くの人々からの人気を押し上げる原動力となると説明されています。
仮想通貨ATMの設置台数は、北米地域が圧倒的に多いことがこれまでの調査で明らかになっています。北米には仮想通貨ATMの製造メーカーやソフトウェアプロバイダーが非常に多いこともあり、投資環境も整っているため、同地域の仮想通貨ATMの数は急速に成長を続けています。
ATM業界に起こる変化
ビットコインATMの設置台数は2018年末までには5,000台を超えるとも言われていますが、順調に成長を続ける仮想通貨ATMは『従来のATMメーカー』の脅威にもなっています。
世界最大手のATMメーカーであるCardtronics(カードトロニクス)は、今年3月の年次報告書の中で『仮想通貨』をビジネス上の主要なリスク要因として報告しています。
ここ最近で仮想通貨をはじめとする『電子決済サービス』を利用するユーザーが増加した事によって、物理的な紙幣や通貨を使用する人が減ってきているため、従来のATMの利用者数は減少し、支払い方法にも大きな変化が生まれていると言われています。
ただ、現時点での仮想通貨ATM業界は成長を続けているものの、仮想通貨の規制が不確実であることや、技術的な知識や理解が欠けていることによって、仮想通貨ATM市場の成長が抑制される可能性があるとも報告されています。
日本では仮想通貨規制が強化されたことによって、もともとは設置を予定していたプロジェクトが現在は一時停止になっているケースなどもあるため、実際に日本の市場が大きく成長するためには、そのような問題点を先に解決することが重要となるでしょう。
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