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ビットコイン暴落の原因が中国というのは本当か?「今後使える対策法」

本日のビットコイン価格は、先日の激しい暴落から一転、一気に価格を上昇させています。
つい 1週間前まで 470,000円台だった価格は、320,000円まで下がり、本日は 420,000円台まで戻ってくるなど、短期間で上下 30%の価格変動を見せ、激しい暴落と暴騰が短期間に起きています。
保有者にとっては気が気でない日々が続きますが、現在ビットコインを取り巻く環境は、複数のニュースの要素が入り混じり、市場全体がやや混乱気味です。
今回は「ビットコイン暴落と暴騰がなぜ起きたのか?」を解説するために、
関連する複数のニュースを取り上げて「このニュースがどう価格に影響をしているのか?」を中心にお伝えするレポートにします。

ビットコイン暴落の原因はやはり中国か?

先日の「ビットコイン取引停止 大手取引所の決断と中国政治の影響」でもお伝えしましたが、今回のビットコイン暴落の主な原因は「中国取引所全面閉鎖」のニュースが報道されたことでしょう。
9月15日には、中国人民銀行( PBoC )から中国国内の全取引所に「全面営業停止」の通知が出されました。
各取引所は 9月中の閉鎖をユーザーに告知後、中国人民銀行に「営業停止計画」の提出が義務付けられました。
これで中国国内では「ビットコインの取引」は、来月からは一切できなくなりますので、どうやら月末までビットコインホルダーが安心して眠れる日は来そうにありません。

過去に起きた中国の規制問題

今年の 1月にも中国では同様の規制問題でビットコイン市場を混乱させて、一時的な暴落を引き起こしています。
当時の原因は「加熱するビットコイン投資商品販売の全面禁止」や「マネーロンダリングを防止するため、取引所ユーザー口座凍結」という内容でした。
特に「ビットコイン投資商品」の取引量は凄まじかったのを覚えています。
当時、全世界で行われるビットコイン取引の「 90%」を中国(人民元)占めていました。
その巨大市場で取引ができなくなった(報道が出回った)ことで、一気にビットコイン価格が暴落したのです。
重要なことは下記の記事にまとめられています。
ビットコイン暴落を理解する必須記事
→「【急報!!】9日のビットコイン暴落の原因は中国だった
→「中国人民銀行の本音、彼らはなぜビットコインを規制したいのか?
→「中国政府ビットコイン規制を強化か?一部取引所サービスが停止
→「中国人民銀行「ビットコインを止めることは不可能だ!」

暴騰の理由は本当に中国だけか?

さて、話を今回の暴落に戻しますと、今回は直接的に中国市場での取引量が減ったからビットコイン価格が下落したというわけでは「ない」と考えるべきでしょう。
今年の 1月以来、中国でのビットコイン取引量は大きく減少しており、現在は「全ビットコイン取引の 1割前後」といったところです。
(日本・アメリカはそれぞれ 4割前後)
1割程度の取引量に「 30%の下落」を引き起こすほどのパワーはないはずです。
そもそも、今年の 1月の時点で、中国のビットコイン保有者の多くは「日本の取引所に逃げた」という情報も過去に報道されています。
→「日本がビットコイン取引量で世界一になった理由
どちらかと言えば、今回の暴落は「中国取引所閉鎖のニュースに過剰に反応した日本とアメリカ市場が原因」と考えた方が自然です。
ちなみに直近の 24時間のデータでも、日本とアメリカだけで 2500億円以上の取引がされており、全ビットコイン取引の 80%は二国だけで行われています。
以上、市場の規模と報道されたタイミングからも、日本・アメリカ市場が過剰に反応したことで、今回の暴落につながったと考えてよいでしょう。

ビットコイン暴騰の理由「テクニカルに忠実に」

昨日までの暴落から一転して、本日のビットコイン価格は一気に急上昇しました。
急上昇の理由としては、「短期的な底値」が確定したからだと複数の米国アナリストが報道しています。
短期投資・デイトレードでは、最も安い瞬間で「買う」ことで、最も利益が最大化します。(安く買って高く売る)
今回の中国の報道で、価格が急激に下がったことは、短期投資家にとっては絶好のタイミングになったということです。
以上の理由も、ビットコイン価格が「市場の雰囲気に大きく左右される」ということを証明しています。
日本・アメリカでの報道のされ方によって価格が上下していることが分かっていただけたかと思います。

ビットコイン暴落対策知識

ビットコインの価格は「ニュース」に大きくされています。
Segwit 導入からの価格上昇は「ビットコインの機能性が高まるという事実」が「市場の期待度を高めた」ことで起きました。
今回の暴落は「中国取引所が全面閉鎖になる」という報道から「ビットコイン価格が暴落するかもしれない(暴落させたい)」という「市場心理」から引き起こされました。
重要なのは「ビットコインは何も変わっていない」ということです。
あくまで市場が「ビットコインの価値」を下げたり上げたりするのです。
市場は「ニュース」でそれを判断しますから、「ニュースと事実をしっかり理解する」ことが今後最も効果的な暴落対策になります。

次の暴騰のタイミングは?

最後になりますが、実は中国はもう 1つ問題を抱えています。
それが「マイナー」です。
ビットコインのシステムの維持には、マイナーの存在が必要不可欠であり、現在、ビットコインのマイニングは「半数以上」が中国で行われています。
マイニング解説はこちら
→「ビットコインマイニングを初めから丁寧に
今回の一件で中国は「ビットコイン取引所は禁止だけど、ビットコインは禁止ではない。」という歪な構造になりました。
世界最大のマイナー BITMAIN(ビットメイン)CEO Jihan Wu(ジーハン・ウー氏)は

「 Bitcoinは中国では禁止されていませんが、Bitcoinの取引所ビジネスだけが禁止されようとしています(噂によると)。」

と意味深な発言をしています。


もし、今後中国が「ビットコイン自体を禁止」という決断を下した場合、マイナーは活動を緊急停止。
その時はビットコイン市場にダイレクトに影響を与え、その時の暴落のレベルは今回の比ではないはずです。
ビットコインの価格は、「様々なニュース」によって左右されていますから、こうした「暴落に発展しそうな報道」を日頃から細かくチェックしておくことが非常に需要です。
「自分でニュースを読み、自分の頭で考える」
シンプルですが、結局これが最も効果的な対策になります。