米国の共和党議員であるTom Emmer(トム・エマー)氏は、2019年3月7日にワシントンDCで開催されたブロックチェーンサミットの中で「2019年はブロックチェーン活用の年になる」との考えを語り、そのためにも「今後はより慎重にこれらのテクノロジーに関する規制環境を構築していくことが重要となる」と説明しました。
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誇大広告を切り離し「コスト削減・効率化」へ
Tom Emmer(トム・エマー)議員は、米国のブロックチェーン党員集会で議長を務めている人物でもあり、以前から仮想通貨やブロックチェーン技術に対して前向きな姿勢を見せています。
エマー議員は今回のサミットでも『2019年は現実から誇大広告を切り離し、コスト削減と効率性向上のためにブロックチェーン技術を活用し始める年になるだろう』と語り、改めてブロックチェーン技術を積極的に取り入れていく意思を示しました。
しかし同氏はこれと同時に「政府が適切な監督を行うことの重要性」を強調しており、『規制がシンプルかつ正確なものであることを保障しなければならない』とも語っています。
エマー議員は「もしも規制が曖昧で”ツギハギだらけ”のものになってしまった場合には、ブロックチェーン業界が苦しむことに繋がり、結果的に”政府が役立たずである”ということを証明することになってしまう」と説明しており、それによってもたらされる混乱は間違いなく規制を強化することにつながり、「最終的には技術革新や技術応用を妨げてしまうことになる」と警告しています。
議会には「規制がシンプルかつ正確であることを確認する」という明確な役割があります。規制がツギハギだらけのものになってしまった場合には、業界は苦しむことになり、政府が無力であることを証明する形になってしまう可能性があります。
この混乱は間違いなく規制を強化することにつながり、結果的に技術革新と潜在的な応用を妨げるだけになるでしょう。
規制当局によるブロックチェーンや仮想通貨に対する規制は「業界の発展を阻害してしまう可能性がある」と懸念する声もみられていますが、エマー議員はこれらの懸念にしっかりと対処する意思を示しています。
仮想通貨も忘れてはならない
エマー議員は仮想通貨についても言及しており、たとえ犯罪者が仮想通貨などの技術を悪用していたとしても、それらの技術の可能性を完全に捨て去るべきではないとの考えを語っています。
この町の人々を含めた多くの人たちは、ブロックチェーン技術だけに焦点を当て、仮想通貨を無視するか批判したいのだと思います。そのような人々はビットコインが犯罪者によって使用されていることを教えてくれるのと共に、ブロックチェーン技術が本当のイノベーションだと伝えてくれます。
違法な取引が行われているのは事実です。しかし、それを理由に仮想通貨を完全に排除してしまうべきではありません。
ここ数年間にかけて仮想通貨関連の詐欺行為や犯罪が横行したことによって、一般社会では「仮想通貨は悪いものだ」というイメージを抱いている人も増えてきていますが、しっかりとした目標と計画を持っている仮想通貨プロジェクトは現在も着実に技術開発に取り組んでいます。
仮想通貨価格が全体的に下落しているため、仮想通貨を購入した投資家の人々の利益には繋がっていないと考えられますが、技術やサービスなどの面では魅力的なものが多数公開されています。
一部では「仮想通貨業界の発展は政府次第」といった意見も出ていますが、エマー議員の主張がより多くの政治家や政府関係者たちに伝われば、2019年はブロックチェーンと仮想通貨のさらなる発展の年となるでしょう。
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