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ブラウザを選ぶなら「ブロックチェーン基盤のブレイブ」Wikipedia創設者がChromeを批判


ブロックチェーン基盤のWebブラウザ「Brave(ブレイブ)」は、Wikipedia(ウィキペディア)の共同創設者であるLarry Sanger(ラリー・サンガー)氏から高い評価を受けています。同氏は、自身のブログ記事の中で「Google Chrome」や「Mozilla Firefox」といった主流のWebブラウザは『使用するべきではない』との考えを語り、プライバシーを重視したサービスを使用するべきだと提案しています。

こちらから読む:Wikipedia共同設立者が推奨するブラウザ「Brave」関連ニュース

「Google Chrome」に潜む問題点

Larry Sanger(ラリー・サンガー)氏は、2019年3月17日に更新したブログ記事の中で、
・Google Chrome
・Mozilla Firefox
・Apple iCloud
といった世界中で非常に多くの人々に愛用されているWebブラウザやクラウドサービスなどを名指しし、それらのサービスは利用すべきではないとの考えを語りました。

サンガー氏が指摘している問題点は、これらのサービスが「ユーザーから大量の個人情報を収集している」という点です。さらに同氏はGoogleはユーザーのプロフィール情報を保存しており、Google検索では他にもたくさんの情報を抽出していると説明し、Gmailなどのサービスも使用するのをやめるべきだと主張しています。

同氏は自分自身がそれらのサービスの代わりに、ブロックチェーン技術や仮想通貨を採用していることで注目を集めているプライバシーに特化したWebブラウザ「Brave」を使用していることを語っており、読者に対して「より良いパスワード管理ソフトウェアを使用するべき」とも説明しています。

プライバシー特化型のWebブラウザ「Brave」

Brave(ブレイブ)は、2016年1月にリリースされた比較的新しいブラウザであり、これまでにない独自の機能を数多く備えていることでも注目されています。このブラウザも同様に個人情報を収集しますが、これらの情報はユーザーのコンピュータ内にとどまるように設計されているため、集めされた個人情報は「Brave社」には送信されないと説明されています。

また「Brave」は、仮想通貨ベーシック・アテンション・トークン(Basic Attention Token/BAT)を採用しているため、ユーザーが評価しているWebサイトに適切な報酬が支払われる仕組みとなっています。

将来的にはユーザーが広告を表示するかどうかを選択し、広告を閲覧したユーザーに「BATトークンによる報酬」が支払われる仕組みを導入することが予定されています。この仕組みが採用されることによって、ユーザーは自分自身の個人情報を提供する代わりに、それに応じた報酬を受け取って収益化を測ることができるようになります。

個人情報は「価値あるデータ」に

サンガー氏はブロックチェーン業界に深く関わっている人物でもあり、イオス(EOS)のブロックチェーン技術を用いて作成された「Everipedia(エヴァリペディア)」の最高情報責任者でもあります。2018年8月に公開されたこのサービスは「新しいWikipedia」とも言えるサービスとなっており、独自の仮想通貨「IQトークン」による報酬システムを搭載しています。

プライバシーが重要視される現代社会では、既存の中央管理された個人情報の扱い方を問題視する意見が数多く見られています。これまではそれらの個人情報を売買することによって収益化を図っている企業が存在していましたが、仮想通貨やブロックチェーン技術が登場したことによって、「個人が自分自身の個人情報を提供して収益化を図る」ことができるようになりました。

Googleなどの大手企業が収集している個人情報は、ユーザーに適した広告やWebサイトを表示するためなどに役立てられているため、このような状況を歓迎している人もいますが、今後はそういった個人情報の扱い方も徐々に変化していく可能性があります。

Larry Sanger(ラリー・サンガー)氏が公開したブログ記事の全文は以下の公式ブログをどうぞ
>Larry Sanger氏のブログ記事はこちら