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Facebookの仮想通貨プロジェクト「Libra」トークン経済の専門家が関与か


Facebook(フェイスブック)が進めている独自仮想通貨の開発プロジェクト「Libra(リブラ)」に米マサチューセッツ工科大学(MIT)で暗号資産とブロックチェーン技術の研究に取り組んできた経歴を持つChristian Catalini(クリスチャン・カタリーニ)准教授が関与していることが「Coindesk」の取材で明らかになりました。

こちらから読む:水面下でブロックチェーン関連の活動を続ける「Facebook」関連ニュース

Facebookの仮想通貨プロジェクト「Libra(リブラ)」

Facebook(フェイスブック)は、過去1年以上に渡って独自仮想通貨の開発を行っていることが最近の報道で明らかになっており、今月3日には米国の経済誌「The Wall Street Journal」がこれらの開発プロジェクトが「Libra(リブラ)」という名前で進められていることを報告しています。

これまでの報道内容によると、Facebookは現在ステーブルコインの開発に取り組んでおり、実際に利用可能になれば「個人間での送金」や「オンラインショッピング」などで使用することができると伝えられています。

現在は、eコマース企業に対して「この仮想通貨を受け入れるように」と呼びかけが行われているほか、出資も募っていると報告されています。また、コインを利用できる仕組みだけでなく、ユーザーが仮想通貨を入手する方法として「Facebook」上での取り組みに対してユーザーが仮想通貨を受け取ることができる仕組みなども構築されているとされています。

米国の大手新聞社「The New York Times」が今年2月に報じた内容では、関係者の話として「フェイスブックは独自仮想通貨をユーザーが購入できるように複数の仮想通貨取引所と交渉を行なっている」とも報告されているため、この仮想通貨は「Facebook上または仮想通貨取引所で入手することができ、買い物や個人間での送金などに利用することができるステーブルコイン」であると予想されます。

今回新たに明らかになった情報では「Libra(リブラ)」のプロジェクトに仮想通貨やブロックチェーン技術に詳しい専門家が関わっている可能性があることが明らかにされています。

トークンエコノミーの第一人者「Christian Catalini」

仮想通貨メディアである「Coindesk」は、2019年5月3日の報道で「Facebookの開発プロジェクトにマサチューセッツ工科大学(MIT)で仮想通貨とブロックチェーンの研究を続けてきたChristian Catalini(クリスチャン・カタリーニ)准教授が参画する」ということを事情に詳しい関係者2人が明かしたと報じました。

カタリーニ氏は「トークンエコノミー」の研究を進めている第一人者の一人であり、昨年はトロント大学のJoshua Gans(ジョシュア・ガンズ)教授とともに「暗号トークンの価値(Value of crypto tokens)」に関する論文をまとめているほか、スタンフォード大学の経済学者Susan Athey(スーザン・アテイ)氏とMITの経済学者Catherine Tucker(キャサリン・タッカー)氏と共に「個人のプライバシー保護」に関する論文などもまとめています。

Facebookの広報担当者やカタリーニ氏は「Coindesk」の取材に対してコメントを控えたと報じられているため、この件に関する詳しい情報は明らかになっていないものの、昨年に比べると現在は非常に多くの情報が明らかにされており、以前にはこの仮想通貨が早ければ2019年上半期にリリースされる可能性があることなども報告されているため、正式に「Facebookの独自通貨」が公開される日はそれほど遠くないとも考えられます。