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PepsiCo(ペプシコ)ブロックチェーンで「広告表示」最適化へ|Zilliqaなどと協力


ペプシコーラの製造元として知られる食品・飲料大手の「PepsiCo(ペプシコ)」は、シンガポールのブロックチェーン企業「Zilliqa(ジリカ)」のブロックチェーンプラットフォームを使用して広告表示の精度を最大28%向上させるテストに取り組んでいると報告されています。

こちらから読む:ペプシコが活用している「ブロックチェーン技術」とは

ブロックチェーンで「広告業界の課題」に対処

PepsiCo(ペプシコ)が複数の企業と協力して取り組んでいるこのプロジェクトは「Project Proton」と呼ばれるプロジェクトの一環として実施されており、グローバルメディアおよびマーケティングサービス会社である「Mindshare(マインドシェア)」主導で進められています。

このプロジェクトには、
・Rubicon(オンライン広告会社)
・MediaMath(プログラムマーケティングテクノロジー会社)
・Integral Ad Science(メディア会社)
といった企業も協力しており、基盤技術としてはシンガポールのブロックチェーン企業「Zilliqa(ジリカ)」のブロックチェーンプラットフォームが使用されています。

プロジェクトの主な目的は「広告における業界の課題に対処するための解決策を模索すること」だとされており、具体的には「Zilliqa」のブロックチェーン技術に基づいて構築されたスマートコントラクトを使用することによって、「ブランドセーフティ(*1)で、詐欺ではない、正当な表示に対してのみ広告費を支払う仕組み」を自動化していると説明されています。

(*1)ブランドセーフティ:広告出稿が原因で企業や製品のブランドイメージを毀損するリスクに対処していること

インプレッションの精度「最大28%」向上を実現

「Mindshare」の発表によると、これらの契約は複数のデータソースから配信されるインプレッション(*2)と、内部のネイティブアライアンストークン(Native Alliance Token/NAT)を使用して促進される支払いをほぼリアルタイムで調整するため、ブランド所有者の効率が大幅に向上し、完全な透明性を実現することができると説明されています。

(*2)インプレッション:サイト上に掲載されている広告の表示回数のこと

報告によると、ペプシコのテストは2019年3月にアジア太平洋地域で実施されており、「Mindshare」はこのテストを実施する際にインプレッションの精度を最大28%向上できることを確認したと報告しています。また、現在は出版社への支払いとより多くのパフォーマンス指標を追加して第2段階を実行することも計画していると説明されています。

ブロックチェーン技術はインターネット広告の分野でも活用されており、昨年は大手自動車メーカーであるTOYOTA(トヨタ)もデジタル広告の不正行為を撲滅するためにブロックチェーンを活用した広告管理サービスを提供している「Lucidity」と契約したことを報告しています。続々と発表が続く世界的な大手企業のブロックチェーン活用事例には今後も注目です。