国税庁は、仮想通貨(暗号資産)の取引・ネットオークション・動画配信・民泊などのインターネットを通じて個人が得た収入に対して適切に課税するために、7月から全国12ヶ所にある国税局・事務所に合計200人規模の「専門プロジェクトチーム」を設置し、情報収集の対策を強化すると発表しました。
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仮想通貨取引・ネットオークションなどのようなインターネットを使用したビジネスでは、一部の人々が多額の収入を得ていることが知られている一方で、税金を適切に支払っていない例が多く見られることが指摘されていました。国税庁はこのような問題を解決するために専門チームを発足し、情報収集の体制を強化すると伝えられています。
日本経済新聞の報道によると、国税庁は2019年7月から全国にある12の国税局・事務所に合計200人規模で専門のプロジェクトチームを設置して、重点的に調査を進めるとともに、調査のノウハウを共有・蓄積すると説明されています。
具体的には、多額の利益を得たと見られる顧客の情報を仮想通貨交換業者から入手するなどして「無申告」や「課税逃れ」を防止するとのことです。
3月末に成立し、2020年1月に施行される「改正国税通則法」によって、国営当局は一定条件の下で多額の利益を得た顧客などの情報を事業者に問い合わせて確認することができるようになっています。また、事業者が正当な理由を持たずに情報提供を行わない場合は罰則が課せられる場合もあります。
国税庁はこの制度に基づいて仮想通貨交換業者やオークションサイトなどの運営事業者から情報を入手し、申告漏れの発見に生かしていくとのことです。これまでは事業者に対して情報提供を求めても断れられる場合もあったため、国税庁幹部は「法律に基づいて顧客情報を照会できるようになったことは強力な武器になる」と話しているとされています。
最近では東京国税局の調査部門が仮想通貨取引で総額100億円の申告漏れを指摘しており、個人と法人で80件がその対象としてあげられていましたが、本日6日には、沖縄県那覇市で独自の仮想通貨を販売していた「エクラドクール」が、2017年5月期までの2年間で約9億円の所得隠しを指摘されていたことも明らかにされています。
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