日本銀行の総裁である黒田 東彦(くろだ はるひこ)氏は、2019年6月20日に開かれた日銀・金融政策決定会合の結果を踏まえた記者会見の中でFacebook(フェイスブック)の独自仮想通貨「Libra(リブラ)」や暗号資産に関する質問に答え、これらの通貨についてどのように考えているかを語りました。
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日本銀行の黒田 東彦(くろだ はるひこ)総裁は、2019年6月20日に開かれた記者会見の中で、記者からのFacebook(フェイスブック)が開発を進めている仮想通貨プロジェクト「Libra(リブラ)」や暗号資産に関する質問に回答しました。
黒田総裁は、「Libra」に関する報道があったことは認識しているものの、その内容を十分に承知していないため、具体的なコメントは控えると説明した上で、暗号資産に関しては、
・支払い決済手段として価値を安定させることができるのか?
・技術的な安全性は確保されるのか?
・マネロン対策などの関連する諸規制への対応が十分になされるか?
などについての議論が行われているということを説明しました。
リブラだけでに関わらず、既存の暗号資産には様々な問題があることを説明している黒田総裁は『日本銀行としてはどのようなものであれ、支払い決済手段として人々の信任を十分確保できるか?金融システムにどのような影響を及ぼし得るか?などを含めて内外の関係当局と連携しながら、注意深く見ていきたいと考えている』と回答しています。
Facebookに関連するサービスのユーザー数は27億人ほどにまでのぼるため、実際に「Libra」が発行された場合には「世界中で使用される全く新しい通貨」として急速に普及する可能性があるとも言われています。また、Libraでは通貨の価格が安定するような対策も取られているため、これまでに指摘されてきた大幅な価格変動に対する懸念も解消されていると考えられます。
一部では「日本のような規制の厳しい国では、Libraの使用が認められない可能性がある」とも囁かれているため、今後の日本政府のLibraに対する見解にはより注目が集まります。