ブロックチェーン分析企業である「LONGHASH(ロングハッシュ)」は2019年10月12日、データ分析サイトCoinospy(コイントプシー)に過去8年間に渡って登録された「公開後に生き残ることができなかった仮想通貨(デッドコイン)700件以上の”死因”」について調査・分析を行い、その結果を記したレポートを公開しました。
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死亡した仮想通貨「デッドコイン」の死因
LONGHASH(ロングハッシュ)は、データ分析サイトである「Coinospy(コイントプシー)」にエントリーされた700種類以上の仮想通貨プロジェクトを調査・分析した上で、それらの”デッドコイン”がなぜ死亡することになってしまったのか?について報告するレポートを公開しました。
仮想通貨の「放置」による死亡:63.1%
最も多い死因は「仮想通貨を放置すること」によるもので、全体の63.1%がこの理由によって消滅したと報告されています。これらの仮想通貨は、公開後に投資家の人々がプロジェクトに無関心になり、取引を行わなくなったことによって取引量が”ゼロ”になったものであり、通貨の平均寿命は1.6年だったとされています。
価格高騰時に増加した「詐欺」での死亡:29.9%
二番目に多い死因は「詐欺(スキャム)」によるものであり、死亡した仮想通貨全体の29.9%がこの理由によって消滅したとされています。なお、これらの詐欺のほとんどは2017年に発生したものであり、仮想通貨市場の行き過ぎた高騰によってもたらされたものであるとみられています。2017年は前年と比べて”詐欺の件数”が5倍以上にまで増加しているとのことです。
なお「LONGHASH」は、”この情報は正確ではない可能性がある”としながらも、3つの疑わしい詐欺プロジェクト設立に携わった人物として「Crunck(クランク)」及び「Daniel Mendoza(ダニエル・メンドーザ)」という名前を挙げています。
その他の死因「ICOの失敗」や「ジョークコイン」
その他の死因としては「ICOの失敗」や「ジョークコイン」などが挙げられています。
イニシャル・コイン・オファリング(ICO)で失敗した仮想通貨プロジェクトは全体の3.6%となっており、平均寿命は1.6年となっています。
AnalCoin(アナルコイン)、BagCoin(バッグコイン)、BieberCoin(ビーバーコイン)などのジョークで作成された仮想通貨は全体の3.2%とされており、平均寿命は1.4年とされています。
デッドコインの正確な測定は困難
ロングハッシュは今回の報告の中で「デッドコイン」の定義は曖昧であり、データのほとんどがクラウドソース化されているため、”仮想通貨プロジェクトが正式にいくつ死んだか”を正確に判断することは不可能であると補足しています。
同社の報告によると、「Coinospy」では705件のプロジェクト、「DeadCoins」では1,779件のプロジェクトが死んだと報告されており、「CoinMarketCap」は1,000件以上のプロジェクトは1日の取引量が1,000ドル(約10万8,600円)未満に止まっていると報告しているとのことです。
先日は、仮想通貨の開発状況を追跡している「CoinCodeCap」が、直近90日以上開発の進捗が見られていない仮想通貨と、それらのデッド通貨を取り扱っている仮想通貨取引所のリストを公開しているため、自分が保有しているアルトコインの状況を確認したい方はそちらも参考にされてみてください。
>>「LONGHASH」の公式発表はこちら
>>「Coinospy」の公式サイトはこちら
>>「DeadCoins」の公式サイトはこちら
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