分散型アプリケーション(DApps)関連の情報サイト「Dapp.com」は、2020年1月20日に「2019年のDApps市場に関するデータをまとめたレポート」を公開しました。この報告書では、過去1年間でDAppsのアクティブユーザー数が倍増していることが報告されています。
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DApps市場「2019年も順調に成長」
「Dapp.com」が新たに公開したレポートでは、
・イーサリアム(Ethereum/ETH)
・トロン(Tron/TRX)
・イオス(Eos/EOS)
・ネオ(Neo/NEO)
・スチーム(Steem/STEEM)
・クレイトン(Klaytn/Klay)
・アイオーエスティー(IOST/IOST)
・トモチェーン(TomoChain/TOMO)
・リノ(Lino)
などのブロックチェーン上で構築された分散型アプリケーション(DApps)の調査を行なった上で、DApps市場が現在も順調に成長していることが報告されています。
このレポートでは、
・総ユーザー数
・アクティブDApps数
・トランザクション数
・アクティブユーザー数
・トランザクションボリューム
がどれも大幅に増加していることが報告されています。新規DApps数は「2018年の1,470個」からわずかに減少しており、「2019年は1,445個」となっていますが、総合的に見るとDApps市場が非常に活発になっていることがわかります。
アクティブユーザー数は「倍増」しかし課題も
2019年のアクティブユーザー数は2018年から倍増し、148万人から311万人にまで増加したと報告されており、この1年間で新たにDAppを始めた新規ユーザーの数は277万人とされています。
しかし、新規ユーザーは増加しているものの「ユーザー維持率」の面ではまだ課題が残されていることも報告されており、『2019年にアクティブだった既存ユーザーは34.8万人のみで、すべてのアクティブユーザーの11%に当たる割合だった』と報告されています。
これは「DAppsを利用し始めるユーザーは増えてきているものの、継続してアプリを利用する本格的なユーザーが少ないこと」を示しています。
新たにリリースされたDAppsは「合計1,445個」
2019年には、6つのスマートコントラクトプラットフォームで「合計1,445個」の新たなDAppsがリリースされています。最もリリース数が多かったのはイーサリアム系DAppsで「690個」、次にリリース数が多かったのはTron系DAppsで「411個」、その次がEOS系DAppsで「260個」となっています。
イーサリアムとトロンは新規DApps数が多いものの、その一方では何らかの理由で閉鎖するDAppsが多いことも報告されています。「実際にリリースされたDApps数」と「その後も稼働しているDApps数」が最も近いのは”EOS”となっており、そのアクティブ度は97%に達しています。
しかしながら、アクティブユーザー数が多いのは依然としてイーサリアムであり、そのアクティブユーザー数は142万人を超えています。
人気の分野は「ギャンブル」と「DeFi(分散型金融)」
分散型アプリケーションの中でも特に人気の分野は「ギャンブル系DApps」だと報告されています。2019年に公開されたギャンブル系DAppsの数は”900を超える”と報告されており、110万人以上の新規ユーザーが参加したとされています。
2番目に規模が大きい分野は「DeFi(分散型金融)」の分野です。これには分散型取引所(DEX)などのアプリケーションも含まれており、2019年には合計100万人以上のアクティブユーザーがいたと報告されています。
「Dapp.com」が公開したレポートでは、今回紹介した内容以外にも非常に多くのデータが公開されており、各項目ごとに詳しい解説が行われています。このレポートは”日本語版”も公開されているため、より詳しい内容を知りたい方は以下の公式発表ページをご覧ください。
>>「Dapp.com」の公式発表はこちら
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