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JASRAC:ブロックチェーン上で「音楽作品の情報管理」実証実験を実施


日本音楽著作権協会(JASRAC)は2020年2月4日に「2020年2月〜3月までの期間にかけてブロックチェーン技術を活用した音楽作品情報の登録と共有に関する実証実験を実施する」と発表しました。

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音楽作品情報の登録・共有にブロックチェーン活用

日本音楽著作権協会(JASRAC)は、2020年2月4日の発表で「2020年2月〜3月までの期間にかけてブロックチェーン技術を活用した音楽作品情報の登録と共有に関する実証実験を実施すること」を明らかにしました。

“オープンかつ安全性の高い環境でデータを流通させ、複数の利害関係者でデータの内容・存在を保証することができる”という特徴を持つブロックチェーン技術に以前から注目していた「JASRAC」は、2018年度から「著作物使用料の取引記録管理にブロックチェーン技術を活用する検証」を実施しているほか、2019年10月からは「権利者への対価還元(著作物使用料の分配)を質・量ともに高めることを目的としたブロックチェーン関連の検証」を実施していました。

今回新たに発表された実証実験はこれらの取り組みの一環であり、「2020年2月17日〜2020年3月13日までの期間にかけて、JASRACに著作権の管理を委託している音楽出版社などの権利者に参加を募り実証実験を実施する」と説明されています。

権利者に対する対価還元の「質・量」向上へ

(画像:JASRAC)

実証実験の概要としては「音楽作品ごとに”デジタルコンテンツのハッシュ値・創作者のID・時刻証明情報”をセットにして記録できるブロックチェーン基盤とWEBアプリケーションを開発する」とされています。これらのアプリケーションは作家や音楽出版社が利用することを想定して開発されるとのことです。

次に、このアプリケーションを用いて記録した音楽作品の情報にメタデータを追記して、これらの情報に他の参加者のいずれかを指定して”閲覧・追記する権限”を付与、JASRACに閲覧権限を付与することによって、JASRACへの各種申請手続きを簡素化することが計画されています。

また実証実験が完了した後は、これら以外の管理業務への活用についても検証を進めていくことも計画されており、一連の取り組みを通じて「音楽著作権管理の信頼性・透明性の向上、管理の効率化を図り、作詞者・作曲者・音楽出版社などの権利者に対する対価還元の質・量を高めていくと」説明されています。

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