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BINANCE CEO:マルタでの無許可運営報道には「誤解がある」と説明


マルタ金融サービス局(MFSA)は、2020年2月21日に「仮想通貨取引所BINANCE(バイナンス)はマルタ国内での運営を許可されていない」とする公式声明を発表しました。この件に関する一連の報道を受けて、同社のCEOであるChangpeng Zhao(ジャオ・チャンポン)氏は”BINANCEの運営体制”について改めて説明を行なっています。

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MFSA「BINANCEの運営は許可されていない」と強調

BINANCE(バイナンス)は「マルタ共和国を拠点とする仮想通貨企業」として世界中で広く知られていますが、マルタ金融サービス局(MFSA)は2020年2月21日に公開した公式声明の中で『BINANCEはMFSAから運営を許可されていない』と説明を行いました。

MFSAは『バイナンスが行う事業活動のいずれかがMFSAの規制監督の範囲に含まれないかどうかを評価している』とも述べており、『マルタ共和国で仮想通貨事業を運営するためには、2018年に施行された仮想金融資産法に基づいたライセンスが必要である』と強調しています。

BINANCEがマルタ共和国に拠点を開設したことを発表した2018年3月には、マルタ共和国のJoseph Muscat(ジョゼフ・ムスカット)首相も当時”BINANCEを歓迎するツイート”を投稿しており、その後もBINANCEとマルタ政府は友好な関係を築いていることが報告されていたため、今回MFSAが公開した公式声明は一部の人々に混乱を与えましたが、その後バイナンスのCEOはこの件についてTwitter上で説明を行なっています。

バイナンスCEO「分散型で運営されている」と説明

バイナンスのCEOであるChangpeng Zhao(ジャオ・チャンポン)氏は、2020年2月21日に今回の声明について書かれた一連の報道を受けて『Binance.comはマルタに本社を構えたり、運営を行ったりしていない』とツイートしており、BINANCEがブロックチェーンを通じて”分散型”の形で運営されていることを強調しています。

これまでは「オフィス」や「本社」を構えて事業を展開するのが一般的でしたが、ジャオ・チャンポン氏は”現代社会にはブロックチェーン技術が存在する”ということを強調しており、同社が”分散型自立組織(DAO)”の実現に向けて常に分散化された状態で運営されていることを説明しています。

さらに同氏は今回のツイートでも「BINANCEが各国の規制を順守してサービスを提供している」と強調しており、BINANCEに関連する各事業体は事業を展開している場所の規制に基づいて「現地のパートナー企業」または「Binance.com」によって直接運営されていると説明しています。

BINANCEはそれぞれの国や地域に応じて必要な対策を行いながら事業を展開しているため、サービスの提供方法には「Binance.comのサービスをそのまま提供している場合」や「現地のパートナー企業を通じて取引所サービスを提供している場合」などといった複数のケースが存在しています。

仮想通貨規制はここ数年間の間で具体的に決定され始めてきているため、BINANCEの対応が違法であるように感じられる場合もありますが、同社は実際に各国の規制変更に合わせた対応を続けてきており、先日はシンガポールで今年1月に「決済サービス法」が施行されたことを受けて、かなり早い段階でライセンスの申請書を提出していることも明らかにされています。

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