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Vodafone×Energy Web「ブロックチェーン・SIM・IoT」で再生可能エネルギーを管理


エネルギー分野に特化したブロックチェーンプラットフォーム「Energy Web Chain」などを展開している「Energy Web(エネルギーウェブ)」と「Vodafone Business(ボーダフォン・ビジネス)」は、IoT(モノのインターネット)やブロックチェーンなどの技術を用いて再生可能エネルギーや分散型エネルギー源(*1)と電力網の統合を最適化する取り組みを進めています。

(*1)分散型エネルギー源(Distributed Energy Resources/DER):各地に分散して存在するエネルギー源(主に発電設備)のこと。太陽光発電設備や風力発電設備などが代表的な例として挙げられる。

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「SIM×ブロックチェーン×IoT」でエネルギー管理

エネルギー分野に特化したブロックチェーンプラットフォーム「Energy Web Chain」などを展開している「Energy Web(エネルギーウェブ)」は2020年5月26日に、世界最大の多国籍携帯電話事業会社「Vodafone(ボーダフォン)」に属している「Vodafone Business」と提携して、IoT(モノのインターネット)やブロックチェーンなどの技術を「再生可能エネルギーや分散型エネルギー源(DER)に活用するプロジェクトに取り組んでいることを明らかにしました。

「Energy Web」と「Vodafone Business」は、加入者識別モジュール(SIM)を用いたブロックチェーン技術(SCB)とIoTを活用してエネルギー資産のID情報を作成し、風力タービン・バッテリー・ヒートポンプ・ソーラーパネルなどといった分散型エネルギー源を電力網に安全かつ効率的に接続することを計画しています。

「SIM・ブロックチェーン・IoT」を組み合わせてエネルギー資産の情報を管理することによって、電力網を管理する事業者は通信事業者がSIMカードを使用して携帯電話を安全に識別するのと同じように、電力網に接続された分散型エネルギー資産を認識することができると説明されています。

ブロックチェーン技術を用いて再生可能エネルギーなどの情報を管理するプロジェクトはこれまでにも複数発表されていますが、そのような電力網で安定性を維持するためには”エネルギー資産を正確に識別・検証できる機能”が不可欠となるため、「SIM・ブロックチェーン・IoT」を組み合わせた管理システムは再生可能エネルギーの効率的な活用において重要な役割を果たすと期待されています。

昨年5月には「HONDA(ホンダ)」と「General Motors(ゼネラルモーターズ)」が協力して、電気自動車(EV)を”蓄電池”として活用するスマートグリッド(次世代送電網)に関する共同研究に取り組んでいることなども報告されており、太陽光発電などの設備も増えてきているため、「Energy Web」と「Vodafone Business」が開発しているシステムは、複雑化する電力網の管理に大きく貢献する可能性があると考えられます。

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Energy Web Token(EWT)の価格上昇続く

Energy Webの仮想通貨である「エネルギーウェブトークン(Energy Web Token/EWT)」の価格は、2020年4月末頃から大幅な上昇を続けており、2020年5月27日時点では今月20日に記録した345円のラインを突破し「1EWT=365.35円」まで上昇しています。

2020年3月30日〜2020年5月27日 EWTのチャート(画像:Coingecko)