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英NatWest銀行:暗号資産受け入れ企業へのサービス提供「拒否」する可能性


イギリス・ロンドンに本拠を構える商業銀行「NatWest(ナショナル・ウエストミンスター銀行)」が、暗号資産(仮想通貨)による支払いを受け入れる企業へのサービス提供を拒否する可能性があることがイギリスの大手メディア「The Guardian」の報道で明らかになりました。

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暗号資産は「高リスクな資産」だと判断

イギリスの大手メディア「The Guardian」の報道によると、イギリス・ロンドンに本拠を構える商業銀行NatWest(ナショナル・ウエストミンスター銀行)は仮想通貨を受け入れるビジネス顧客へのサービス提供を拒否する可能性があると報告されています。

報道によると、NatWestのリスク管理責任者であるMorten Friis氏は『私たちは暗号資産を高リスクだと考えているため、暗号資産対して慎重なアプローチをとっている。暗号資産は現在規制整備が進められている分野であるため、状況が変化した時にそれらに対応する』と語ったと報告されています。

ここ最近では、電気自動車メーカー「Tesla(テスラ)」、コワーキングスペース「WeWork(ウィーワーク)」、化粧品会社「Lush(ラッシュ)」などといった複数の企業が仮想通貨決済に対応することを発表していましたが、今回の報道では『NatWestはこのような仮想通貨決済に対応する計画を発表した企業を遠ざける可能性がある』と報じられています。

仮想通貨への厳しい対応が続くイギリス

イギリスの金融規制当局である「金融行動監視機構(FCA)」は以前から仮想通貨投資家などに対して”仮想通貨投資に伴うリスク”について警告を行っており、『暗号資産への投資やそれに関連する投資・貸付には非常に高いリスクが伴う。これらの製品に投資する場合には、全てのお金を失う準備をする必要がある』と説明しています。

また、2020年10月6日には「個人投資家向けの暗号資産デリバティブ商品販売」が正式に決定されたため、暗号資産デリバティブ取引所である「Bybit(バイビット)」は今年3月に『英国居住者向けサービスを停止すること』を発表しています。

さらに今月は、イギリス・ロンドンに本社を構える世界最大級のメガバンク「HSBC」のオンライン取引プラットフォームである「HSBC Invest Direct(HIDC)」が、同社の顧客に対してビットコインに大規模な投資を続けていることでも知られる「MicroStrategy(マイクロストラテジー)」の株式を『購入しないように』と指示するメッセージを送ったことなども報告されているため、イギリスでは今後このような事例が増えていく可能性があると予想されます。

なお、イギリスの中央銀行である「イングランド銀行」と「英大蔵省」は2021年4月19日に『中央銀行デジタル通貨(CBDC)の可能性を調査することを目的としたタスクフォースを共同設立したこと』も発表しています。

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