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タイ証券取引委員会「仮想通貨決済の禁止」を発表|4月1日から規制遵守求める


タイ証券取引委員会(SEC)は2022年3月23日に、仮想通貨決済を禁止することを発表しました。タイ国内の関連企業は2022年4月1日から30日以内にこの規制を遵守する必要があるとのことですが、仮想通貨取引は禁止されていないため、ライセンスを取得している事業者は今後も暗号資産取引サービスを提供することができるとされています。

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タイSEC「仮想通貨決済の禁止」を発表

タイ証券取引委員会(SEC)は2022年3月23日に「仮想通貨決済を禁止すること」を発表しました。SECは今回の発表の中で、タイ銀行とデジタル資産のメリットやリスクについて話し合いを行なった結果『商品やサービスの支払い手段としてデジタル資産を使用することを規制・管理する必要がある』との結論に達したと説明しています。

具体的には「価格変動による損失のリスク・盗難のリスク・個人情報漏洩のリスク・資金洗浄に悪用されるリスク」などのリスクが挙げられており、これら複数のリスクから『金融システムや経済全体の安定に影響を与える可能性がある』と指摘されています。

今回の決定では以下のようなルールが定められており、仮想通貨決済に関連するタイ国内の事業者は2022年4月1日から30日以内にこれらの規制を遵守する必要があると報告されています。

なお、タイ証券取引委員会は仮想通貨決済禁止の理由について『タイには既に非常に効率的な決済システムがあるため、商品やサービスの購入手段としてデジタル資産を使用できるようにしても、人々や企業にそれほど大きなメリットはない』とも説明しています。

仮想通貨投資・取引などは禁止せず

タイ証券取引委員会(SEC)は今回の発表で”実質的な仮想通貨決済の禁止”を発表していますが、「仮想通貨への投資」や「仮想通貨の取引」などは禁止されていないため、タイで暗号資産交換業を行うためのライセンスを取得している事業者は、通常通り事業やサービスを提供することができるとも説明されています。

また、今回の発表では『タイ銀行・タイ証券取引委員会・その他政府機関はブロックチェーンなどといったデジタル資産を支える様々な技術の利点を認識しており、これらの技術を使用してイノベーションを促進することをサポートしている』とも説明されており、タイ政府やタイ銀行がこれらの技術の有効活用に向けた取り組みを以前から積極的に進めていることなども説明されています。

タイでは今月9日に「認可された取引所で取引するトレーダーに7%の付加価値税免除が適用されること」や「年間損失と利益を相殺できるようにすること」などを含めた”仮想通貨への税制暖和”が発表されており、2022年後半にはリテール型中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実証実験が予定されていることなども報告されています。

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