KDDIは2023年3月7日に、メタバース・ライブ配信・NFTマーケットプレイス・暗号資産ウォレット・バーチャルショッピングなどといったWeb3時代のサービスを提供するメタバース・Web3サービス『αU(アルファユー)』を始動したことを発表しました。
メタバース・Web3サービス「αU」始動
KDDIは2023年3月7日に、メタバース・ライブ配信・NFTマーケットプレイス・暗号資産ウォレット・バーチャルショッピングなどといったWeb3関連の様々なサービスを提供するメタバース・Web3サービス『αU(アルファユー)』を始動したことを発表しました。
KDDIは2020年5月にアーティストによる音楽ライブやアニメ・漫画キャラクターのトークショーなど、バーチャル空間を起点とした都市連動体験を提供する都市連動型メタバース「バーチャル渋谷」の提供を開始しており、2022年10月にはリアルとバーチャル空間が連動する「デジタルツイン渋谷」など、5G通信とAR・MR技術を活用した都市体験の拡張に取り組んでいましたが、今回の発表では『αU』の提供を通じて「体験する場所」から「発信する場所」へと発展していく計画が発表されています。
αU(アルファユー)は暗号資産やNFTを含めたWeb3時代の様々なサービスを提供する新サービスであり、ユーザーは音楽ライブ・アート鑑賞・友人との会話・ショッピングなどの日常体験をいつでもどこでも楽しむことが可能、国内外のパートナーと連携しながら日本のクリエイターやコンテンツのグローバル展開をサポートし、クリエイターが価値を生み出しその対価を得られるクリエイターエコノミーを創出していくと説明されています。
αUで提供されるサービス
αUでは以下5種類のサービスが提供されていく予定で、各種サービスの概要については以下のように説明されています。
- メタバースでエンタメ体験や友人との会話を楽しめる「αU metaverse」
- 360度自由視点の高精細な音楽ライブを楽しめる「αU live」
- デジタルアート作品(NFT)などを購入できる「αU market」
- 暗号資産を管理できるウォレット「αU wallet」
- 実店舗と連動したバーチャル店舗でショッピングができる「αU place」
メタバースサービス「αU metaverse」
αU metaverseは、バーチャル空間に再現された渋谷や大阪の街を舞台に、アーティストによる音楽ライブや、利用者同士が集まって会話を楽しめる、さまざまなコミュニティに出会うことができるメタバースサービス。
特徴①:音声によるアバターコミュニケーション
参加者は好きなアバターになって音声でコミュニケーションをとることが可能。音声は、テキストでは得られない相手の気持ちを理解することができ、心地よい交流のベースとなる。街中にある、バー・居酒屋・カフェといったコミュニケーションスペースに参加者が集い、会話が広がり、コミュニティが誕生することで、新しいエンタメやクリエイティブが生まれる場となる。
特徴②:メタバースならではのイベントやミート&グリートを開催
新感覚の音楽ライブや、有名人のトークライブ、クリエイターによる展覧会などを開催。イベント後に行われるアーティストやファン仲間と直接コミュニケーションができるミート&グリートでは、メタバースならではのアバターを介した近い距離間で会話する貴重な体験ができる。
特徴3:誰もがクリエイターになれる
街とは別に用意された自分の部屋(マイルーム)を、家具などで模様替えをして自分らしさを表現するところからクリエイティブ活動は始まる。今後、マイルームに招待した仲間と会話を楽しむ延長でのトークライブ開催、アバターやマイルームの家具の制作や販売が可能となる。メタバースでは誰もが自由にクリエイターになることができる。
【利用方法】
「αU metaverse」アプリをApp Store/Google Playからダウンロードし、無料会員登録することによって利用可能。
360度ライブ体験サービス「αU live」
αU liveは、360度・自由視点映像で高精細な映像を視聴できるライブ体験サービス。アーティストと会場をバーチャル空間に再現し、視聴者はリアルのライブに近い体験ができる。バーチャルで活躍するアーティスト、リアルで活躍するアーティスト問わず、さまざまなαU liveのパフォーマンスを楽しめる。
特徴①:360度・自由視点映像でパフォーマンスを視聴できる
好きな角度と距離でアーティストのパフォーマンスを楽しめる。会場の全体感からアーティストの表情まで、好きなタイミングにさまざまなアングルで視聴可能。
特徴②:高精細な映像
クラウド上で映像を処理することで、本来ならハイスペックなPCなどが必要な、高精細な映像も手元のスマートフォンで視聴可能。
【利用方法】
スマートフォンやPCのウェブブラウザで視聴可能。詳細は2023年夏頃の正式提供時に改めて発表。「αU spring week 2023」で先行体験が可能なほか、有料展覧会「prompt αU」でも見ることができる。
NFTマーケットプレイス「αU market」
αU marketは、デジタルアート作品(NFT)などが購入できる電子取引市場(マーケットプレイス)。有名ファッションデザイナーや著名なNFTアーティストによる作品がαU market限定で登場。
特徴①:簡単にデジタルアート作品(NFT)の購入が可能
クレジットカード決済やauかんたん決済対応で、初めての方でも簡単にNFTの購入が可能。なお、他のマーケットプレイスとも互換性があるNFTネットワーク「Polygonブロックチェーン」に対応し、購入した作品を他人に販売することもできる。
特徴②:リアル店舗で特典が受けられるデジタル会員証
対象のリアル店舗で提示すると特典が受けられる「デジタル会員証(NFT)」を取り扱い。東京都渋谷区の店舗から提供を開始し、順次エリアを拡大予定。
【購入方法】
「αU market」ウェブページで購入可能。また「αU market」と同時に、さまざまなデザイナーやアーティストとのコラボレーションでINFOBARをはじめとする数々の携帯電話を生み出したau Design project発のNFTストア「αU dotadp」を開始。第1弾としては、au Design project 20周年を記念したNFTやZ世代から支持されるアーティスト雪下まゆ氏、ヨシフクホノカ氏、バウエルジゼル愛華氏のNFTを発売。
暗号資産ウォレット「αU wallet」
αU walletは、αU marketで購入したデジタルアート作品(NFT)や、売買時に使用する通貨である暗号資産の管理ができる暗号資産ウォレット(お財布)。
特徴①:デジタルアート作品(NFT)や暗号資産を安全に管理・売買できる
「αU market」で購入した作品(NFT)を管理できる。Polygonブロックチェーン対応のマーケットプレイスで購入したNFTも管理できるほか、売買する際に使用する通貨である暗号資産「Polygon(MATIC)」の送金・入金も可能。
【利用方法】
「αU wallet」アプリをApp Store/Google Playからダウンロードし、設定することで利用可能。
αUがサポートするPolygon(MATIC)とは?
デジタルツインでショッピング体験「αU place」
αU placeでは、店舗を見渡して好みの商品を探すことや、家族や友人と一緒に買い物ができることなど「リアル店舗の良さ」と、いつでも買い物ができる「ECの良さ」を組み合わせた新しいショッピングが可能。
特徴①:現実の街で行うようなショッピング体験
リアル空間の街並み・店舗・商品をバーチャル空間上に再現。ユーザーは現実の街で行うショッピングと同様に、バーチャル空間内で街を散策することや店舗を見つけて入店することが可能。店舗スタッフからビデオ通話で商品説明やアドバイスを受けることもできる。
特徴②:再現性の高い店舗内空間と商品展示
出店店舗は、実際の外観デザインと店内展示をスマートフォンで撮影するのみで、バーチャル空間に再現することが可能。また、リアル店舗でスマートフォンをかざすとARで商品情報を表示するなどリアルとバーチャルの連動機能も提供予定。
【利用方法】
2023年夏頃提供予定の「αU place」アプリで誰でも利用可能。詳細は正式提供時に改めて発表。「αU spring week 2023」で先行体験が可能で、バーチャル空間上の渋谷に再現した「au style SHIBUYA MODI」と渋谷パルコ5Fの「Lui’s/EX/store」にて、リアル店舗のスタッフから接客を受けることができる。
「αU spring week 2023」も無料開催
今回の発表では、αUの各種サービスをすべて体験できる「αU spring week 2023」を2023年3月8日〜12日までの期間にかけて、東京都渋谷区で無料開催することも報告されています。
「αU live」ではBE:FIRSTの音楽ライブ、「αU metaverse」では水曜日のカンパネラの音楽ライブや吉本芸人のお笑いライブを開催、「αU market」ではZ世代から注目されているイラストレーターのアート作品(NFT)を販売、「αU place」ではau StyleやアパレルショップLui’sが再現されます。
各イベントの詳細は「αU spring week 2023」の公式ページで確認可能です。
メタバース・Web3関連の注目記事はこちら