仮想通貨関連サービスをグローバルに展開している大手暗号資産取引所「Bybit(バイビット)」が、香港市場への進出を計画していることが複数の報道で明らかになりました。
ここ最近では”香港市場進出”の計画を発表する仮想通貨取引所が増えてきていますが、一部の事業者はコストや収益性の面で懸念を示しているとも伝えられています。
Bybit「香港市場でのライセンス取得」を計画
仮想通貨関連サービスをグローバルに展開している大手暗号資産取引所「Bybit(バイビット)」が、香港市場への進出を計画していることが複数の報道で明らかになりました。
Bybit(バイビット)は、2018年3月に設立された大手暗号資産取引所であり、暗号資産の現物取引・証拠金取引・P2P取引・コピートレードなどといった様々なサービスをグローバルユーザー向けに提供していることで知られています。
香港証券先物委員会(SFC)は2023年6月1日に新しいルールを施行して「全ての中央集権型取引所にSFCへの登録義務を課すこと」を予定しており、新ルールには個人投資家に仮想通貨取引を許可する案が含まれているため、仮想通貨業界の発展にもつながる可能性があると期待されていましたが、Bybitもその他複数の暗号資産取引所と同様に香港で仮想通貨サービスを提供するためのライセンスを申請することを予定していると伝えられています。
Huobiなども香港進出を計画
一部事業者はコストや収益性に懸念
報告によると、Bybitはマーケティング・開発・研究チームの一部を香港に移すことを計画しているとのことで、機関投資家からの資本流入などによって香港市場参入で高い流動性がもたらされる可能性があると期待されています。
ただし、香港進出を計画している複数の事業者は「ライセンスの取得・維持にかかるコスト」や「香港市場での収益性」などに懸念を示しているとのことで、香港で提案されている規則が保守的で、取引可能な暗号資産がビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの限られた通貨に限定されていることが懸念材料になっているとも伝えられています。
香港証券先物委員会(SFC)が新たな規制案を発表して以降は「Huobi・Gate.io・OKX」など続々と暗号資産取引所が”香港市場進出”の計画を発表していますが、その一方ではグローバル展開している暗号資産取引所に対する訴訟・警告も増えてきており、2023年3月31日には日本の金融庁が「Bitget・Bybit・MEXC・Bitforex」の4社に対して警告を行ったことを発表しています。