ETH・USDC・MATICなどが流出
NBAダラス・マーベリックスのオーナーを務めている億万長者のマーク・キューバン氏が、フィッシング詐欺で87万ドル(約1億2,800万円)相当の暗号資産を盗まれたことが複数の報告で明らかになりました。
マーク・キューバン氏のウォレットから暗号資産が盗まれたことは、オンチェーン探偵のWazz(@WazzCrypto)によって2023年9月16日に報告されていましたが、その後は「DLNews」が”マーク・キューバン氏がハッキング被害に遭ったことを認めた”と報じています。
今回のフィッシング詐欺では、記事執筆時点で約120万円に相当する「5 ETH」が盗まれた他、「USDC・MATIC・stETH」などの暗号資産に加えて「SuperRare・Ethereum Name Service」などに関連する様々なトークンも被害に含まれていると報告されています。
DLNewsによると、合計10種類の暗号資産が盗まれたとのことで、合計被害額は約87万ドル(約1億2,800万円)にのぼるとされています。
仮想通貨流出はCoinExでも
暗号資産盗難の原因は「偽アプリのダウンロード」
報告によると、マーク・キューバン氏の暗号資産が盗まれた原因は「悪意のある偽物のメタマスクウォレットをダウンロードしてしまったこと」にあると伝えられています。
MetaMask(メタマスク)は仮想通貨業界で広く利用されている代表的な仮想通貨ウォレットですが、現在はユーザーの機密情報や暗号資産を盗み取ろうとする”偽物のバージョン”が複数リリースされています。
そのような偽のウォレットアプリは、アプリをダウンロードしたユーザーに「秘密鍵」や「シードフレーズ」などを入力させて、対象者のウォレットから暗号資産を盗み出します(秘密鍵などを入手するとそのウォレットの資産を送金することが可能になります)。
マーク・キューバン氏は200万ドル(約2億9,500万円)相当の暗号資産を「Coinbase Custody」と呼ばれる保管サービスに移動させることによって被害の拡大を防ぐことに成功したとのことですが、それまでに間に87万ドル相当の暗号資産を盗まれてしまったとのことです。
偽アプリやフィッシングサイトを通じて仮想通貨を騙し取る詐欺の被害は増加しており、先月末には「米麻薬取締局がアドレスポイズニング詐欺の被害に遭ったこと」も報告されています。
このような詐欺の被害は仮想通貨に詳しい人々の間でも発生しており、最近では「Discordの隠しリンク機能を悪用した詐欺」などの注意喚起も行われているため、仮想通貨を利用している方は常に注意・警戒しておくことが重要です。
詐欺手法のまとめ記事はこちら
(DLNews報道)