「最大の災難はステーキングに訪れる」と警告
2018年のビットコイン暴落予想を的中させたことでも知られるピーター・ブラント氏は2024年5月24日に「仮想通貨業界に今後訪れる最大の災難はステーキングに関するものになるだろう」との警告を発しました。
同氏は「今回の意見はイーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)の愛好家にはあまり受け入れられないかもしれない」と前置きした上で、仮想通貨のステーキングを行っている人は今後大きな経済的損失に悩まされる可能性があると語っています。
ETHやSOLの愛好家の人々にはあまり受け入れられない意見かもしれませんが、仮想通貨業界における最大の災難はステーキング(およびステーキングをしていると思っている人々)に訪れるでしょう。
ステーキングゲームでの破産や個人資産の喪失は、いつの日かあなたを驚かせることになるでしょう。
規制強化によるステーキングの終焉を予想
これは「将来的には中央銀行や規制当局がステーキングなどの規制を強化する可能性がある」という予想に基づいたもので、将来的には中央銀行や政府が介入して規制強化されるため、ステーキングによる資産運用が難しくなり、最終的にはステーキングが終焉を迎える可能性があると警告されています。
ステーキング
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資産(ETH・SOLなど)を所有する/借りる/レバレッジをかける
それを貸し出して収益を得る(=利子)
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最終的には中央銀行・政府当局が関与
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ステーキングに対する規制権限
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ステーキングの終了
米国政府は仮想通貨のステーキングを認めない?
今回の投稿は、米国証券取引委員会(SEC)がイーサリアム現物ETFの19b-4申請書類を承認した後に投稿されたものであるため、米SECの対応を考慮したものであると考えられています。
米SECはイーサリアム現物ETFの申請書類を全て承認しましたが、承認前にはETF申請企業に対して「イーサリアム現物ETFの上場申請に関する提出書類の更新」を突如求めたことが報じられていました。
今回承認された書類はこの修正版書類となっていますが、修正された書類では、ステーキングに関する文言が削除され「ファンドのETHは誰にもステーキングできない」という明確な文言が追加されたと報告されています。
米SECは以前から仮想通貨のステーキングに対して厳しい視線を向けていて、2023年2月には「Krakenのステーキングサービスは証券法違反」と指摘して対象事業者に登録を求めていました。
現物ETFが認められたとしても、仮想通貨のステーキングが明確な規制対象となって、登録なしにステーキングサービスを提供することができなくなった場合には、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用している多くの仮想通貨に影響が及ぶ可能性があると懸念されます。
ステーキングの仕組みはイーサリアムやソラナを含む非常に多くの仮想通貨で採用されているため、米国政府が今後ステーキングに対してどのような方針を示すのかについては注視しておいた方が良いのかもしれません。