仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

Facebook:ブロックチェーン企業「Chainspace」を買収|研究チームをさらに強化


Facebook(フェイスブック)が初めてブロックチェーン業界の企業を買収したことが海外メディアCheddar(チェダー)の報道で明らかになりました。同社は優秀なスタッフを獲得するために、決済速度を向上させることなどを目的としたスマートコントラクトを構築している「Chainspace(チェーンスペース)」を買収したと伝えられています。

こちらから読む:Facebookが研究開発に取り組んでいる「ブロックチェーン技術」とは

Chainspace(チェーンスペース)とは

Chainspace(チェーンスペース)は、イギリス・ロンドン大学の研究者らによって設立された、スマートコントラクトなどのシステムを開発している企業です。同社はブロックチェーン技術を用いて決済やその他のサービスを簡素化するためのシステムを構築しています。

同社の公式サイトには、
・Sharding(シャーディング)
・Consensus(コンセンサス)
・Fraud Proofs(フロウド・プルーフ)
・Credentials & Privacy(クレデンシャル&プライバシー)
・Consensus frameworks(コンセンサス・フレームワーク)
の論文が公開されており、Proof of stake(プルーフ・オブ・ステーク)の論文も近日公開とされています。

報道によると、同社はブロックチェーン技術を使用した「トランザクションの速度を向上させるためのプラットフォーム」を開発しているとされており、この他にも投票などのような支払い以外の分野でのブロックチェーン活用法を調査していたと説明されています。

「Chainspace」の詳しい情報は以下の公式サイトをどうぞ
>「Chainspace」の公式サイトはこちら

Facebookのブロックチェーンチームに4名が参加

今回の買収は「Acqui-hire(アクハイヤー)」と呼ばれる形式の買収となっており、Chainspaceの論文を作成した5人の研究者の中の4名が「Facebookのブロックチェーンチーム」に参加すると報じられています。現時点では、
・Alberto Sonnino(アルベルト・ソンニーノ)氏
・George Danezis(ジョージ・ダネジス)氏
という2人の研究者がビジネス特化型のSNS「LinkedIn(リンクトイン)」で、Facebookロンドンオフィスのブロックチェーン研究者として雇用ステータスを公開しています。

Cheddarの報道によると『Facebookの広報担当者は「Chainspace」から研究者を雇用したことについては認めているものの、その詳細についてはコメントを控えた』と伝えられています。また今回の買収では「Chainspaceの技術は一切取得していない」とも説明されており、Facebook広報担当者からは次のようなコメントを受けたと報じられています。

その他多くの企業と同じようにFacebookはブロックチェーン技術の利点を活用するための方法を模索しています。この新しい小規模なチームは、現在様々なアプリケーションを検討しています。これ以上共有できる情報はありません。

Facebookのブロックチェーン研究チームは、昨年設立されて以降チームメンバーの強化を続けており、
・David Marcus氏(Messenger幹部)
・James Everingham氏(Instagramエンジニアリング部長)
・Kevin Weil氏(Instagram元副社長)
・Evan Cheng氏(元Apple社)
などが携わっていることが明らかにされています。

昨年12月には、Facebookはインドの「WhatsApp」ユーザー向けにユーザー間の送金に使用できる独自の仮想通貨を開発しているとも報じられています。徐々に内容が明らかにな理つつあるFacebookのブロックチェーンプロジェクトには今後も注目です。