ロシア/中国/韓国の仮想通貨団体からなる共同組織は、仮想通貨関連広告を禁止するGoogle/Twitter/Facebook/Yandexに対して、5月に共同訴訟を提起する予定であることが、ロシアのニュース機関TASSの報道により明らかになりました。
この4社に対して共同訴訟を起こすのは次の3つの団体です。
- ロシア仮想通貨ブロックチェーン協会(RACIB)
- 韓国ベンチャービジネス協会
- 中国の仮想通貨投資家協会(LBCT)
RACIBなどの3団体は、訴訟費用などの準備をするためにユーラシアン・ブロックチェーン協会を組織しました。
このユーラシアン・ブロックチェーン協会は、訴訟対象の企業の株主が仮想通貨のウォレットを保有している場合は、株主に対しても苦情を申し立てる予定であることも明かしています。
次々に発表された仮想通貨広告の規制
Facebook(フェイスブック)は今年1月末に、仮想通貨関連の広告掲載を禁止することを発表しました。この規制の主な理由は、誤解を招く表現や詐欺的な手法が多くみられたことなどから、ユーザーを保護することなどを目的としています。
その後3月には、Google(グーグル)が仮想通貨やイニシャル・コイン・オファリング(ICO)などの広告を6月から制限する計画を明らかにしました。
また先週には、Twitter(ツイッター)も同様の広告禁止の事実を認めています。
今回の報道によると、ロシアの検索大手企業であるYandex(ヤンデックス)も同様の措置を検討しているとのことです。
RACIBのYuri Pripachkin会長のコメント
RACIBのYuri Pripachkin(ユーリー・プリパチキン)会長は、モスクワで27日からの2日間の日程で開催されたブロックチェーンのカンファレンスで次のように述べています。
「4社はその独占的地位を利用していると確信しています。市場を操作するためにお互いにカルテル協定を結んでいる。広告禁止が発表されてから、ここ数ヶ月間の仮想通貨市場は大きく落ち込んでいる」
「この問題に関心のある人は誰でも、新協会のファンドに資金を寄付できる」
「もし株主や役員が、会社の地位を利用し仮想通貨のウォレットを個人的利益のために使っているのが判明した場合は、彼らも起訴の対象となります」
この共同訴訟が行われる場所については、ワイオミング州など米国の複数の州が仮想通貨に忠実な姿勢を示していることなどから、米国で訴訟を起こすとみられています。ワイオミング州では過去2カ月間で、仮想通貨を州証券規制の適用除外にする法律などの仮想通貨優遇法を成立させています。
仮想通貨市場以外からも注目が集まる
Facebookは最近の報道で、政治データ分析会社である「Cambridge Analytica」が、5,000万人を超えるFacebookユーザーの個人情報に不正にアクセスしたことなどが報じられたことを受け、大きく株価を落としたほか、テスラモータースのイーロン・マスク氏が同社のFacebookアカウントを削除するなどが、大きな話題となっています。
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今回の内容は主要な4ヶ国が関係する大きな動きでもあるため、仮想通貨市場だけでなくその他の分野からも大きな注目が集まります。
(引用元:TASS)
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