カルダノ財団(Cardano Foundation)は2020年7月25日に、仮想通貨業界で大きな注目を集めていた「Shelley(シェリー)のハードフォーク」と「メインネット公開」が予定通り2020年7月29日に実施されることを発表しました。今回の発表が行われた直後にカルダノ(Cardano/ADA)の価格は急騰しており、記事執筆時点では「1ADA=15.07円」で取引されています。
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Shelleyハードフォーク:予定通り「29日」実施へ
カルダノ財団(Cardano Foundation)は2020年7月25日に、Cardanoブロックチェーンにおける重要なアップグレードである「Shelley(シェリー)のハードフォーク」と「メインネット公開」が予定通り2020年7月29日に実施されることを発表しました。
Cardanoの開発は大きく分けて「Byron(バイロン)、Shelley(シェリー)、Goguen(ゴーグエン)、Basho(バショウ)、Voltaire(ヴォルテール)」という5段階に分かれており、これまでは最初の段階である「Byronの時代」とされていましたが、今回のハードフォークによってカルダノは第2段階である「Shelleyの時代」へと突入することになります。
Shelley(シェリー)の時代は”Cardanoネットワークの分散化”の面において特に重要な時期であり、Byron期の連合型ネットワークから「コミュニティ主導の分散型ネットワーク」に移行する他、Cardanoの大きな特徴の一つであるプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に関連した委任やステーキング報酬などの仕組みも本格的に稼働することになります。
PoSのネットワークが正式に開放されることによって、ADA保有者はCardanoネットワークを支える複数の”ステークプール”の中から自分が信頼できるものを選んで投票(委任)することができるようになります。この仕組みによってCardanoネットワークはコミュニティの意見を反映する形で運用されることになり、委任作業を行ったADA保有者は「ネットワーク健全化に貢献したことへの報酬」として新規発行されるADAを獲得することができるようになります。
業界で最高のブロックチェーンに向けて
カルダノ(Cardano/ADA)の開発者であるCharles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)氏は、最近公開されたYouTube動画の中で『Cardanoブロックチェーンはハードフォークの成功後に業界で最高になる』と語っています。
また、これまでの報道では「Shelleyのリリースによってカルダノネットワークは大幅に分散化され、ビットコインやイーサリアムよりもさらに分散化される」とも報告されています。実際にこれまで実施されていた「Shelleyインセンティブ付きテストネット」では、2020年5月時点でアクティブプール数が「968」、アクティブユーザー数が「19,842」、委任されたADA数量は「128.2億ADA」に達していると報告されていたため、テストネットの段階で非常に多くの人々がカルダノネットワークの運営に参加していたことがわかります。
カルダノチームはShelleyのメインネット公開前にネットワーク上の全てのバグを確実に排除するための取り組みを続けているとのことで、2020年7月29日までの期間でも”ネットワークの二重チェック”を実施するとも報告されています。これまでのところは全てが順調に進んでいると報告されているため、今後の正式なメインネット公開には期待が高まっています。
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2020年7月26日|カルダノエイダコイン(ADA)の価格
カルダノエイダコイン(Cardano/ADA)の価格は、今年3月頃から5倍以上にまで回復していましたが、今回の発表が行われた直後にはさらに急騰しており、2020年7月26日時点では「1ADA=15.07円」で取引されています。