仮想通貨ソラナ(Solana/SOL)を安全に管理するために、適切なウォレット選びが重要です。
この記事では、人気の「Phantom」や「Trust Wallet」など、ソラナ対応のおすすめウォレット5選を紹介しています。トークンやNFT管理も簡単にできるウォレットを探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
おすすめのソラナ(SOL)のウォレット
おすすめのソラナのウォレットについて、以下から解説していきます。
Phantom(ファントム)
Phantomは、ソラナでもっとも人気のあるウォレットです。
アプリ内からのスワップ・ステーキング・NFTの確認など、基本的な機能を備えています。
また、利用者が多いため何か問題が起こった時の情報も、インターネット上に多数存在しています。
まず、シンプルにウォレットを使用したい場合は、Phantomを使用するのがおすすめです。
また、ここ数年でチェーンの対応拡大も行っており、ソラナのみならず、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、ポリゴン(MATIC)などに対応しています。
Chrome、iOS・Androidに対応しています。
Trust Wallet(トラストウォレット)
Trust Walletも、ソラナに対応しているウォレットの1つです。
Trust Walletの特徴は、幅広いチェーンに対応している点です。
BNB Chain(BSC)を中心に、ソラナ・ビットコイン・コスモス(ATOM)・ポルカドット(DOT)などに対応しています。
ただし、チェーンによって利用できる機能には制限があり、特にEVM以外(イーサリアムと互換性を持つ)のチェーンでは対応状況にばらつきがあります。
ソラナでは、購入・売却・スワップなどに対応していますが、通常のソラナ専用ウォレットのようにフル機能にはアクセスできません。
Chrome、iOS・Androidに対応しています。
トラストウォレットの詳細はこちら
SolFlare(ソルフレア)
SolFlareも著名なソラナのウォレットの1つです。
Phantomと同様にスワップ・ステーキングなどに対応しており、基本的な用途に使用できます。
また、SolFlareは「Solana Snap」という機能を提供しています。
Solana Snapを使用することで、主要なアプリであるMetaMaskでソラナの資産を管理可能です。
全ての機能が利用できる訳ではありませんが、アプリケーションへの接続や、トークンの管理ができます。
Chrome、iOS・Androidに対応しています。
Glow Wallet(グローウォレット)
Glow Walletは、2022年にローンチした比較的新しいソラナのウォレットです。
シンプルなデザインで使いやすさに定評があり、UI・UXが優れています。
一般的なソラナのウォレットが備えるスワップ・ステーキング・NFTの確認などに対応しています。
また、手数料無料でスワップでき、アプリ内で気軽に取引が可能です。
Chrome、iOS・Androidに対応しています。
Ledger(レジャー)
Ledgerは、ソラナに対応しているハードウェアウォレットです。
前述してきたウォレットは全てオンラインで管理する「ソフトウェアウォレット」にあたりますが、Ledgerは「ハードウェアウォレット」にあたります。
Ledgerは多種多様な通貨に対応しており、ソラナ上の資産も管理可能です。
ただし、Ledgerが独自に提供しているアプリケーションには対応していません。
そのため、ウォレット内の資産にアクセスしたい場合は、前述したPhantom・SolFlareなどソフトウェアウォレットと接続する必要があります。
単体で使用していくというよりも、各ソラナ用のウォレットと連携しながら使用していく形になります。
Ledgerの詳細はこちら
ソラナ(SOL)のウォレットとは?仮想通貨の管理を行う
ソラナとウォレットの概要や基本的な点について、以下から解説します。
ウォレットの概要
仮想通貨におけるウォレットとは、仮想通貨を管理するためのツール・アプリケーションのことです。
詳細な仕様はブロックチェーンによって異なりますが、基本的に秘密鍵・公開鍵を通して仮想通貨を管理します。
ウォレットを使用することで、秘密鍵・公開鍵の管理を行い、ブロックチェーン上のトランザクションを発生させたり、保有している仮想通貨を確認できます。
ここで注意しておきたいのは「ウォレットは物理的に仮想通貨を保有しているわけではない」ということです。
仮想通貨の存在はブロックチェーンに記録されており、ウォレットで管理する秘密鍵を通してアクセスが可能です。
ソラナのウォレットではソラナの上の資産を管理
ソラナのウォレットでは、ソラナのブロックチェーン上にある資産を管理します。
ウォレットは各アプリケーションごとに、対応しているブロックチェーンが異なっています。
そのため、ソラナのブロックチェーン上の資産にアクセスする際には、専用のウォレットが必要です。
ウォレットの種類は大きく分けて2つ
ウォレットの種類は大きく分けて、ハードウェアウォレットとソフトウェアウォレットの2種類が存在します。
ハードウェアウォレットは、物理的なデバイスに秘密鍵を保存し、仮想通貨を使用したいときのみインターネットに接続します。
ソフトウェアウォレットは、秘密鍵をスマホアプリやChromeの拡張機能に保存するものです。
ハードウェアウォレットは、基本的にオフラインで保存するため安全性が高い傾向が見られますが、物理的な存在なため破損・紛失などのリスクが見られます。
一方で、ソフトウェアウォレットは、無料で利用でき利便性も高いですが、オンラインのため安全性はハードウェアウォレットと比較して低くなる傾向があります。
ソラナ(SOL)のウォレットを使用してできること
ソラナのウォレットを使用してできることを、以下から解説します。
アプリケーションへの接続とトランザクション
もっともポピュラーな用途は、アプリケーションへの接続とトランザクションを発生させることです。
ウォレットは仮想通貨を管理や送受信ができることに加えて、外部のアプリケーションに接続して、トランザクションを発生させることが可能です。
例えば、DeFiプロトコルであるDEX(分散型取引所)とウォレットを接続して、ウォレット内の仮想通貨を使用して、取引できます。
仮想通貨を取引所に保管している場合はこのような用途に使用できないため、ウォレットで仮想通貨を管理するメリットの1つにも挙げられます。
ソラナ基盤のDEXについてはこちら
NFTの確認
ソラナのウォレットは、NFTの確認にも使用できます。NFTもトークンの1種のため、ウォレットで管理を行います。
ソラナのウォレットを使用することで、ウォレット内にあるNFTの確認および送受信が可能です。
また、前述したとおり、アプリケーションとの接続が可能なので、NFT関連のアプリケーションに接続して、さまざまな用途にNFTを使用することもできます。
ソラナ対応のNFTマーケットプレイスはこちら
アプリ内でのスワップやステーキング
一部のソラナのウォレットでは、アプリ内でのスワップやステーキングを提供しているものもあります。
スワップは仮想通貨の交換・取引を指し、ステーキングはソラナのネイティブトークン「ソル(SOL)」を、ソラナのブロックチェーンに対して預けて、利回りを得ることを指します。
アプリ内から直接スワップやステーキングが可能なので、直感的に取引ができ、初心者でもかんたんに利用可能です。
ただし、一定の手数料がかかる場合もあります。
ソラナのステーキング方法はこちら
MetaMask(メタマスク)とソラナについて
もっともポピュラーなウォレットであるMetaMask(メタマスク)は、ソラナでは基本的に使用できません。
MetaMaskは主にイーサリアムと、イーサリアムと互換性を持つEVM系(ロールアップ、サイドチェーンなどを含む)チェーンに対応したウォレットになっています。
ソラナは、イーサリアムと大きく仕様が異なっており、基本的に互換性を持たないため、MetaMaskも使用できません。
前述したように、一部ではMetaMaskでソラナ上の資産を管理する方法もあります。
しかし、あくまで補助的なものであり、全ての機能にアクセスするためには、ソラナ専用ウォレットを使用するのがおすすめです。
ソラナ(SOL)ウォレットの注意点
ソラナのウォレットを使用する上での注意点について、以下から解説していきます。
ガス代の発生
ソラナのウォレットを使用して行う全てのアクションには、基本的にガス代が発生します。
ガス代の発生は日常的な用途において、仮想通貨取引所で仮想通貨を管理する場合との最大の違いの一つです。
そのため、ガス代にはネイティブトークンであるSOLが必要なので、基本的に数千円分は各ウォレットに入れておくのがおすすめです。
ソラナは非常にガス代が安いため(多くの場合で、数円程度)、数千円あれば基本的にガス代で困ることはありません。
イーサリアムやビットコインであれば、ガス代に数千円〜数万円掛かってくるケースも見られ、トランザクションのガス代のために数万円から数十万円はあらかじめ入れておく必要があります。
トランザクションの種類とタイミングによって若干ガス代は左右されますが、ソラナではそれほど大きなハードルになりません。
秘密鍵やリカバリーフレーズの管理
秘密鍵やリカバリーフレーズの管理は徹底しておく必要があります。
仮想通貨取引所に仮想通貨を保管している場合、パスワードとIDがあればアクセス可能です。
仮に紛失・失念したとしても、身分証明書や電話番号などで復旧できます。
一方で、ウォレットの秘密鍵・リカバリーフレーズを紛失した場合、取り戻すことはできません。
永久的にウォレットへのアクセスを失ってしまいます。
そのため、分散的に複数の方法で、秘密鍵やリカバリーフレーズは管理しておくのがおすすめです。
また、秘密鍵やリカバリーフレーズを他人に教えると、仮想通貨が盗難されるため、絶対に教えてはいけません。
アプリケーションの開発者を含めて、秘密鍵やリカバリーフレーズを尋ねることは基本的にありません。
接続の先の注意
ソラナのウォレットを接続する先は、慎重に選ぶ必要があります。
さまざまなアプリケーションに接続できるのは、ウォレットを使用するメリットの1つです。
しかし、詐欺的な目的で運営されているアプリケーションやWEBサイトは、大量に存在します。
また、著名なプロジェクトや企業の公式Xアカウント(Twitter)やDiscordがハッキングされ、スパムリンクがシェアされるケースも見られます。
少しでも怪しい話や魅力的だと感じる話は、さまざまな観点からリサーチが必要です。
心当たりのないトークン
ソラナのウォレットを使用していると、よくあるのはスパムを目的としたNFTなどの送付です。
ソラナはガス代が低いため、詐欺や悪意を持った行動のコストも低いです。
そのため、詐欺や悪意を持った目的で、大量のウォレットに対してトークンを送付するケースも見られます。
基本的に心当たりのないトークンには、触れてはいけません。
また、PhantomやGlow Walletなどでは、スパムトークンをバーン(Burn)することで、少額のSOLを獲得できる機能を搭載しています。
ソラナ(SOL)のウォレットについてまとめ
ソラナには、さまざまなウォレットがローンチされており、各ウォレットごとに多種多様な機能が搭載されています。
用途によっておすすめのウォレットは異なってくるため、まずは一通り使ってみるのがおすすめです。
また、仮想通貨取引所での保管とは異なる注意点も存在するため、リスクを認識した上で、安全に使用していく必要があります。
ソラナ関連の注目記事はこちら
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Freepikのライセンス許諾により使用