
仮想通貨を安全に保管・管理する方法|人気のハードウェアウォレット「Ladger」とは?
仮想通貨業界では、詐欺やハッキングなど様々な方法で資産を盗まれる事例が相次いで報告されています。そのため、仮想通貨保有者にとって、自身の保有する仮想通貨を安全に保管・管理することが非常に重要となっています。
Ledgerは、フランス・パリに本社を置くLedger社が開発した、仮想通貨ウォレットの一種です。通常の仮想通貨ウォレットとは異なり、Ledgerは物理的な専用デバイスを用いて暗号資産の秘密鍵をオフラインで安全に保管します。これにより、オンライン上の脅威から資産を守ることができます。
Ledgerの主な特徴として、以下の点が挙げられます:
- 高度なセキュリティ:秘密鍵を完全なオフライン環境で生成・保管
- 多様な暗号資産対応:5,500種類以上の仮想通貨に対応
- 使いやすさ:専用アプリ「Ledger Live」との連携で簡単に資産管理が可能
- 多彩な製品ラインナップ:「Ledger Stax」「Ledger Flex」「Ledger Nano X」「Ledger Nano S Plus」の4種類を提供
Ledgerを使用することで、仮想通貨取引所のウォレットなどで保管する場合に比べ、ハッキングや取引所の破産などのリスクを大幅に軽減することができます。また、Ledgerはビットコインをはじめとする主要な仮想通貨はもちろん、アルトコインやNFT(非代替性トークン)の管理にも対応しており、幅広い暗号資産を安全に保管することが可能です。
仮想通貨投資を行う上で、資産の安全な保管・管理は最も重要な要素の一つです。Ledgerのようなハードウェアウォレットを利用することで、より安全に自己管理型の仮想通貨ウォレットを運用することができるでしょう。
本記事では、より安全な仮想通貨の保管・管理方法として注目を集めている人気のハードウェアウォレット「Ledger(レジャー)」について、その基本情報や特徴、各種製品の概要などをわかりやすくご紹介します。
Ledger(レジャー)とは?
Ledger(レジャー)は、フランス・パリに本社を置くLedger社が開発した、仮想通貨を自分自身でより安全に保管・管理することができる代表的なハードウェアウォレットです。
Ledgerは、仮想通貨の秘密鍵をオフラインで安全に保管するための多機能ウォレットを提供しており、現在は以下4種類のハードウェアウォレット製品が展開されています。
- Ledger Stax
- Ledger Flex
- Ledger Nano X
- Ledger Nano S Plus
仮想通貨は「取引所ウォレット・ブラウザ拡張版ウォレット・ウォレットアプリ」など、様々な種類のウォレットで管理することが可能です。しかし、Ledgerのようなハードウェアウォレットは、物理的な専用デバイスを用いて安全性を高めているため、仮想通貨をより安全に自分の手で管理したい方にとって魅力的な選択肢となっています。
Ledgerの特徴として、保管可能な暗号資産の種類が非常に多く、2025年4月時点で5,500種類以上の仮想通貨に対応している点が挙げられます。さらに、スマートフォンやパソコンで資産を管理できる「Ledger Live」と呼ばれるアプリケーションも提供されており、仮想通貨の購入・取引・運用も行うことができます。これにより、仮想通貨を安全な環境で長期保有しながら、取引や交換などの操作を行いたい方にも適したハードウェアウォレットとなっています。
Ledgerの製品ラインナップを見ると、「Ledger Nano X」と「Ledger Nano S Plus」はUSBメモリのようなコンパクトなデザインを採用しています。一方、「Ledger Stax」と「Ledger Flex」は、タッチスクリーンを搭載し、直感的な操作が可能なデバイスとなっています。
また、Ledger社は仮想通貨の安全性をさらに高めるための付属品も販売しています。例えば、各種Ledger製品を物理的に保護するための専用ケースや、リカバリーフレーズを安全に保管するための金属製ツールなどが用意されています。これらの製品を併用することで、ユーザーは自身の仮想通貨資産をより安全に管理することができます。
Ledgerのハードウェアウォレットは、仮想通貨業界で頻発している詐欺やハッキングなどの脅威から資産を守るための有効な手段として、多くの仮想通貨保有者から支持を得ています。特に、長期的な仮想通貨投資を考えている方や、大量の仮想通貨を保有している方にとって、Ledgerは信頼性の高い資産管理ツールとして重要な役割を果たしています。
仮想通貨を安全に保管できる理由
仮想通貨をより安全に保管するためには、秘密鍵やリカバリーフレーズなどの重要情報をインターネットから隔離された状態で自分自身で管理することが重要です。
Ledgerのようなハードウェアウォレットを使用することで、暗号資産取引所のウォレットなどで仮想通貨を保管する場合に比べて、セキュリティを大幅に向上させることができます。
Ledgerは完全なオフライン環境で秘密鍵を生成して常にオフラインで保管するだけでなく、仮想通貨の送金時には「物理的なデバイスからのPINコード入力」が必要な仕組みを採用しています。この二重のセキュリティ対策により、ハッキングや不正アクセスのリスクを大幅に軽減することができます。
Ledgerのデバイスは、暗号資産の秘密鍵を安全に保管するための専用チップを搭載しています。このチップは、外部からの攻撃に対して高度な耐性を持っており、仮想通貨の秘密鍵を物理的に保護します。また、Ledgerのファームウェアは定期的に更新され、最新のセキュリティ脅威に対応しています。
万が一Ledgerのデバイスを紛失したり盗難にあったりした場合でも、実際に暗号資産にアクセスするためには「最大8桁のPINコード」が必要となります。このPINコードを教えない限り、第三者が資産にアクセスすることはできません。さらに、間違ったPINコードを3回入力した場合には自動的に「工場出荷時設定へのリセット」が実行され、当該デバイスからすべてのデータが消去される仕組みとなっています。
Ledgerは、5,500種類以上の仮想通貨やNFTに対応しており、多様な暗号資産を一つのデバイスで安全に管理することができます。また、Ledger Liveというアプリケーションを使用することで、ユーザーは簡単に資産を管理し、取引を行うことができます。
このように、Ledgerは複数の層でセキュリティを確保し、ユーザーの暗号資産を保護しています。これらの特徴により、Ledgerは仮想通貨を安全に保管・管理するための信頼性の高い選択肢となっているのです。
利便性を高める専用アプリ「Ledger Live」
Ledger社は、ハードウェアウォレットの高いセキュリティを維持しながら、仮想通貨の管理と使用を簡単にするための専用アプリ「Ledger Live」を提供しています。このアプリケーションは、Ledgerの各種ハードウェアウォレットと連携して動作し、暗号資産を効率的に管理・使用できるようにデザインされています。
Ledger Liveは、一般的な仮想通貨ウォレットアプリのように各種暗号資産の価格情報や市場動向を確認できる機能を備えています。さらに、「Windows・Mac・Linux」のデスクトップアプリに加えて、「App Store・Google Play Store」でもスマートフォン向けアプリが提供されており、様々なデバイスで利用可能です。
Ledger Liveを使用することで、ユーザーは自分がLedger製品で管理している仮想通貨を見やすいインターフェースで管理することができます。主な機能には以下のようなものがあります:
- アカウントの残高確認
- 暗号資産の送金・受取
- ポートフォリオ管理
- NFT(非代替性トークン)の管理
- 暗号資産の売買
- レンディング(貸し出し)
- 最新の仮想通貨市場情報の確認
Ledger Liveはオンラインインターフェイスですが、セキュリティ面でも考慮されています。ユーザーの秘密鍵は常にハードウェアウォレットデバイス内に安全に保管され、オンライン環境に露出することはありません。これにより、仮想通貨の安全性を確保しつつ、使いやすさも両立しています。
また、Ledger Liveは定期的にアップデートされ、新しい仮想通貨や機能のサポートが追加されています。これにより、ユーザーは常に最新の暗号資産エコシステムに対応することができます。
Ledger Liveを通じて、ユーザーはビットコインやイーサリアムなどの主要な仮想通貨だけでなく、多様なアルトコインやトークンも管理できます。さらに、DeFi(分散型金融)プロトコルとの統合により、ステーキングや流動性提供などの高度な仮想通貨運用も可能になっています。
このように、Ledger Liveはハードウェアウォレットの高いセキュリティと、ソフトウェアウォレットの使いやすさを融合させた革新的なアプリケーションとして、仮想通貨ユーザーに広く利用されています。
Ledgerが提供する4つのハードウェアウォレット
Ledger社は、仮想通貨を安全に管理するためのハードウェアウォレットとして、現在4種類の製品を提供しています。これらのウォレットは、それぞれ異なる特徴を持ち、ユーザーのニーズに合わせて選択することができます。
- Ledger Stax:最新のタッチスクリーン採用モデルで、直感的な操作が可能です。
- Ledger Flex:コンパクトながらタッチスクリーンを搭載し、使いやすさを重視しています。
- Ledger Nano X:Bluetooth接続に対応した人気モデルです。
- Ledger Nano S Plus:エントリーレベルの手頃な価格帯の製品です。
これらのLedgerウォレットは、いずれも高度なセキュリティ機能を備えており、暗号資産を安全に保管することができます。また、専用アプリ「Ledger Live」と連携することで、より便利に仮想通貨を管理することが可能です。
Ledger社のハードウェアウォレットは、秘密鍵をオフラインで保管する仕組みを採用しているため、オンラインでの攻撃リスクを大幅に低減しています。さらに、仮想通貨の送金時には物理的なデバイスでの操作が必要となるため、不正アクセスのリスクを最小限に抑えることができます。
各製品の詳細な特徴や機能については、以下で個別に解説していきます。ユーザーは自身のニーズや予算に応じて、最適なLedgerウォレットを選択することができるでしょう。
Ledger Stax
【商品概要】
Ledger Staxは、Ledger社が開発した最新の仮想通貨ウォレットです。Ledgerの安全な構造に基づいて構築されたタッチスクリーン採用のハードウェアウォレットとして、暗号資産やNFTを安全に管理できる高度なセキュリティを備えています。ユーザーがより直感的にデバイスを操作できるよう「湾曲型のE Inkタッチスクリーン」を採用しており、仮想通貨の管理をより簡単かつ安全に行うことができます。
デバイス自体はクレジットカードサイズで設計されており、携帯性に優れています。湾曲ディスプレイ部分には所有者の名前などといったウォレット情報を表示することができ、この他にも「静電容量式タッチ・Bluetoothサポート・ワイヤレス充電」といった最新機能を搭載しています。さらに、デバイスにマグネットが内蔵されているため、複数のデバイスを本のように積み重ねることも可能となっています。
【特徴】
- 5,000種類以上の暗号資産・NFTを管理できる
- Bluetoothでスマートフォン接続
- USB-Cでラップトップ接続
- Ledger LiveアプリでWebアプリ探索が可能
- 「Ledegr Connect」でどこからでもWeb3アプリに接続可能
- クレジットカードサイズのデバイスにE Inkタッチスクリーンを採用
- 湾曲ディスプレイ採用で湾曲部にも情報表示
- 電源オフでもお気に入りのNFTがスクリーンに表示される
- ワイヤレス充電に対応
- 1回の充電で数週間〜数ヶ月間バッテリーが持続
- マグネット内蔵なので複数端末を本のように積み重ねることが可能
Ledger Staxは、仮想通貨の安全な保管と管理を重視するウォレットユーザーにとって、最適な選択肢の一つと言えるでしょう。高度なセキュリティ機能と使いやすさを兼ね備えたハードウェアウォレットとして、暗号資産投資家やNFT愛好家から高い評価を得ています。
Ledger Flex
【商品概要】
Ledger Flexは、仮想通貨の管理に特化した2.84インチのセキュアタッチスクリーンを採用した小型のハードウェアウォレットです。このデバイスは、ウォレット画面上で直接操作してトランザクション(取引)の署名などを行うことが可能で、公式モバイルアプリである「Ledger Live」に接続してスマホで暗号資産を管理することもできます。
Ledger Flexは、仮想通貨ウォレットとしての機能性と使いやすさを両立させており、暗号通貨初心者からベテランユーザーまで幅広い層に対応しています。また、デバイスのロック画面では自分の好きな画像やNFTを表示させることができるため、ウォレット自体を自分好みのデザインにカスタマイズすることも可能です。これにより、単なる仮想通貨保管デバイスではなく、個性を表現できるアイテムとしても活用できます。
【特徴】
- 5,500種類以上の暗号資産・NFTを管理できる
- 2.84インチのセキュアタッチスクリーン搭載
- 画面タッチで簡単にトランザクションを確認・署名
- Ledger Liveアプリへの接続も可能
- 好きな画像やNFTでロック画面をカスタマイズ可能
- パスワードを覚える必要なくアカウントに安全にログインできる
- マグネットフォリオシールドで保護可能
- Ledger Staxよりも小型で安価
Ledger Flexは、仮想通貨の安全な保管と使いやすさを両立させた革新的なハードウェアウォレットです。高度なセキュリティ機能と直感的な操作性を兼ね備え、暗号資産を効率的に管理したいユーザーにとって理想的な選択肢となっています。
Ledger Nano X
【商品概要】
Ledger Nano Xは、コンパクトサイズのBluetooth対応仮想通貨ウォレットです。Ledgerの人気商品の1つであり、5,000種類以上の暗号資産をまとめて管理できる他、専用アプリのLedger Liveと連携して仮想通貨やNFTを簡単・安全に管理・使用・運用することができます。
販売価格はLedger Nano S Plusよりも1万円ほど高いものの、Ledger Nano XはBluetoothでスマホアプリに簡単接続することができるため、多くの暗号通貨をまとめて簡単に管理したい方に適したハードウェアウォレットとなっています。また、このデバイスは秘密鍵を安全にオフラインで保管するため、オンライン上の脅威から資産を守ることができます。
【特徴】
- 5,000種類以上の暗号資産・NFTを管理できる
- Bluetoothでスマートフォン接続
- USB-Cでラップトップ接続
- Ledger LiveアプリでWebアプリ探索が可能
- 72mm x 18.6mm x 11.75mm(34g)のコンパクト設計
- 最大100個のアプリを同時にインストール可能
- 3色のカラーを展開
Ledger Nano Xは、その多機能性と携帯性から、仮想通貨投資家や暗号資産トレーダーにとって理想的な選択肢といえます。このデバイスを使用することで、ユーザーは自身のデジタル資産を完全に制御しながら、必要に応じて簡単にアクセスすることができます。さらに、Ledger社の厳格なセキュリティ基準により、ユーザーは安心して資産を保管することができます。
Ledger Nano S Plus
【商品概要】
Ledger Nano S Plusは、Ledger社が提供する仮想通貨ウォレットの中で最もコストパフォーマンスに優れたハードウェアウォレットです。Bluetooth接続には対応していませんが、他のLedger製品と同様に5,000種類以上の仮想通貨をまとめて管理できる他、専用アプリのLedger Liveと連携して暗号資産やNFTを簡単かつ安全に管理・使用・運用することが可能です。
このウォレットの特徴として、非常にコンパクトなサイズが挙げられます。具体的には「62.39 x 17.40 x 8.24mm(21g)」というポケットにも収まる小型設計となっています。カラーバリエーションも豊富で、5色展開されているため、ユーザーの好みに合わせて選択できます。
【特徴】
- 5,000種類以上の暗号資産・NFTを管理できる
- USB-Cでラップトップ接続
- Ledger LiveアプリでWebアプリ探索が可能
- 62.39 x 17.40 x 8.24mm(21g)のコンパクト設計
- 100個以上のアプリを同時にインストール可能
- 5色のカラーを展開
- 最も手頃な価格のLedgerデバイス
Ledger Nano S Plusは、仮想通貨を安全に保護するために必要な機能をすべて搭載したエントリーレベルのLedgerデバイスです。セキュリティ面では、仮想通貨の秘密鍵をオフラインで保管し、取引時には物理的なボタン操作による承認が必要となるため、オンラインウォレットと比較してハッキングのリスクが大幅に低減されています。
また、このウォレットは100個以上のアプリを同時にインストールできる能力を持っています。これにより、複数の仮想通貨やトークンを同時に管理したい投資家やトレーダーにとって非常に便利なツールとなっています。
接続方式としては、USB-C接続に対応しており、ラップトップなどのデバイスと簡単に接続できます。さらに、Ledger Liveアプリとのシームレスな連携により、Webアプリの探索や各種仮想通貨の取引も容易に行えます。
Ledger Nano S Plusは、仮想通貨初心者から経験者まで幅広いユーザーに適した製品です。特に、セキュリティを重視しつつも、手頃な価格で仮想通貨ウォレットを導入したい方にお勧めです。このウォレットを使用することで、ユーザーは自身の仮想通貨資産を安全かつ効率的に管理することができます。
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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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