Mastercard(マスターカード)は2021年10月19日に、仮想通貨・ブロックチェーンデータ分析企業である「CipherTrace(サイファートレース)」の買収を完了したことを発表しました。マスターカードは『今回の買収を通じてデジタル資産の進化をサポートするために、戦略的能力・技術・チームをさらに強化する』と述べています。
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CipherTrace買収でデジタル資産戦略を強化
Mastercard(マスターカード)は2021年10月19日に、仮想通貨・ブロックチェーンデータ分析企業である「CipherTrace(サイファートレース)」の買収を完了したことを発表しました。
CipherTrace(サイファートレース)は暗号資産を用いた資金洗浄・テロ資金供与などといった金融犯罪の捜査に役立てることかできるブロックチェーン分析ソリューションを提供している大手企業であり、バイナンスや楽天ウォレットなどを含めた世界7,000以上の大手暗号資産取引所・金融機関などにソリューションを提供しています。
マスターカードは今年9月に『CipherTraceを買収することで合意した』との発表を行っていましたが、今回の発表ではこの買収手続きが完了したことが報告されています。
Mastercardサイバー&インテリジェンス部門のトップであるAjay Bhalla氏は『今回の買収を通じてデジタル資産の進化をサポートするために、戦略的能力・技術・チームをさらに強化する』と述べています。
本日はMastercardにとっての重要な節目となりました。当社はデジタル資産の進化をサポートするために、戦略的能力・技術・チームをさらに強化します。私たちは業界全体で協力することによって、決済エコシステムにさらなるセキュリティ・透明性・信頼性を提供できると信じています。
Mastercardは今回の買収について『CipherTraceを買収することによって人工知能(AI)・サイバー・ブロックチェーンの機能を組み合わせた統合的なサービスが実現し、企業のリスクを特定・理解し、規制やコンプライアンスの義務を管理するための透明性を高めることができる』と述べており、この買収はMastercardのデジタル資産戦略を推進し、同社のリアルタイム決済インフラを差別化するものだと説明しています。
マスターカードは以前から仮想通貨関連の取り組みを進めており、今年7月には「仮想通貨決済の導入に向けて米ドルステーブルコインUSDCを活用したテストを実施すること」を発表している他、9月には「マスターカード初のNFTを発行したこと」なども発表されています。