日本銀行(日銀)は2022年3月25日に、日本円のデジタル通貨版となる「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」の実証実験を2022年4月から『概念実証フェーズ2』に移行することを発表しました。概念実証フェーズ2では『CBDCに様々な周辺機能を付加して、その実現可能性や課題を検証する』と報告されています。
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CBDCに周辺機能を付加して実現可能性や課題を検証
日本銀行(日銀)は2022年3月25日に、日本円のデジタル通貨版となる「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」の実証実験を2022年4月から『概念実証フェーズ2』に移行することを発表しました。
中央銀行デジタル通貨(CBDC/Central Bank Digital Currency)とは、既存の法定通貨のデジタル版を中央銀行の債務として発行したもののことであり、現在は世界中の様々な国でCBDCの検証や発行に向けた取り組みが進められています。
日銀は2021年4月に、システム的な実験環境を構築して決済手段としてのCBDCの中核をなす発行・送金・還収などの基本機能に関する検証を行う『概念実証フェーズ1』を開始していましたが、今回の発表では当初の予定通り『2022年3月で概念実証フェーズ1を終了し、2022年4月から概念実証フェーズ2を開始する』ということが報告されています。
概念実証フェーズ2では『CBDCに様々な周辺機能を付加して、その実現可能性や課題を検証する』とされており、具体的には「仲介機関間・外部システムとの連携」や「決済の利便性向上」などが研究される予定で、「デジタル通貨を保管することができるウォレットアプリを接続して、技術的な課題やユーザビリティを検証すること」も検討されていると伝えられています。
なお、日本銀行が2020年10月に公表した「CBDCに関する取り組みの方針」では、『概念実証フェーズ1・2を経て、さらに必要と判断されれば、民間事業者や消費者が実地に参加する形でのパイロット実験を行うことも視野に入れて検討していく』と説明されていたため、今後も計画通りに実証実験が進んだ場合は、概念実証フェーズ2の後に民間事業者が消費者が実際に参加する形での実験を行われることになると予想されます。