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ブロックチェーンを活用して「ゴールド取引」の合理化へ|JPモルガン・チェース


JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)は、「Ethereum Enterprise Alliance」と協力して開発したブロックチェーンである「Quorum(クォーラム)」を用いて、ゴールドバーをトークン化する実証実験を行います。同銀行が展開しているBlockchainネットワークは急速に拡大してきています。

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ブロックチェーン管理で「取引コスト・リスク」削減

アメリカ・ニューヨークに本社を構える大手銀行であるJPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)は、「Ethereum Enterprise Alliance」との協力によってイーサリアムブロックチェーン上に構築された「Quorum(クォーラム)」でゴールドバーをトークン化するテストを行うと伝えられています。

クォーラムが採用しているスマートコントラクトは、取引を検証作業や追跡を迅速に行うことができるだけでなく、高いセキュリティとパフォーマンス機能をクライアントに提供します。ゴールドバーをトークン化することによって、取引の関係者は証券取引所やその他の仲介業者を必要とせずに直接取引を行うことができるようになるため、取引コストやリスクを削減し、ゴールドの取引をより安全かつ効率的に行うことができるようになります。

Quorumのブロックチェーンネットワークは、様々な資産をデジタル化することによって、物理的な資産を移動する必要性を軽減することができるだけでなく、参加する企業や金融機関がブロックチェーンを切り離して使用できるように構築されているため、より効率的に様々な資産を管理できるようになることなどで注目を集めています。

JP Morganのブロックチェーン・イニシアチブの責任者であるUmar Farooq(ウマル・ファルーク)氏は『私たちはネットワークの構築からアプリケーションの開発から実際の実装までの手順を提供する唯一の金融機関だ』と語っており、イーサリアムを強く信じていると述べています。

Quorumの「決済ネットワーク」世界的に拡大

JPモルガンが「Quorum」上で展開している決済ネットワーク「Interbank Information Network(IIN)」には、2018年9月時点でも世界各国から75以上の銀行が加盟していることが報告されており、Ripple社が提供する国際送金ネットワーク「RiipleNet」などと競合する新しい決済ネットワークとしても話題となっています。

JPモルガンのCEOであるジェイミー・ダイモン(Jamie Dimon)氏は、仮想通貨に対しては否定的なコメントが目立つものの、ブロックチェーンに関しては幅広いことに活用していこうと考えていることを以前に語っているため、今後はゴールドなどの資産のトークン化以外の分野でもブロックチェーンの活用が進められることが予想されます。