仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

商用ブロックチェーン向け「不正検知システム」を共同開発:ニチガス×Basset


暗号資産(仮想通貨)ブロックチェーンのリアルタイム監視プラットフォームを提供している「株式会社Basset」は2020年8月24日に、ガス事業を展開しながらエネルギー業界のデジタル化を推進している「日本瓦斯株式会社(ニチガス)」が開発するX-Roadとブロックチェーンを組み合わせた日本初の商用サービス「ニチガスサーチ」に対して”不正検知機構”の技術提供を行ったことを発表しました。

こちらから読む:オリックス銀行、BC技術で証明書発行業務をデジタル化「国内ニュース」

「ニチガスサーチ」の不正検知システムを共同開発

日本瓦斯株式会社は、ガス事業を提供しながらエネルギー業界でビッグデータ人工知能(AI)IoTなどの技術を用いたデジタル化を推進している企業であり、ブロックチェーン技術とエストニアで開発されたデジタルデータの連携基盤「X-Road」を組み合わせたサービスを日本で初めて商用化する取り組みを行っています。

同社が開発しているサービスは、利用者の情報検索や受付業務を総合的に管理することを目的として2019年から社内で実運用が開始されており、これまでに高度な情報セキュリティを維持しながら「コールセンター業務のワンストップ化」を実現してきました。

今回の発表ではこのようなサービスの開発に取り組んでいる「日本瓦斯株式会社」と、ブロックチェーンのリアルタイム監視プラットフォームを提供している「株式会社Basset」が協力して、日本瓦斯株式会社の「ニチガスサーチ」に組み込まれる形で用いられる不正検知システムを共同開発したことが報告されています。

情報管理体制の安全をさらに向上

「日本瓦斯株式会社」と「株式会社Basset」が共同開発したシステムは、改ざん不可能な状態でブロックチェーン上に記録されたアクセスログをリアルタイムで分析し、お客様情報に関する膨大な量の記録からAIを用いて不正なアクティビティの兆候を事前に捉えることで、情報管理体制の安全をさらに高めるものだと説明されています。

このシステムの開発には「Basset」が有するブロックチェーン分析によるコンプライアンス技術が転用されており、金融事業で用いられる不正検出エンジンと同等レベルのメカニズムが組み込まれているとされています。

不正検知システム構成の概略図(画像:株式会社Basset)

日本瓦斯株式会社は今後「エネルギー業界における同時同量の課題の効率的解決」や「スマートメーターなどの使用量計測IoTデバイスからのデータ活用」などに取り組むと共に、得られた情報に関するトレーサビリティや透明性の担保による「データの民主化」に取り組んでいくとのことで、株式会社Bassetは「それを支えるエネルギーのトークン化」や「小売スマートコントラクトの開発、流通の最適化と安全な取引を支援する技術の開発」を目指していくとしています。

>>「株式会社Basset」の公式発表はこちら