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ソラナ(SOL)基盤の代表的なDAppsを紹介|使い方や注意点も

ソラナ(Solana/SOL)は、その高速処理と低コストでDAppsのプラットフォームとして注目を集めています。

ソラナ上で展開される分散型アプリケーション(DApps)は、ユーザーにとって魅力的な選択肢となり、DeFiやNFT市場を支える強力な基盤です。

この記事では、ソラナDAppsの特徴や代表的なアプリケーションを初心者にもわかりやすく解説します。

ソラナ(Solana/SOL)のDAppsとは?概要と特徴

ソラナのDAppsの基本的なポイントについて、以下から解説します。

ソラナ(Solana/SOL)基盤のDAppsの概要

ソラナ基盤のDAppsとは、ソラナのブロックチェーンをベースに構築されているアプリケーションです。

DAppsとは、分散型アプリケーションの略で、ブロックチェーンとスマートコントラクトで構築されているアプリケーションを指します。

上記のことから、ソラナ基盤のDAppsは、ソラナのブロックチェーンとスマートコントラクトを使用して、開発されています。

ソラナ(Solana/SOL)基盤のDAppsの特徴

ソラナ基盤のDAppsの特徴は、処理速度が速いこと、使用に伴うコストが低いことが挙げられます。

DAppsの基盤となっているソラナは高性能なブロックチェーンとして知られており、ビットコインやイーサリアムなどと比較して、大量のトランザクション(取引)を処理可能です。

また、ビットコインやイーサリアムではトランザクションに伴って、数千円から数万円といった高いガス代(手数料)が発生します。

一方で、ソラナでは平均で1円未満のガス代で、トランザクションを実行することが可能です。

これらの利点はソラナ上のDAppsにも見られ、高いユーザー体験やコストパフォーマンスが特徴として挙げられます。

ソラナ(Solana/SOL)は最も注目されているエコシステムの1つ

ソラナは、2024年においてもっとも注目されているエコシステムの1つです。

仮想通貨に関するさまざまなデータを収集・公開しているCoinGeckoによると、2024年において投資家から注目を集めているブロックチェーンとして、ソラナが約50%の投資家から選ばれ、1位になりました。

また、大手VCのa16z cryptoが2024年10月に公開したレポートによると、開発者が構築に関心を持っているブロックチェーンに、イーサリアムに次いで2番目にソラナが選ばれました。

ソラナ上ではDePINなど、今後注目を集めると考えられているプロジェクトの開発も相次いでおり、エコシステムのさらなる拡大が期待されています。

ソラナ(Solana/SOL)の代表的なDApps・エコシステム

ソラナ上の代表的なDAppsやエコシステムについて、以下の点から解説します。

Raydium(レイディウム)

Raydiumは、ソラナの代表的なDEX(分散型取引所)の1つです。

Duneのデータによると、Raydiumはソラナ基盤のDEXにおいてもっとも取引量が多く、流動性も豊富です。

ソラナ上の初期のミームコインの多くは、Raydiumから上場されることも多く、代表的なDEXとなっています。

Raydiumのサイト上で取引を行わない場合でも、裏側の流動性や仕組みにRaydiumが採用されているケースも見られます。

ソラナ上で仮想通貨間の取引を行う場合(スワップ)、1度は利用する可能性が高いです。

Jupiter(ジュピター)

Jupiterも、ソラナ上の代表的なDEXの1つです。

Raydiumとの大きな違いは、スワップのアグリゲーターや多様な機能を提供している点が挙げられます。

Jupiterのスワップは、ソラナ上の各DEXのデータを集計し、もっとも有利なレートで取引できる機会を提供しています。

そのため、Jupiterにおけるスワップは、他のDEX上の流動性を介して目的のスワップを行う仕様です。

また、Jupiterは指値注文・デリバティブなど、多種多様な機能を提供しています。

Jito(ジト)

Jitoは、ソラナ上の代表的なLSD(リキッドステーキングデリバティブ)です。

LSDとは、PoSにおけるステーキングを流動性のある状態で行うためのソリューションのことで、JitoにおいてはSOLをステーキングした状態で、同等の価値を持つ仮想通貨を発行します。

上記によって、ステーキングによる利回りを得ながら、SOLと同等の仮想通貨を取引したり、運用したりすることが可能です。

Jitoはソラナでもっとも資金がロックされており、DeFiとしても代表的な存在になっています。

ソラナブロックチェーン上での運用を考えている方には、重要なアプリケーションです。

STEPN(ステップン)

STEPNは、歩く・走るといったエクササイズで、仮想通貨を得ることが可能なアプリケーションです。

STEPNでは、スニーカーをモチーフにしたNFTを購入し、そのNFTを装備した上で、設定された条件(歩く・走る)をクリアすることで、仮想通貨を稼ぐことができます。

M2Eの代表的な存在で、一時期は世界中で流行しました。

現在でも代表的なアプリケーションの1つで、STEPN関連のエコシステムでは新たなゲームなども登場しており、積極的な開発が行われています。

StarAtlas(スターアトラス)

StarAtlasとは、2620年の宇宙空間を舞台にしたソラナ基盤のBCG(ブロックチェーンゲーム)です。

BCGではクオリティが低いゲームが多い中、StarAtlasでは高品質なゲームでも採用されているアンリアル・エンジン5をベースに開発しており、最新ゲームと同等のゲームがプレイ可能です。

ゲーム内容は、SFをモチーフにしたストラテジーゲームとなっており、領土や資源を巡ってオンラインでの対戦が行われます。

Magic Eden(マジックエデン)

Magic Edenは、ソラナの代表的なNFTマーケットプレイスです。

NFTマーケットプレイスとはNFTを売買できるサービスのことで、Magic EdenではNFTの売買・ミント・ローンチパッドへの参加などが可能です。

ローンチ当初は、ソラナのNFTを中心に取り扱っていましたが、現在はイーサリアム(ETH)ビットコイン(BTC)・L2などに対応しており、幅広いチェーンで取引が可能です。

前述したBCGやM2Eで利用するようなNFTも、Magic Edenから入手できます。

Io.netやHivemapper

ブロックチェーン関連のトピックとして、2023年から2024年にかけて注目されているのがDePIN(分散型物理インフラネットワーク)です。

DePINとは、ブロックチェーンの技術を活用して、現実世界の物理的なインフラを制御・改善しようと試みるプロジェクトのことです。

ソラナは特にDePINの開発が行われているチェーンの1つで、すでにいくつかのプロジェクトでローンチやトークンの発行も行われています。

代表的な存在に、運転データから高品質な地図データを構築することを目指す「Hivemapper」や、一般的なPCに搭載されているGPUなどの計算力をAIに解放する「Io.net」などが挙げられます。

まだ、ローンチされていないものの、多額の資金調達を行って開発が行われているプロジェクトも多いため、注目の領域です。

Pump.fun

Pump.funは、ソラナを基盤にしたミームコインのプラットフォームです。

Pump.funでは、ミームコインを作成および売買可能で、特に作成における容易さやコストの低さから、大量のミームコインが毎日誕生しています。

ミームコインの流行とともにPump.funの利用も増え、一時的にPump.fun単体でイーサリアムの手数料を上回る現象も見られています。

ミームコインは、詐欺や不正の温床になっていることやボラティリティの大きさなど、さまざまなリスクが見られますが、仮想通貨業界からは高い注目が集まっていることも事実です。

Pump.funはそんなミームコインの代表的なプラットフォームになっています。

ソラナ(Solana/SOL)のDAppsで使う仮想通貨・暗号資産とウォレット

ソラナのDAppsを使う上で、必要な仮想通貨やウォレットについて以下から解説します。

ネイティブトークン「SOL」が必須

ソラナ基盤のDAppsを利用するには、ソラナのネイティブトークンであるSOLが必須です。

DAppsを利用する際は、トランザクションを発生させて、ブロックチェーン上で処理を行うことになります。

このトランザクションを通すにはガス代が必要であり、ソラナではSOLが用いられます。

ただし、ソラナのガス代はそれほど高くないことから、数千円程度のSOLを準備しておけば、十分です

また、DeFiなどを利用する方はUSDC・USDTといったステーブルコインを持っておくと、何かと便利なことが多いです。

ウォレットはPhantomが主流

ソラナのウォレットはPhantomが主流です。

DAppsと仮想通貨のやり取りを行うには、仮想通貨を管理するウォレットが必要です。

イーサリアム関連のエコシステムで主流なMetaMaskは、ソラナでは使用できません。

そのため、Phantomといったソラナ用のウォレットを作成する必要があります。

ソラナ(Solana/SOL)のDAppsの使い方

ソラナのDAppsの利用方法は、各DAppsによって異なってきます。

ただし、基本的にPhantomなどと接続して、仮想通貨のやり取りを行うといった手順は共通しています。

そのため、DAppsを使用する際は、前述したPhantomなどのウォレットに、SOLなど使用予定の仮想通貨を送付しておくことが必要です。

実際に何らかのトランザクションを通す場合は承認が必要です。

スマホからの利用の場合、外部ブラウザを使用すると承認の流れで詰まるケースが見られるので、スマホからの利用ではPhantomのアプリ上でブラウジングするのがおすすめです。

ソラナ(Solana/SOL)のDAppsを使う上での注意点

ソラナのDAppsを使う上での注意点はいくつか挙げられますが、特に注意したいのは「CEX(中央集権取引所)」との違いです。

DAppsが提供しているサービスと、CEXが提供しているサービスは類似しているものも見られます。

しかし、両者は大きく異なっており、DAppsの利用は自己責任が原則という意識が必要です。

例えば、ウォレットの管理に伴って、秘密鍵・リカバリーフレーズを紛失した場合、復元することは不可能です。

CEXでは、ID・パスワードを紛失したとしても復元が可能で、大きな問題になりません。

また、DAppsはスマートコントラクトを活用しており、スマートコントラクトなどにバグが発覚することも多いです。

サービスの利用に伴い、何らかのバグ・不具合で損失を被った場合、CEXであれば補填・保証を期待できる場合もあります。

一方で、基本的にDAppsで問題があっても補填や保証はないと考えたほうが良いです。

問題が起こったときに自身で検証したり、調べたりして解決する労力が必要になってきます。

ソラナ(Solana/SOL)のDAppsまとめ

この記事では、ソラナのDAppsについてさまざまなポイントから解説しました。

ソラナはもっとも盛り上がっているエコシステムの1つのため、今後も魅力的なDAppsとサービスがローンチされると期待されています。

一方で、DAppsの利用には求められる知識やリスクもあるため、リサーチを行ったうえで使用するのがおすすめです。

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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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