メタプラネット、Q2連結決算で過去最高益を記録
東証スタンダード上場の株式会社メタプラネットは2025年8月13日、2025年第2四半期(1月1日〜6月30日)の連結決算を発表しました。
決算資料によると、売上高は前四半期比41%増の約12億円、営業利益は同38%増の約8億円となり、ビットコイン(BTC)財務事業を主軸とする戦略により過去最高益を更新しました。
同社は財務資産をビットコインへ転換する「ビットコイン・スタンダード」を採用し、2025年6月末のBTC保有残高は13,350 BTCと前年末比で約7.5倍に拡大しました。さらに8月時点では18,113 BTCに達しており、BTC保有量はアジア企業で第1位、世界第4位となっています。
収益構成にも大きな変化が見られ、現金担保のプットオプション売却による「BTCインカム事業」が当四半期の売上収益の約91.2%を占め、従来のホテル・メディア事業(8.8%)を大きく上回りました。
メタプラネットのBTC財務戦略
メタプラネット第2四半期決算に見るBTC活用の成果
ビットコイン収益事業が過去最高益に貢献
今回の決算では、収益拡大の原動力となったビットコイン財務戦略の具体的な効果が数値面で明確に示されました。
2024年第4四半期に開始したBTCインカム事業(現金担保付きプットオプションの売却)により、2025年4〜6月期の売上収益は11億3,100万円を計上しています。
同事業は第1四半期の7億7,000万円から約47%増となり、このセグメントの伸長が四半期売上収益(前四半期比41%増)を押し上げる要因となりました。
また、営業外収益としてビットコイン評価益100億3,500万円を計上したことなどにより、2025年12月期第2四半期累計(1〜6月)の連結経常損益は「105億円の黒字(前年同期は1.7億円の赤字)」で着地しています。
中長期ビットコイン戦略が示す成長ビジョン
メタプラネットは米国のストラテジー(旧マイクロストラテジー)社の事例に倣い、2024年4月に「ビットコイン・スタンダード」採用を宣言して以来、BTC保有量を急拡大させています。現在の18,113 BTCは世界有数の規模で、アジア企業としては最大です。
同社は「アジアを代表するビットコイン財務企業」を目指すとし、積極的な取得方針を継続する姿勢を示しています。これにより、企業価値向上と株主利益最大化を図る戦略を明確に打ち出しています。
2025年6月には、2027年末までに21万BTCを保有する新目標「555ミリオン計画」を発表しました。この計画では約7,673億円の資金調達を通じ、ビットコイン取得を大幅に拡大する方針が示されています。
大規模な資金調達により、同社は長期的なビットコイン保有の拡大を加速させ、市場での地位を一段と強化する構えです。
ビットコイン戦略が第2フェーズへ
メタプラネット、BTC戦略加速で成長基盤を強化
メタプラネットは今回の決算で示された業績改善を土台に、ビットコイントレジャリー事業を中核とする持続的成長戦略を加速させる見通しです。
今後は「555ミリオン計画」を軸に、安定的な資金調達と戦略的なBTC取得を両立させ、世界的なビットコイン保有企業としての存在感をさらに高めていく方針です。これにより株主価値の向上と企業競争力の強化が期待されます。
同社はアジアを代表するビットコイン財務企業としての地位を固めつつあり、今後の展開や次回以降の決算動向に国内外の投資家や業界関係者から注目が集まっています。
メタプラネット関連の注目記事はこちら
Source:決算資料
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用



























