車両購入・アフターサービスなどで仮想通貨決済導入
大手自動車メーカー「Volkswagen」の子会社であるフォルクスワーゲン・グループ・シンガポール(VGS)は2025年8月14日に、シンガポールの大手決済機関である「FOMO Pay」との提携を通じて、車両やサービスの支払い手段として仮想通貨決済を受け入れることを発表しました。
フォルクスワーゲン・グループ・シンガポール(VGS)は「フォルクスワーゲン、シュコダ、クプラ」などの正規販売代理店であり、今回の仮想通貨決済対応は「消費者により柔軟で将来を見据えたブランド体験を提供する」という同社の姿勢を示すものだと説明されています。
仮想通貨決済の受け入れではFOMO Payのデジタル資産決済インフラが活用されるとのことで、これによってVGSの顧客は新車購入時の支払いやアフターサービス費用の支払いで以下のような複数の暗号資産を利用できるようになると説明されています。
なお、FOMO Payの決済インフラを介した仮想通貨決済はコンプライアンスと透明性を確保した企業向け決済ゲートウェイ経由で処理されるとのことで、支払い時にはリアルタイムの為替レートが適用されると説明されています。
ただし、フォルクスワーゲン・シンガポールでの仮想通貨決済には取引制限が定められているとのことで、仮想通貨決済できる金額は1日あたり4,500シンガポールドル(約52万円)、累計13,500シンガポールドル(約155万円)が上限とされています。
世界中で採用が進む仮想通貨決済
フォルクスワーゲン・シンガポールが仮想通貨決済を採用した理由としては「シンガポール国内で仮想通貨の利用が拡大していること」が挙げられています。
公式発表によると、シンガポール国内居住者の26%が暗号資産を保有していることが最新データで示されているとのことで、暗号資産は決済の高速化・セキュリティ強化だけでなく、国際的な相互運用性や取引コストの低減でも注目されていると説明されています。
仮想通貨決済は「世界中のあらゆる場所で共通の通貨を使用できる」という特徴も有しているため、現在は仮想通貨決済に対応する企業が続々と増えてきています。
今月11日にはジェフ・ベゾス氏が率いる米宇宙企業「Blue Origin」が宇宙旅行サービス「ニュー・シェパード」で仮想通貨決済を導入すると発表しており、米国のコンビニチェーン「Sheetz」では仮想通貨決済を行った人に対して50%割引を適用する「Crypto Crave & Save」と呼ばれる限定キャンペーンも開催されています。
仮想通貨決済は自動車業界でも積極的に受け入れられているため、今後はさらに多くの企業や店舗で仮想通貨決済の採用が進むことになると期待されます。
※価格は執筆時点でのレート換算(1シンガポールドル=114.71円)
仮想通貨決済に関する注目記事
source:フォルクスワーゲン発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用



























