マルチチェーンアカウント正式リリース
仮想通貨(暗号資産)をまとめて管理できる人気ウォレットのMetaMask(メタマスク)は2025年10月28日に、複数のブロックチェーン上の暗号資産をまとめて管理できる「マルチチェーンアカウント」の機能を正式リリースしたことを発表しました。
メタマスクは元々「イーサリアム専用ウォレット」とした誕生した仮想通貨ウォレットであり、その後は「Arbitrum、Base、Linea」などのイーサリアムL2やその他のEVM(イーサリアム仮想マシン)ネットワークに対応、最近では「Snap」と呼ばれる拡張機能で非EVMネットワークとの接続機能も追加されていました。
今回リリースされたマルチチェーンアカウント機能は、このようなメタマスクの利便性をさらに向上させるもので、これによってMetaMaskのアカウント構造はこれまでの「1アカウント=1アドレス」から「1アカウント=複数アドレス」へと進化すると説明されています。
🦊 Multichain Accounts are LIVE in MetaMask! 🦊
(Also, your assets now load 30x faster) 👀
Here's how it all works 📽️👇 pic.twitter.com/7ziSrCishI
— MetaMask.eth 🦊 (@MetaMask) October 27, 2025
🦊 MetaMaskでマルチチェーンアカウントがついに登場! 🦊
(さらに、資産の読み込み速度が30倍速くなりました)👀
仕組みはこちらの動画でご紹介します📽️👇
メタマスクのマルチチェーンアカウントとは?
マルチチェーンアカウントとは、様々なブロックチェーン上に存在する複数のウォレットアドレスをメタマスク上の1アカウントでまとめて管理できる機能であり、異なるネットワーク間の暗号資産をより簡単に管理できる魅力的な機能となっています。
従来のウォレットは、1つのアカウントに1つの「0x~」アドレスが割り当てられる仕組みで、非EVMチェーンの暗号資産も合わせて管理する場合は「Account 1」「Solanaアカウント1」「Bitcoinアカウント1」など複数のアカウントを作成する必要がありました。
しかしマルチチェーンアカウントを利用すれば、Ethereum・Solana・Bitcoin(近日対応予定)などの複数アドレスを「Account 1」のような1つのアカウントでまとめて管理できるため、管理すべきアカウント数が減り、ネットワーク切り替えの手間が減り、クロスチェーンでの操作がよりスムーズになります。
マルチチェーンアカウントが標準アカウント形式に
マルチチェーンアカウントは今後のメタマスクの標準アカウント形式となるとのことで、MetaMask Mobile(v7.57)およびExtension(v13.5)のバージョンで自動的に反映されるため、“既存ユーザーは特別な操作を行う必要がない”とも説明されています。
また、すでに利用しているアドレスもそのまま利用することができるため、メタマスクで管理している暗号資産も安全で、変更なくそのまま使用できる仕組みになっています。
【非EVMアカウントを作成したことがない場合】
Solanaなどの非EVMアカウントを作成したことがない場合は変更なし。EVMアドレス(Ethereum・L2・サイドチェーン)はこれまで通り保持され、新しいSolanaアドレスが自動的に追加される(使う・使わないは自由)。
【既にSolanaアカウントを持っている場合】
メタマスクで既にSolanaアカウントを持っている場合は、EVMアドレスと作成順にペアリングされ、EVMアカウント名を引き継ぐこととなる。(例:最初のSolanaアカウント→Account 1、2番目→Account 2)
【Solanaアカウントの方が多い場合】
Solanaアカウントの方が多い場合は、不足するEVMアドレスが自動生成され、Solanaアカウント名が適用される。
なお、メタマスクのマルチチェーンアカウントは今後のアップデートで「Bitcoin・Tron・Monad」など他のネットワークにも対応する予定とも報告されているため、今後の続報やさらなるアップデートなどにも注目です。
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source:メタマスク公式説明文
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用



























