FRB、政策金利を据え置きへ
FRB(米連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長は2026年1月28日、FOMC(連邦公開市場委員会)後の記者会見で、政策金利であるフェデラルファンド金利の誘導目標を3.50〜3.75%に据え置く方針を明らかにしました。
この金融政策判断を受け、ビットコイン(BTC)は約8万9,000ドル(約1,340万円)前後で推移し、発表直後も相場は落ち着いた動きを見せています。
FOMC前の取引では一時9万ドル(約1,355万円)を上回る場面も見られていましたが、会合後の記者会見を受けて、買いの勢いは次第に落ち着き、上値の重さが意識される展開となりました。
今回の金利据え置きは、2025年9月、10月、12月の3会合で各25ベーシスポイント、合計75ベーシスポイントの利下げを実施した後、利下げの流れを一時的に止める判断となります。
パウエル議長は記者会見で、インフレ率が依然として目標水準を上回っている現状を認めたうえで、米国経済全体の基調については「堅調」との認識を示しました。
市場では、FRBの姿勢が事前に織り込まれていたとの見方が優勢となり、BTCを含むリスク資産の反応は限定的となりました。
FRB議長捜査開始で市場が反応
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金融政策は中立圏へ、FRBが示す経済評価
パウエル議長は記者会見で、米国経済について「昨年は堅調なペースで拡大し、2026年も安定した基盤の上にある」と述べ、個人消費や企業の設備投資が引き続き底堅く推移しているとの認識を示しました。
その一方で、雇用情勢については、雇用者数の増加が低水準にとどまっている点に言及し、失業率は2025年12月時点で4.0%と、ここ数か月にわたり大きな変化は見られないと説明しています。
FRBは、過去1年間で合計175ベーシスポイントの利下げを実施した結果、現在の金融政策スタンスは「中立水準の範囲内」に位置しているとの認識を示しました。
パウエル議長は現行の政策姿勢について、著しく制限的であると断言するのは難しいと述べたうえで「緩やかに中立、もしくはやや制限的」との表現を用い、金融環境に対する慎重な評価を改めて強調しています。
労働市場とインフレ評価がBTC市場に与えた影響
この中立的なトーンは、金融緩和の加速を想定していた一部市場参加者にとって調整材料となり、BTC価格が一段と上昇する局面は見られませんでした。
労働市場に関しては、雇用増加の鈍化は需要減少によるものではなく、移民の減少や労働参加率の低下といった供給面の要因が大きいとの説明がなされています。
インフレ動向については、商品価格の上昇要因として関税の影響が指摘され、これらは持続的なインフレではなく「一時的な価格上昇」にとどまるとの見解が示されました。
コア個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比2.9%と、FRBが掲げる2%の目標を上回る水準が続いているものの、関税要因が剥落すれば低下に向かうとの見通しが示されています。
金融政策の不透明感後退でBTCは落ち着いた展開に
こうした一連の発言を受け、市場ではFRBが急速な金融引き締めや追加の積極的な金融緩和に踏み込んでいないとの見方が広がりました。
この「引き締めでも緩和でもない」政策スタンスは、BTCにとって急落を招く材料とはならず、同時に短期的な利下げ期待に伴う急騰も抑制する形となっています。
今回のFOMCは、FRBの中立的な金融政策姿勢が再確認され、BTC市場では方向感を欠きながらも高値圏での安定推移が維持される展開となりました。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=153.05 円)
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Source:ジェローム・パウエル議長声明
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