第三者割当で大規模資金調達を決議
株式会社メタプラネットは2026年1月29日、海外機関投資家を割当先とする第三者割当による新株式および第25回新株予約権の発行を取締役会で決議し、最大で約209億6,000万円の資金調達を実施すると発表しました。
発表によると、新たに発行する普通株式は24,529,000株で、発行価額は1株当たり499円とされており、新株式発行による調達額は約122億3,000万円となる見通しとなっています。
また、第25回新株予約権159,440個を発行し、すべてが行使された場合には約88億4,000万円の追加調達が見込まれています。
調達資金の使途について同社は、約140億円をビットコイン(BTC)の現物購入に充当するほか、約15億円をビットコイン・インカム事業への投資、約51億円を既存借入金の返済に充てる方針を示しました。
同社は今回の資金調達を「ビットコイン・トレジャリー企業」としての財務戦略を継続・強化するための施策と位置づけており、第三者割当方式の採用により、資金調達の確実性と機動性の確保を図るとしています。
ビットコイン保有量で世界トップへ
メタプラネットが進めるビットコイン中核の資本戦略
法定通貨リスクを背景とした価値保存資産の再評価
メタプラネットは発表資料の中で、現在の世界経済について、資本や労働を基軸とした旧来型の構造から、情報技術を基盤とする新たな経済構造へ移行する過渡期にあるとの認識を示しました。
地政学的リスクの高まりや累積債務の拡大を背景に、法定通貨の購買力低下に対する懸念が顕在化していると指摘しており、従来の安全資産とは異なる価値保存手段として、ビットコインの戦略的重要性が高まっているとしています。
ビットコイン保有戦略と経営指標としての位置づけ
こうした環境認識を踏まえ、同社は2024年以降、ビットコインを中長期的な価値保存手段として位置づけ、自社資産として戦略的に保有する「ビットコイン・トレジャリー企業」への転換を進めてきました。
発表資料によれば、同社のビットコイン保有量は2024年末時点の1,762 BTC(1億4,500万ドル/223億円相当)から、2025年末には35,102 BTC(29億ドル/4,440億円相当)まで拡大しており、完全希薄化後の発行済株式数を前提とした1株当たりのビットコイン保有量を、重要な経営指標として採用していることが示されています。
希薄化リスクを意識した資本政策の方向性
一方、世界的なビットコイン・トレジャリー企業の株価調整局面の影響を受け、同社株価は一時的にmNAV(企業価値÷ビットコイン時価純資産)が1倍を下回る水準で推移する局面があったとしています。
こうした状況を受け、同社は資金調達、ビットコイン投資および株式希薄化リスクの管理を一体的に行うため、「キャピタル・アロケーション・ポリシー」を策定し、株主価値の最大化を基本方針として掲げています。
今回の資金調達では、新株式による確定的な資金確保と、新株予約権行使による将来的な資金流入の可能性を組み合わせることで、株式希薄化の影響を段階的に管理する構造が採用されています。
調達資金の配分方針とビットコイン購入計画
調達資金の中核となるビットコインの購入については、2026年2月から2027年2月にかけて実施する計画とされており、必要なタイミングに応じて柔軟に配分する方針です。
また、ビットコイン・インカム事業については、デリバティブ取引を活用したオプション収益の獲得を通じて、収益基盤の強化を図る方針が示されています。
借入金の返済については、ビットコインを担保としたクレジット・ファシリティの余力を回復・確保することで、将来の追加取得や資本政策を機動的に実行できる体制を維持することを目的としています。
同社は今後も、市場環境、株価水準および株主への影響を総合的に勘案しながら、ビットコインを中核とした財務戦略を継続し、1株当たりのビットコイン保有量の最大化を目指す方針を明確にしています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=153.72 円)
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Source:メタプラネット発表資料
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