ビットコイン・アルトコイン市場に上昇余地
米国の著名仮想通貨アナリストPentoshi(ペントシ)氏は2025年7月7日、自身のX(旧Twitter)で「7月の仮想通貨市場は複数の強気材料に支えられ、成長を続ける可能性がある」との見解を示しました。
同氏は7月を「Jubilant July(喜びに満ちた7月)」と呼び、ステーブルコイン規制の進展や大手金融機関による仮想通貨市場への参入拡大といった好材料が相次いでいると述べています。
加えて、米国では金融緩和への転換期待が高まり、ビットコイン(BTC)や米国株式市場は上昇基調を維持しています。
こうした中で同氏は「短期的にFUD(恐れ・不確実性・疑念)といった悪材料が出た場合でも、市場は迅速に反発し、新高値を更新する動きが見られる」と述べています。
こうした状況から「現時点で市場に弱気になる理由はない」と強調し、総合的に見て強気相場が継続する可能性が高いとの見方を示しました。
It’s the start of a new quarter, and a new month
It’s also Jubilant July
I gotta say. I feel extremely refreshed for the first time in a long time with all the positives happening. Stable coin legislation moving forward. More rails being connected with tradfi, banks and…
— 🐧 Pentoshi (@Pentosh1) July 1, 2025
新しい四半期、そして新しい月の始まりです。今月は「喜びに満ちた7月(Jubilant July)」とも言えるでしょう。
(中略)ステーブルコイン関連の法整備が前進し、トラディショナル・ファイナンス(TradFi)との接続も進んでいます。
銀行や消費者との間に新たなレールが築かれつつあり、仮想通貨はこれからも世界の市場における重要なテーマとして成長を続けていくでしょう。
またアルトコイン市場について同氏は、上位10銘柄と主要ステーブルコインを除いた市場全体の時価総額「OTHERS」に着目し、多くのアルトコインが今後数週間で価格上昇に向かう可能性があると述べています。
バイナンスCEO「仮想通貨は未来」
ペントシ氏が語る仮想通貨市場における7月の強気相場材料
規制明確化で投資家心理が好転
こうした強気な見方を支える要因の一つとして、ペントシ氏は仮想通貨に関する規制環境の進展を挙げています。
2025年6月、米国ではステーブルコイン規制法案「GENIUS法案」が上院本会議で賛成68票・反対30票という超党派多数の支持を受けて可決されており、仮想通貨業界における重要な前進と評価されています。
この法案の成立により、米国では初めてステーブルコインに対する包括的な規制枠組みが整う見通しです。同氏は、こうした法的な明確化が仮想通貨市場の成長を後押しすると指摘しました。
大手金融機関の参入が市場を押し上げ
さらにペントシ氏は、仮想通貨と伝統的な金融機関との連携強化についても、相場を支える重要な材料として注目しています。
昨今は大手金融機関の間で仮想通貨市場への参入が相次いでいます。大手仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)が株価指数S&P500に採用されるなど、仮想通貨が伝統的金融市場の一部として位置づけられつつあります。
同氏は、金融インフラの整備によって仮想通貨が既存の金融システムと結びつきを強めている点に言及し、世界的な関心の高まりが市場にとって追い風となっていると分析しています。
利下げ観測が仮想通貨市場に好材料
加えて、マクロ経済の動向も仮想通貨市場にとって追い風となる可能性を指摘しました。
米国ではインフレの沈静化により利下げへの期待が高まっており、政府も経済成長を通じた債務削減を目指す方針を示しています。これらの政策により、金融・財政の両面から仮想通貨市場に対する追い風がさらに強まるとみられています。
ビットコインや米国株式は足元で過去最高値圏まで上昇しており、ペントシ氏は「市場構造は高いタイムフレームで健全だ」と述べ、強気相場の土台が揺らいでいない点を強調しました。
ここ数ヶ月間は、規制強化や訴訟といったFUD(恐れ・不確実性・疑念)が浮上する場面も見られましたが、そのたびに市場は反発し、結果として高値を更新する展開が続いています。
こうした市場の強さを根拠に、同氏は「今の市場で弱気になる理由はない」と明言し、短期的なネガティブ要因に左右されず強気のスタンスを維持すべきとの考えを示しました。
アルトコイン市場の時価総額「OTHERS」にも上昇期待
一方でペントシ氏は、アルトコイン市場の動向を評価する指標として、小規模銘柄の時価総額を示す「OTHERS」チャートに注目しています。
OTHERSはビットコインやイーサリアム(ETH)など上位10銘柄および主要ステーブルコインを除いた市場全体の規模を示す指数で、現在その時価総額は約2,290億ドル(約33兆円)となっています。
同氏は、OTHERSの時価総額が今後およそ4,000億ドル(約58兆円)近くまで拡大する可能性があると予測しました。
これは主要アルトコイン以外の市場が倍近くに成長する可能性を示唆するもので、同氏は「多くのアルトは今後数週間で(売り手の失速により)本格的に上昇し始めるだろう」と述べています。
なお同氏は、先週の安値が多くのアルトコインにとって重要なサポートラインになると強調し、その水準を維持できれば上昇トレンドが継続するとの見方を示しました。
コインベース、業界初「S&P500」採用へ
仮想通貨市場、強気継続を示唆する複数の見解
仮想通貨市場の今後の動向については、ペントシ氏以外の専門家からも複数の強気の予測が出ています。
「7月は大きな月」著名金融関係者が言及
英国の大手銀行スタンダードチャータードでデジタル資産調査責任者を務めるジェフ・ケンドリック氏は、ビットコイン価格が2025年末までに20万ドル(約2,900万円)に達するとの強気予測を改めて維持しています。
機関投資家による資金流入などを背景に、現在の価格から約2倍に上昇する可能性が高いと分析しています。
また、トランプ大統領陣営でAI・仮想通貨政策を担当する投資家のデヴィッド・サックス氏は、2025年7月が仮想通貨市場にとって重要な転換点となるとの見方を示し、グローバルな資金流入による市場拡大への期待を語りました。
バイナンスCEOも強気の姿勢表明
さらに仮想通貨業界のトップも強気な姿勢を見せています。
仮想通貨取引所Binance(バイナンス)のCEOリチャード・テン氏は7月2日、自身のXで「sooner or later(遅かれ早かれ)」というコメントとともに、「CRYPTO」と書かれた高層ビルに人々が殺到するAI生成画像を投稿しました。
この投稿は、大量の新規投資家が市場に流入し、価格が急上昇する可能性を示唆していると受け止められています。コミュニティからは「仮想通貨こそ未来だ」といった肯定的な反応が多数寄せられています。
テン氏はユーザーからの「仮想通貨こそ未来」という投稿に「その通り」と応じ、仮想通貨市場の将来性に対する強い信念をあらためて表明しました。
仮想通貨市場を巡る見通しには依然として不確実性が残るものの、各分野の有識者による強気な発言が続いており、7月相場の展開には引き続き注目が集まっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=144.25 円)
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Source:Pentoshi(ペントシ)氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像




























